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2009年3月 7日 (土)

「基本構想策定議論の枠組み」

■昨日は市議会一般質問を傍聴した。河西かず議員と市原広子議員である。河西議員が「公共施設再編方針」(パブコメに74通とのこと)の公定化は議会に付議せよと迫っていた。先日基本計画を議決事項に加える改革問題を書いたところだが、議会が決定すれば特別委員会でもナンでもできますよね。次に市原議員が初めて「基本構想策定方針」を質した。今議会でもその他は誰一人無反応だったから情けない限りですよね。「まちづくりのエネルギーとなるよう(市民議論の)プロセスを慎重に進めよ」「6月議会で上程にこだわらず充分な審議を保障せよ」などだった。議会からのメッセージとしてありがたく受け止めたい。

■3月11日(水)午後5時半~市役所特別会議室(4F)で急遽「分科会」が開催される。先ずは出来るだけ委員間の自由討議をやろうということである。そこで清水から今後の「議論の枠組み」を提案するつもりです。どうか参考にしていただきご批評下さい。そして当日の傍聴を切にお願いいたします。

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基本構想策定のための議論の枠組みについて
(2009年3月11日分科会)

狛江市総合基本計画審議会・市民委員 清水信之
      

1.構想策定方針について
第2回審議会冒頭でも述べたが、第1回審議会当日に配布された市の策定方針(審議会運営及び策定体制と策定スケジュール)は市民参加のあり方や審議日程など「市民不在・行政主導型」のものである。したがって第2回審議会においてそれを補強すべく「勉強会」や「市民討論会」が日程に追加された。
私は審議会そのものの日程をあと5~6回追加すべきだと思う。それがかなわないのであれば内部議論の「勉強会」(分科会?)を最低でも週1回程度行わないと4月23日最終審議会に間に合わないのではないかと思う。それでも4月23日以前のパブリックコメント手続きは不可能(3月30日第3回審議会で成案がえられるとは思えない)のような気がする。
「市民討論会」(シンポジウム・懇談会)も4月に1回程度では市政の最高指針「まちづくりの憲法」改定の主体である市民の参加プロセスとしては決定的に不充分だと考える。後半に「基本計画」づくりに65名の参加を予定しているといってもあくまで「施策分科会」という各論への参加であり、その前提の理念・柱立て(総論)を市民が共有して初めて生産的な施策レベルの議論が可能となるのだと思う。したがって「6月議会議決そして基本計画審議」ではなく、むしろ基本計画案策定を踏まえて構想の議会上程を考えるべきである。
場合によって、年度内で完結しなければ構想・基本計画に穴が開くなどということは役所の論理であり、あくまで総合計画策定の主体者である市民の参加を最大限担保することが行政の課せられた使命である。

2.現「構想」の検証・総括について
第2回審議会での「検証結果」は行政側の評価コメントに過ぎない。各種指標による検証を含めてあまりにも概括的・部分的で委員が時期構想の課題を充分共有できてるとは思えない。例えば狛江市アクションプラン、まちづくり総合プラン、都市計画マスタープラン、緑の基本計画、環境基本計画、地域福祉計画(高齢者・障害者・子育ての各プラン)、商店街振興プラン・農業振興計画、地域防災計画、男女平等推進プラン、等の進捗・達成状況と課題について詳細とまでいかないまでも一定の資料に基づき各論に入った議論をすべきである。僭越ながら、そのためにも各分野からの学職委員が委嘱されているのですから。ちなみに、参考資料の主要行政計画策定状況22件の他にも教育委員会や市議会、市民参加協働政策、平和・国際交流政策、情報化政策等があり、それらについても具体的に検証と課題抽出作業をすべきである。

3.「基本構想の構成」の審議にあたって
私自身は、第1回審議会で基本構想(20年)・基本計画(前期後期各5年)の2層構造ではなく10年スパンの「総合計画」とする方が時代の変化に対応できると述べた。そうすることで事実上、基本計画部分まで議会の議決範囲とし、「構想」への正統性がより担保されると考えた。そのことは棚上げするとして、行政の構成案はほぼ前例踏襲型であり、現状への危機感と力強く狛江の将来を切り開く意欲を持った検討の跡は感じられない。これではこの20年間がそうであったように、策定しても「お蔵入り」となる危機感を感ずる。
「市民に分かりやすく」「成果管理しやすい構成」はそのとおりだが、そのために各自治体も工夫を凝らしている。私は他市の事例に学びヒントを得た。三鷹市や中野区、多治見市、北海道栗山町などである。それらの検討の機会もいただきたい。

4.各論「基本理念」(まちづくりの原則)
次に「基本理念」部分だが、狛江の「まちづくりの原則」という表現自体がハードの都市空間整備に傾いた印象を与えるし、そもそも「まちづくり」とは狛江市という自治体・法人格を持つ団体が行うのみがまちづくりではなく、地域の民間企業、自治会、任意団体等多様な主体を含めて行う公益的活動総体を指すと云われている。
この「まちづくりの原則」(4項目)の主体・主語が分かりにくく、狛江市(行政)と狛江市民の関係(役割)が見えないのできれいな表現だけど印象に残らない。また「・・・都市をめざす」と結語する文章は「将来都市像」と重複しているので余計インパクトが薄い。
対案だが、狛江市民が普遍的に共有できる理念を分かりやすく、主語を市民として表現できないか、例えば『狛江市民のねがい』『狛江市民の理想(目標)』のようなタイトルとし、その市民の共通目標(理念)とそれを踏まえた「将来像」は、これを忠実に実行しなければならない狛江市の市政運営の基本指針でもあると言う関係(基本構想という約束事を課す主体は市民であり、市民が行政を縛る信託関係)がにじみ出る構成とする。
とは言え、短い期間で狛江市民独自の「普遍的な理念」を共有することは簡単ではない。国の憲法理念や自治法など(平和・人権・自治)から抽出する方法もあるが、現在までの狛江市の公定化されている「市民参加・協働条例」や「まちづくり条例」などの理念を踏まえて作文することも考えられる。

5.「都市将来像」について
この部分は、総括・検証作業に踏まえなければ見えてこないが、どこの自治体でも人口減少・財政縮小時代への突入と地方分権による「地方政府」としての自立という課題が先ず大前提となる。そのため行政評価制度などを踏まえた行財政改革は強く意識せざるをえない。そこで自治体経営への視点、本構想・基本計画を含めた「計画行政」の視点、「新しい公共(空間)」と呼ばれる市民協働・民間との役割分担の視点などから「地域政府・地方政府」の「かたち」を構想しなければならない。
さらに団体自治だけでなく住民自治の姿も「自治のかたち」として踏まえなければならない。自治体の憲法と呼ばれる「自治(体)基本条例」「議会基本条例」といった取り組みが多くの自治体で進められている。私がモデルとしたいのは「多治見市市政基本条例」だがこの辺の議論も不可欠であろうと考える。
その他の各論で特に産業振興の分野は難しいがなんとしても芽だしをすべきである。前にも言ったが地場経済や中心市街地を持たず「ベットタウン」では自立「都市」ではないし、合併の嵐に飲み込まれてしまうのではないかという危機感がある。その他の各論は後日とする。

6.その他
3月17日を最終回として公共施設再編計画成案が出てくる。財政を意識し、選択と集中による長期施設計画であり、公共サービスのあり方にも影響がある。直近の市民参加による検討結果だけに充分たたき台とすべきである。

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■「基本構想分科会」3月11日(水)
 午後5時半~ 市役所特別会議室(4F)
■「公共施設再編方針策定委員会」3月17日(火)
 午後7時~市役所502・503会議室
■「第3回基本構想審議会」3月30日(月)
 午後7時~9時 市役所4F特別会議室
■「こまえ地方自治講座」4月4日(土)午前9時半~
 中央公民館第3会議室(テーマ・基本構想)

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2009年03月07日(土)13:14

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