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2008年11月

2008年11月23日 (日)

NPOの協働が行政を変える

■23日(土)あいとぴあセンターで「NPO連絡協議会」主催の第二回「NPO研修会」が開催された。ファシリテーターに山岡義典さん(日本NPOセンター)をお願いしての「ピアコンサルテーション」(互いの課題を語り合いながら解決のヒントを見つける)形式である。我が「NPO法人ハンディキャブこまえ」を含めて福祉系NPOを中心に14団体、傍聴を含めて約30名が参加した。

■中間NPOを目指す「狛江市NPO連絡協議会」だが、先ずはこうした互いを知り合い共通の課題を見出してゆくという醸成段階にあり、その先には「NPOセンター」(市民活動支援センター)の開設が射程に入っている(と清水は考えている)。それはともかく当日の参加団体(略称)には「夢の笛」「ひよこ草」「ハッピーライフ」「ひかり作業所」「高齢者のくらしをよくする会」「共生の家」「あすなろ」といった常連に加え、「ナナの家」「こども教室えるぶ」「ふれあいネット」「国際自然大学校」「かわせみコンサート実行委員会」「カリタスカウンセリング学会」など多彩なメンバーが4テーブルに分かれて交流を進めた。

■我がテーブルでは、ハンディキャブから「福祉有償運送事業」制度スタートが移動制約者のニーズを狭めていること、見切り発車のコミニティバス(明日運行開始)を含めて、「福祉交通・生活交通」をトータルな「地域公共交通政策」へ昇華する議論の場づくりを提言した。相席した「障害児放課後学童施設」からは都補助制度の改廃への不安、重度障害者のショートステイ・自立訓練施設からはニーズに応じきれず拡充を模索、等の課題提出がなされた。各テーブルごとの集約でも「自立支援法が使えない小規模障害児デイサービス」「重度障害者グループホーム開設に4分の1の補助金も出せず足踏みの狛江市(の財政)」などが報告された。

■次いで、今後の取り組みに向けて、全参加者からの報告がなされた。人材発掘や財政問題の壁と言ったNPO共通のテーマに加えて「制度の欠陥や行政(政策)対応を相談する場がない」「行政のNPOへの認識不足、行政へ共同で働きかけるべき」「ホームページ開設は共同で進められないか」「開設検討中のNPOセンターには経営コンサルタントが欲しい」等々「初参加だがNPOが束ねられる意味がわかった」「1年前の前回よりNPOネットワーク化への明快な意思が見えてきた」とNPO同士が協働する意味を発見するという画期的な成果をもたらした研修会だった。裏方の(社協)ボランティアセンターのスタッフの皆さんご苦労様でした。

■ワタシラNPOもさっそく、使い勝手の悪い「福祉有償運送」改革に向けたアプローチを、関係する障害者団体、デイケア施設などに呼びかけてスタートしていきたいと事務局長・清水としては考えてます。それはそうと、例の「市民活動支援センター」(NPOセンター)設置に向けた論議でもツッコミを入れてきたが、行政にオンブにダッコのサロン風センターなんて意味がないだけでなく、(論理矛盾であり)害毒ですらあるわけで、むしろ「(行政に)NO!と言えるセンター」(調布アクロス)こそNPOを育てるのですよね。だからボラセンが産んでくれた「NPO連絡協議会」で開始されつつあるNPOの協働への始動とその確信こそが「センター」のコア・エンジンにならなければならないのです。

■ココで、「コミバス見切り発車問題」を(ケーススタディとして)もう一度振り返るが、「見切り発車」の背景には、道路運送法改正の分権化(地域で公共交通を仕切ってね)の意義を理解できていないから、「福祉交通」と「生活交通」の区別と関連性もわかんない縦割り行政(福祉部・都市整備部)の弊害という古典的でもあり新しいテーマが潜んでいるということ。(この際「地域交通課」をつくってもイイよね)更には分権時代の標準装備であるはずの「政策法務」に挑戦する気概(そもそも関心外?)もないから、ナゼ議会や市民と充分な制度設計のため「条例」制定してから発車オーライしないのか?(公募市民からも「地域交通公共会議はパワハラだ」)と言う市民の疑問に答えられない。これって「(条例化しない)不作為のアカンタビリティも政策法務能力」(北村喜宣)ということを理解していないからですよね。

■最後にもう一度、NPOの(あるいは行政との)協働を通じた「新しい公共空間」の創出(再定義)と言うとき、(縦割りを打ち破ることを含めて)「行政から公共を剥ぎ取る荒らしい道程」(富野暉一郎)なのだということを肝に銘じたいとつくづく思う今日この頃でした。

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「狛江市まなび講座(第8回こまえ地方自治講座)」

「スリムな市役所と大きな総合的政府(守備範囲の拡大)」という「離れ技」のような地方分権改革って果たして可能なのだろうか?小さな狛江市は合併せずに生き残れるのだろうか?という疑問や、そも来年予定されている「新・地方分権法」でどんな変化が起きようとしているのか?などの疑問に「まなび講座」がどこまで回答を与えてくれるでしょうか?

■狛江市まなび講座(第8回地方自治講座)
■「地方分権ってなに」(講師・企画財政部政策室)
■日時 11月29日(土)午前9時半~12時
■会場 中央公民館 第2会議室

★今後の講座の予定は以下の日程です。
12月20日(土)午前9時半~(第1会議室)

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2008年11月23日(日)12:13

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2008年11月13日 (木)

まなび講座「地方分権」

「狛江市まなび講座(第8回こまえ地方自治講座)」のご案内

木枯らし1号が早ニュースとなりました。オバマ大統領誕生でアメリカの危機は良い方向へ向かうのでしょうか。それにしても日本の政治のチェンジはいつ実現するのでしょうね。

さて前回10月の講座では「狛江市の仕事の棚卸しに挑戦」と意気込んでみましたが、その入り口の議論で終わってしまったような気がします。そこで今回11月の第8回講座では「狛江市まなび講座」を活用して「地方分権ってなに?」という基本的な学習をしたいと思います。企画財政部政策室の「講師」が土曜日にもかかわらず出席下さり、約1時間の講義と質疑応答の時間も取って戴く予定です。

「スリムな市役所と大きな総合的政府(守備範囲の拡大)」という「離れ技」のような地方分権改革って果たして可能なのだろうか?小さな狛江市は合併せずに生き残れるのだろうか?という疑問や、そもそも「地方分権」って国の都合で押し付けられてしまう「改革」なのか?一体誰のためのものなのだろうか?来年予定されている「新・地方分権法」でどんな変化が起きようとしているのか?などの疑問に「まなび講座」がどこまで回答を与えてくれるでしょうか?

ぜひ皆様ふるってご参加くださいますようご案内致します。


■狛江市まなび講座(第8回地方自治講座)
■「地方分権ってなに」(講師・狛江市企画財政部政策室)
■日時 11月29日(土)午前9時半~12時
■会場 中央公民館 第2会議室

★今後の講座の予定は以下の日程です。
  12月20日(土)午前9時半~(第1会議室)

★連絡先 清水信之  狛江市岩戸南4-27-8  
℡03-3480-0306  市民自治研究会
  
2008年11月13日(木)16:25

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2008年11月 2日 (日)

要綱もない?コミバス見切り発車

■31日(金)市議会・建設環境委員会があり、11月24日から運行開始する例のコミュニティバスへの議会の対応が気になったので覗いてみた。市民合意・政策決定への市民関与が国交省「地域公共交通会議」という形式手続きを優先したため空洞化したことは書いた。コミバスってなあに?「地域交通」への自治体の主体性を出来るだけ発揮して、まちづくりや地域振興などにも役立てて下さいねという道路運送法の改正趣旨を踏まえた幅広い議論にちっとも市民が参加できずに見切り発車である。まあ三多摩で最後尾からの発車なのでその先行モデルで良しとした前例踏襲型だったかどうか不明だけど、どうも釈然としませんよね。

■これって、狛江市に(地域)交通政策という新しい政策を開発する意欲(総合行政化)がないため、こんなに市民的関心・期待が高い「コミバス運行事業」を条例化して広く議論を起こし、しっかりスタートさせようという発想も起きなかったし、(議会も同様だから)ケチはつけてもそれ以上のチェックも出来ない相談だった。「条例制定権」「自治立法権」の拡大が分権改革の目玉でもあるのにそうした発想がまったくないことの問題である。

■31日の委員会では「委員会協議会」の行政報告という情報提供に過ぎない会議で「狛江市地域公共交通会議報告書」にもとづき都市整備課長より説明があった。そこで市原議員より「当該事業の開始にあたり、条例や要綱はつくらないの?」との質問に「ナゼ定める必要があるのか、言われる内容が不明です」との答弁。これって皆さんドー思われますか?新しい行政活動(サービス)を開始するにあたって、市民への説明責任(市民への約束)という観点からも、その法的根拠や目的・責任主体などを明記した条例・規則・要綱などを制定することは当然あってしかるべきだとは思いませんか?

■ところが、実は実施済みの三多摩でのコミバス運行にあたっても、条例はおろか「事業実施要綱」すら大半が制定していないのが現実なのです。ネット検索で発見できたのは国立市の「コミバス運行事業実施要綱」位で、「小金井市」「羽村市」が「コミバス事業補助金交付要綱」という形のスタートでした。ところで後で関係者に念を押したけど、狛江ではバス会社・小田急との「(運行事業)協定」(委託契約?)による以外、補助金交付要綱すら制定する予定はないとのことである。もっとも「市町村運営有償運送」を選択した自治体はコミバス条例を持っている場合がある。(恵庭市・名張市・松江市等)

■(ココからのハナシは「政策法務―政策を適法・効果的に制度化する」っていう少しマニヤックな領域であり、あまり自信がないのですが)これは国の法律である道路運送法に、ニーズの多様化に対応したコミバス運行の普及のため「地域交通会議」での「協議路線」手続き(協議が整えば、あとはバス事業者が許可申請する)が書き込まれているので、自治体の条例で補完や「上書き」をすること出来ないという認識に狛江市を含めて立っていると推測されます。例えば条例で運賃や運行経路等を決めるとすると「交通会議」の協議案件とバッティングし、場合によっては「交通会議」の議決と市議会の議決が相反することにもなりかねない。だから「法律の範囲内」を逸脱した条例となる理屈はまあわかる。

■だからといって、「地域交通政策は自治体、輸送の安全は国」という役割分担を明確化した新・道路運送法の理念を踏まえて、地域の特徴に踏まえたコミバス事業のその目的、自治体の責務や市民の役割、あるいは「交通会議」のあり方やバス事業者の選定方法などについて上書きできる範囲は少なくないはずだし、何より市民(議会)の政策決定関与を可能とするための条例制定は否定できないはずですよね。それが「要綱」すら「ナゼ必要なの?」との態度ですからね。今度「ナゼ必要ないの?」って聞いてみようと思う今日この頃でした。(そもそも条例など法規範って市民の権利義務関係だけじゃなくて、行政を市民が縛る・コントロールするためのこそあるのでは?との思いも沸々と湧いてきたりしてます)
2008年11月02日(日)17:45

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