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2009年4月

2009年4月29日 (水)

失われた5年(基本計画)と財政白書Ⅱ

■自治基本条例の時代を基本構想・基本計画に反映したくて、刺激的かつマニヤックな仮説を展開してきました。市原市議との掛け合いも多くの市民の方々には更にとっつきにくい議論かもしれないですよね。少し話題を変えてみます。

■先日「市民がつくった財政白書Ⅱ」をつくる会メンバーから購入させていただきました。「財政研究会」なども含めて、狛江市民の成熟度も市職員を上回っていますよね。だから市民自治の時代であり、自治統治の主体として市民が「自治体の設計図」(松下圭一)を描くことが自治基本条例ですよね。くどいようですが「参加から自治へ」を基本構想でもメッセージしたいものです。

■その手作り白書の最大の成果は「貧弱な狛江の子育て事情」を余すところなく暴露したことにあります。子育て世代のお母さん達の生々しいレポートも含めて、保育所の圧倒的な不足を三多摩で規模が同じくらいの類似団体比較を通して訴えておられます。それによれば認可保育園(公立・私立)の児童定員数は狛江が862人、武蔵村山市は1736人と倍以上の開きがあり、類似団体平均でも約463人狛江は少ないというのです。

■待機児解消の厚労省の掛け声で50人以上待機児が出ると、その解消策の「保育計画」が国から要請(命令?)されますが、19年度に64人だった狛江は20年度にその保育計画を策定しましたが、さて新年度(21年度)の見通しはというと、昨日配布された「共産党市議団ニュース」から見ると、第一次選考で入れなかった子どもが134人も出ており、「一の橋こどもの家」の29名を差し引いても、前年比20人以上も待機児がさらに増えるとの危機感が表明されていました。

■ところで、その「保育計画」を見てビックリです。待機児解消の年次的具体策はまったく中身なく、結局「公共施設再編方針」と21年度の基本計画策定に全部宿題を預けているではありませんか!これでは「白書」が力こぶをいれて保育問題を徹底追及したくなるのが当然ですよね。(こんな紙くずを受け取る厚労省もどうかと思うが・・・)

■待機児ゼロは矢野市長の公約ですが、オイオイ大丈夫か?と気になりますよね。「子育て一番のまち」は矢野市長ならずとも、高齢化と人口減少時代の「将来も持続可能なまち」を考えた場合、若年世代を呼び込むしかないのですから必須の政策ですよね。これも基本構想・基本計画の大きな課題ですよね。

■さてところで、依然として財政危機状況は変わらない中で、あれもこれもでない選択と集中の戦略経営がこれも必須課題なのに、保育園拡大を含めてどんな手が打てるでしょうか?そこも含めて具体案を「白書」で語って欲しかったと思ったのは私だけでしょうか?あえてシンプルに言いますが、30億円の新図書館建設と保育園増設は決して両立できませんよね。

■だからこそ、中長期の財政予測とリンクした総合計画(構想・基本計画)で政策調整(政策合意)が計られていなければ場当たりになるのですよね。これから始まる基本計画づくりがまさに重要だということですよね。そこで5年前(平成17年3月)に市民参加でつくった「基本計画」では今日の保育需要は見通せなかったということもありますが、実はその「基本計画」全体がまったく絵に描いたモチだったと言う事情もあるのです。

■なぜなら、この年に狛江市は財政危機宣言と危機突破の「緊急行動計画」が始まったという事情もあるにはありますが・・・。そこであらためて平成17年3月第4次基本計画を眺めてみました。ざっとですが10数の事業は5年経ってもなんの進捗・成果をあげていませんでした。「電柱地中化の検討」「狛江駅前南口地区整備の検討」や「公共用地の確保」(買取申請のあった生産緑地の対応検討)「屋上・壁面緑化の推進」「パークアイランド事業の推進」「雨水浸透ますの設置促進」「緑の基本計画」(推進)「博物館(郷土資料館)設置の検討」「市民活動支援センター設置」「起業者への支援」「多摩川を活かした観光創出の検討」などなどである。

■結論です。20年基本構想では美辞麗句を謳い、5年基本計画では各論分科会のみ市民参加させてそれぞれ要望を出させる、つまり一番肝心な財政を議論対象から外してオネダリ市民参加をアリバイとしてやったツケが、「失えなわれた5年間」だったのではないかと思う今日この頃なのです。だから「参加から自治へ」ステージアップが必須なのですよね。

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≪地方自治講座・緊急フォーラム≫
20年ぶりの狛江市基本構想改定に百家争鳴の議論を!
            記
■緊急フォーラム「狛江市基本構想改定を問う」
■5月2日(土)午後1時半~4時半
■中央公民館・講座室(2F)
■基本構想審議会委員から報告と資料(資料代200円)
■主催・こまえ地方自治講座
(連絡先・市民自治研・清水信之03・3480・0306)
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2009年04月29日(水)16:48

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2009年4月26日 (日)

続・「参加協働で自治のまちはやってこない」

■とにかく自治基本条例策定が総合計画上(基本構想・基本計画)の日程に上らせたい思いであれやこれやと思い巡らせている今日この頃です。市原さんからもコメントもらったけど小平でも調布でも次々と三多摩の各市が策定過程に入っていますよね。トレンドだから真似ればいいとは言いませんが、情報公開条例も、プライバシー条例も、市民参加条例も先進自治体の実験に始まり、競い合って自治が開拓され今日、標準装備になったのですよね。アンテナを高く張っていないと「居眠り自治体」の烙印を押されますよね。

■「自治」基本条例なんだから市民が主体的に動かなければ意味ないよねということも一つの言い方なんだけど、確かに市民の権利カタログとして市政へのコントロール権を拡充することだからそうも言えないことはない。しかしよく見ると(神原勝「自治基本条例論」)本質的には「自治体運営基本条例」の方が的確な(本質的な)名称だということが分かる。その神原曰く1994年の北海道での講演で松下圭一が始めて使った言葉であり、生みの親は松下だったことを再発見した。そのときは「自治体基本条例」だった。

■ナニが言いたいかはお分かりと思うが、「地方政府の基本法(憲法)」を市民が立法する権利もあるけど、首長や議会が主導したとしてもおかしくないはずですよね。小平市の策定基本方針には「現在の地方分権が推進される以前は、国民の国(政府公共部門全体)に対しての信託の一覧表が「憲法」としてあり、これに基づき地方自治法がつくられて地方自治体の活動(統治)が行われると言う考え方がありましたが、地方分権により国と地方の上下主従の関係が解消されたことに伴なって、市民の地方自治体に対しての信託の決めが新たに必要になるという考え方があります。市も、この考え方に立ち、新たな決めごととして「自治基本条例」を制定していく必要があると考えます。」と書かれています。

■素人発想ですが、これってまさに国の憲法が要請していることでもあるのですよね。それにしてはふだん「護憲派」を名乗っている方々の反応がイマイチなのは、たぶん憲法理解の点で(市民から発して上昇型の政府間関係をつくる・補完性の原理である)「市民自治の憲法理論」(松下)の立場でなく、旧来の国家統治型・国家主権型解釈に囚われているからではないかと余計なことを考えてみました。

■それはともかく、基本構想審議会の公共政策学者すら反応が鈍いのは、法政大教授の大先輩・松下圭一の理解が足りないのか?(法大教授・五十嵐敬喜は松下の継承者)狛江で自治基本条例への気運(内発性)が醸成されていないと判断しているからかもしれない。さて、ここからが「続・参加協働では自治のまちはやってこない」の本論である。(前置きが長いですよね)多分に繰り返しのハナシで恐縮です・・・。

■私は基本構想審議会に参加するまではおぼろげながらだった「自治基本条例」への急接近をもたらしたのは他ならぬ「基本構想審議会」そのもののあり方だった。ナンじゃコリャ市政の最高指針・基本構想を策定するのに主権者市民はどこにいるのだ。しかも市長も議会も傍観で、事務局まかせだから前例踏襲の20年前と同じお飾り構想しか出来ないではないか?そもそも旧自治省のモデルの実行性なき「20年構想・基本計画・実施計画」三段階計画を未だ採用しているのは三多摩でもごく少数派だし、実質計画である基本計画(5年計画)を議会も関与できないなんてまさに「脇役の議会」だし、総合計画の重みも出てこないではないか。

■これではますますお飾りそのものだと思った時、10年あるいは5年の総合計画を議決案件にして、しかも財政縮小時代だから、バラマキ・思いつきの政策をさせないために全ての政策を総合計画に根拠づけさせる決まりを制度化しているのが先進の自治基本条例だったのです。さらに総合計画策定の審議会を含めて、原則的に審議会の過半数を市民公募委員とするような一大改革も、単なる参加の権利でなく「政治主体・政策主体の市民が(公共課題を解決するため市民がつくった道具である)政府に課す信託一覧表としての自治基本条例」ならではの挑戦で可能となるのではないかと考えました。

■もうお分かりでしょうが当時は輝いていた狛江の「市民参加条例」(平成15年)もすでに劣化しているのです。(ちなみにその翌年、平成16年多摩市が、平成17年三鷹市が自治基本条例を制定しているのはそこに気がついたからだと思います)さて、公募委員制度の形骸化だけではなくて、市民参加条例への不満の大きなものに政策情報の提供が担保されていない問題(狛江市だけではないが)があります。

■ニセコの基本条例や栗山町議会基本条例では政策・計画・事業の「①政策の発生源、②代替案はないか、③他の自治体との比較、④総合計画上の根拠、⑤関係法令等、⑥財源措置、⑦将来コスト」が討議の前提の情報提供として義務付けられています。これがなければ市民や議会も的確な判断は出来ないからです。狛江市の「アリバイ・ガス抜きの審議会・委員会」をなくすには必須アイテムですよね。

■問題は次です。7つもの政策論点情報が市民や議会へ提供できるためには、実は情報公開・市民参加・総合計画・政策評価・(長期)財政計画・政策法務などの各制度が整っていることに加え、それらを有機的に結ぶ総合的自律的な自治体運営の仕組みが出来上がっていなければならないことです。つまりこれって自治(体)基本条例の世界なのですよね。だから「参加と協働でつくる市民自治」をムード的に語っても「自治のまち」はやって来ないとますます確信する今日この頃でした。

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2009年04月26日(日)02:41

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2009年4月23日 (木)

「参加と協働」で「自治のまち」はやって来ない

■第5回基本構想審議会が昨夜開催された。初めて自分達で文案を分担して書いてみようとなったその「素案Ⅱ」をああでもないこうでもないと二時間半の議論だった。傍聴者5人も9時半までお付き合い戴いた。傍聴者から「20年構想は長すぎる(から空論になる)短期にすべき」「平和・人権・男女平等参画・子どもの権利の視点が落ちてますよ」「起業支援をNPO政策と産業政策を貫いて書き込むべき」などコメント戴いたがそのとおりで、まだまだ生煮えで議論は成熟できていない。私からはシツコク「自治基本条例論議」をやろうよ、それからこれから始まる「基本計画」策定議論(これも5年前の半分以下の超特急)をフィードバックさせて最後に成案を調整し、議会上程は来年3月議会でと喰い下がったが委員長(と事務局)のスケジュール優先は崩せていない。

■自治法上の義務だからというお飾りの「基本構想」でなく、狛江ならではの、リアルにまちの未来展望を切り開く構想づくりを期待して審議会に参加した。あきらかに非力の少数公募市民委員4人に対して有識者・学職委員が8名、特に委員長の武藤博巳・法政大学大学院政策創造研究科教授、山岡義典・法政大学大現代福祉学部教授の法政大学コンビと、佐藤徹・高崎経済大学大学院地域政策研究科教授、小野博明・田園調布学園大学地域福祉学科教授などの公共政策のエキスパート達には大いにそのリーダーシップを期待してきた。

■しかし、残念ながら佐藤教授、小野教授は当初からほぼ欠席が続くということもあったことに加え、進んで課題や論点を提起するのが「学職委員」の役割だと思っていたのは私の思い込みであり、公募市民委員の立場に配慮しているのか、前例踏襲・スケジュール優先の事務局(行政)に気を使っているのか分からないが、その受身の姿勢には驚いた。もっとも、政策情報をロクに出さないから地元の公募市民委員も同じだが、狛江市政の課題・争点情報(財政など)が理解できていない市外の学職委員にとっても20年先を展望するのは困難な作業に違いない。(山岡教授は狛江市在住)

■ただ、公共政策研究の最前線にいるなら、少なくとも全国の先進自治体の切り開いた政策(総合計画)の地平や今日的に標準装備すべき分権時代の「地方政府」論の有り様について、論点情報として提出すべき役割があるのではないですかという批判は4月5日の日記でも書いた。とりわけ「自治基本条例」に対する武藤教授と山岡教授の消極的と思われる態度には愕然としている。私的にはニセコ町まちづくり条例から8年、三多摩でも次々に取り組みが始まっており、このままでは10年遅れのランナーとなってしまう危機感がある。

■その自治基本条例への消極的な態度は、一方でその法大コンビで作った狛江の「市民参加・市民協働条例」(平成15年)の自負があるのかも知れないが、「水と緑を活かす自治のまち」(新しい将来像のキャッチフレーズ)の「自治のかたち」は「参加と協働」への讃歌で埋められている。それでは、確かに狛江市民が獲得した権利カタログである市民参加・市民協働のレールの延長に「自治のまち」(市民自治?住民自治?団体自治?)と高らかに謳うことの出来る時がやって来るのだろうかと、昨晩も懸命にツッコミを入れたのだったが、武藤委員長の「(自治基本条例論議は)基本構想への諮問の範囲を超えているし、首長や議会など政治判断の領域ではないか」という政治采配で議論は封じられた。法大教授の先輩であり、元祖「自治体改革」の政治学者・松下圭一にこの人は何を教わったのだろうか?

■方や法大コンビのもう1人日本NPOセンター代表理事の山岡教授も、(実は私も理事メンバーである狛江市NPO連絡協議会の顧問役もされているという関係だから少しやりにくいが)「狛江の市民参加協働はまだ道半ばであり、(議論はするべきだとは思うが)自治基本条例が出来ればすべて変わるということはありえない」と「参加と協働」の次のステージを準備する議論をとの私の意見とは距離をとる。

■さて、少し言い足りなかった点も含めて、ナゼ「参加と協働では自治のまちはやって来ない」か、だが、そもそも「狛江市市民参加・協働条例」は「行政への市民の参加と市民との協働」であり、一方、「まちづくりへの参加と協働」はおのずとカテゴリーが違う。(「まちづくり」の定義は行政活動とイコールではない)行政運営のルール・権利カタログとしての市民の政策決定への参加が市民参加であり、(条例をよく読んでほしい)公共サービス空間の行政独占をやめるから市民協働なのだから、「市民参加と協働のまちづくり」という表現自体が意味不明となる。

■狛江市の条例解釈では、「市民参加」とはあくまで行政活動(運営)への参加を指すのであり、「まちづくり」とは本来の意味とは異なるが、行政が主導(誘導)する限りでのまちづくりと言う意味として押さえないと混乱する。その混乱が「自治のまち」のイメージのあいまいさにもつながってくる。「市民参加」や「市民協働」も市民が獲得した市政運営のルールにちがいないが、「市民活動を強化し」「協働のまちづくりを進めていけるように自治の仕組みを強化する」というレベルの「自治のまち」と、自治基本条例の世界の憲法原理の市民主権(住民自治)とはあきらかに乖離・断絶がある。すこし私の頭も混乱してきたので、続きはまた。

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≪地方自治講座・緊急フォーラム≫
~20年ぶりの狛江市基本構想改定に百家争鳴の議論を!


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■5月2日(土)午後1時半~4時半
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2009年04月23日(木)20:45

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2009年4月21日 (火)

狛江の第二期市民革命が自治基本条例

■自治基本条例っていうと、どうもマニヤックな世界らしくて、あまり食いつきが良くない。現に狛江市長も心が動かない様子ですよね。そうこうしているうちに2001年(平成13年)地方分権一括法施行と同時に北海道ニセコ町「まちづくり基本条例」に始まりすでに100を越える自治体で同様の基本条例が制定されてきている。名称も「まちづくり基本条例」から「行政基本条例」や「自治体基本条例」「市政基本条例」などに変化し、内容も自治体の「憲法」にふさわしく進化してきていると言われている。

■その方面の研究で第一人者と言われている「神原勝・北海学園大学教授」の講演録などに目を通した。彼も多治見市の「市政基本条例」と総合計画づくりを大いに評価していた。総合計画(基本構想・基本計画)も自治基本条例も市政運営の最高指針と言う点では同じだけれど、その計画行政の仕組み(つくり方・決め方など)を含めて総合的にルールを定めるのが基本条例ですよね。

■前回「市民参加・協働(条例)そのものがもはや市民自治の桎梏になってはいないか」といった主旨の暴言(?)を吐いたが、「市民参加・協働」まで進んだ「自治の仕組み」に安住しているのでなくステージをもう一段変えなくてはとの思いからである。かって矢野二期目の最大公約の「市民参加条例」が確か平成13年(1996年)に一度否決された。これは「議会の否定につながる論」からであり、今から考えれば隔世の感ありですが、その時は箕面市にモデルを求めて全国で二番目の制定をと言っていたことを思い出す。(その箕面市も基本構想で自治基本条例づくりを謳っている)

■神原教授によれば「市民参加」発祥は1967年横浜市からだったというが、私も応援団に加わった矢野市政最大の政策がこの市民参加条例(平成15年)だと思っているし、当時は狛江では前市長賭博事件のような背景もあり、全国的にも「情報公開と市民参加」が自治体改革の本流を形成しつつあり、その権利カタログを持つことがいわば地方自治・住民自治の証明であった。

■しかし、財政危機や地方分権改革の進展、市民の成熟度など今日の時代状況から見れば「参加・協働」はもはやブランド・権利カタログとしても明らかに色あせてきているのです。私が見渡す限り、審議会等への参加の市民に徒労感を漏らす方々が多く達成感を感じている市民に出会っていない。これって審議会の主役が市民となっていないからであり、半数以上を公募市民とせよとの提案があちこちで聞こえてきているのは当然である。

■さらに狛江の市民参加条例に市議会は対象外である。行政への参加のルールだから仕方ないのではなくて、議会も政府機構であり、「脇役」(町村議会活性化研究会)といえども政策決定機関の一翼なのだから、その政府機構全体に信託事項を守らせる仕掛けが用意されていなければ市民自治の達成感は生まれない。それを担保すべく、自治基本条例の下の「議会基本条例」制定の動きも急速に拡がっている。

■自治基本条例とはこのように「市民が実感できる民主主義の仕組みをつくること」でもあると神原教授は言っている。つれづれなるまま書いたけど、「市民参加の矢野市政」を市民が誕生させたことは狛江での市民革命だったと今でも思っています。そして今第二期市民革命とも言うべき市民の「決起」とは、立憲主義(参加・協働概念を取り違えて行政と市民が対等などと考えてはいけません)にもとづき政治主体者としての市民による命令すべきルール(信託事項)を定め、地方政府としての狛江市を再定義(再設置)するための自治基本条例制定ではないだろうかと考える今日この頃でした。

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≪地方自治講座・緊急フォーラム≫
~20年ぶりの狛江市基本構想改定に百家争鳴の議論を!

■超短縮スケジュールで進む、“市民不在・行政主導”の「まちづくりの憲法・基本構想(基本計画)」改定作業に少なくない市民が不満を募らせています。このままでは、地方分権時代・自治体間競争時代の生き残りを賭けた市政改革の展望や市民ぐるみのまちづくりへのチャンスを失い、単なる飾り物となりかねません。

■4月5日基本構想フォーラム会場発言や審議会での委員の異議申し立てにより、拙速な6月市議会上程は先送りの様相ですが、未だ徹底審議・市民議論の拡がりは極めて不充分です。そもそも20年先を展望すること自体が困難なことに加えて、市長も議会も「総合計画」改定への論点を提起するなど議論に参加しておらず、学職委員と少数の公募市民の密室会議の様相です。

■『水と緑の住宅都市』から『水と緑を活かす自治のまち』へと将来像キャッチフレーズの変更案が俎上に上っていますが、あなたは狛江のブランドに「水と緑」を選びますか?撤退するばかりの地場産業に手を打たなくて良いのでしょうか?あなたは「自治のまち」の姿を想像できますか?自治基本条例って何でしょうか?

是非フォーラムにご参加いただきバトルトークの輪に入って下さい。


■緊急フォーラム「狛江市基本構想改定を問う」
■5月2日(土)午後1時半~4時半
■中央公民館・講座室(2F)
■基本構想審議会委員から報告と資料提供(資料代200円)
■主催・こまえ地方自治講座
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2009年04月21日(火)13:59

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2009年4月18日 (土)

自治基本条例とは何か?

■しばらくのお休みで恐縮です。年度替りもあり一休みの時間を利用して基本構想論議の最大テーマだと思っている「自治基本条例」の有り様を探っています。狛江では一向に議論が始まらない自治基本条例ですが、近隣では多摩市(平成16年)三鷹市(平成17年)が先行していますよね。そこで私的には多治見市(平成18年)が一番優れものだと思っていますが、直近では今年3月流山市(千葉県)がこれまでの約100自治体の施行を踏まえて相当練られた内容(議会基本条例も同時議決)となっているように思います。

■ナゼ自治基本条例かですが、地方分権で対等な政府となった自治体の憲法を制定することは自らの政府の設置を宣言することであり、その政府に市民が守らせる市政運営のルールを定めることなのですよね。そのことで興味ある提言を行っているサイトに「自治体総合政策研究所」(石井秀一)があります。自治体職員も経験しているので実践的でもあり、憲法原理を踏まえた説得力ある「市民と職員のための自治基本条例読本」は分かり易さもお薦めです。

■その石井さんが強調していることに、市民と地方政府の信託(契約)関係の明示であるべき自治基本条例における自治の主体・主権者としての「市民の定義の混乱」についての指摘は大いに考えさせられました。ところで自治のあり方のルールといえば我が狛江市でも「市民参加・協働条例」(平成15年)がありますよね。なぜ市民参加条例ではダメなの?っていうこともアプローチの仕方のひとつですよね。

■そのことで言えば私的には、行政への参加論や「パートナーシップ論」(行政との協働ルール)が「参加疲れ」(市民参加審議会総合評価)をもたらしているだけでなく(今日的には)市民の自立を阻んでいる元凶ではないかという素朴な疑問がムクムクと頭をもたげている今日この頃のですが、皆様におかれましては如何でしょうか?

■自治基本条例をめぐってはまたの機会にしますが、次回基本構想審議会に向けて各委員が分担しての文案づくりの清水分の「行財政運営の目標」に関する文章は以下のとおりです。

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2 行政運営に関する目標
①簡素で効率的な行政
 人口減少・財政縮小の時代を見据えて、市民でできることは市民が担い、市民と行政の協働を進め、行政は行政にしかできない機能に集中して、簡素で効率的な行政をめざします。職員定数の適正化、民間活力導入、公共施設の再編成、長期財政計画策定など行財政改革を進め、財政の健全化を果たします。また成熟社会での市民ニーズの多様化に対応し、行政評価制度や成果重視の行政管理システムを充実させて、市民満足度の高い狛江市を実現します。
②変化に対応できる自治体経営
 少子高齢化、情報化、グローバル化など社会環境の変化や地方分権による権限委譲と自己決定権の拡大により、地方政府としての自立が問われています。組織の戦略的配置や情報システム活用を図り、トップマネージメントの強化、市議会改革、職員の政策能力の向上を進めます。また地域の資源を的確に活用し、持続可能な地域社会づくりを進める戦略本部としての自治体経営を確立します。他の自治体との広域連携を図り、都や国へ分権改革を働きかけます。

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■第5回基本構想審議会
4月22日(水)PM6時・市役所

■こまえ地方自治講座(基本構想を考える)
5月2日(土)PM1時半~公民館講座室

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2009年04月18日(土)16:11

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2009年4月 6日 (月)

基本構想フォーラムに30人

■お花見真っ最中の日曜日(4月5日)にもかかわらず、に30人もの市民が参加してくれた「基本構想市民フォーラム」が中央公民館(地下ホール)で開かれた。私的には5年前の基本計画フォーラムがたった8人だった悪夢は再現ならずだったので少しホッとしている。ただし会場でも私から発言したように議論はまったく不充分なままのスケジュール優先で「行政主導」の「生煮えの素案」発表なので多くの疑念と批判、注文が市民から寄せられた。

■「基本構想って何」と題して審議会会長の武藤博巳・法政大教授(入札改革や自治体経営が得意分野)よりの講演や山岡義典・審議会委員(学識)より「第3次構想・素案」の説明の後、市民から質疑と意見が表明された中で、私的に印象に残った皆さんの発言の要旨(清水流解釈)はこうである。

■『第2次構想の総括と反省はどこまでやれたのか?そこが無ければ空虚な実体の2次構想を繰り返すだけだ』(Aさん)『基本構想計画期間は三多摩各市の大半が10年となっているのにナゼ狛江は20年を選択したのか(だから余計抽象論で空しいものになる)ベテランの学識がそろっているのに(役所の言いなりではないか)』(Bさん)『(6月議会上程は拙速である)実質的な議論が行われる基本計画づくり(今年夏からの予定)終了後にあらためてそこで出た課題をフィードバックし基本構想の議決を行うべきだ』(Cさん)『計画づくりは市民が主役でなければならない。形だけでなく市民の意見を聞く場を相当回数確保せよ』(Dさん)『アンケート結果で最も市民が重視しているは商店街(の衰退と)振興策だが政策はあるか?』(Eさん)『ー地域力ーと言っているが町内会・地縁団体重視は戦前の隣組復活の恐れないか?』(Eさん)『公共施設再編方針で公民館廃止が出たが(社会)教育を受ける権利の侵害だ』(Fさん)~などなどである。

■フォーラム終了後4時半から第4回審議会が開かれ、フォーラムでの市民意見への対応方を協議した。重要な指摘・意見があるのでこれらに対する見解のまとめで時間を費やした。その後9時まで素案の整理に入ったが時間が足りない。この状況では予定である4月中のパブリックコメント手続きは無理である。6月議会上程も先送りが事実上決まった形だ。さて次回第5回審議会を4月22日と決め、それまでに更に素案の文案修正を各委員が分担して持ち込むこととした。それでどこまで調整可能か否かはわからないが、ともかく事務局任せでなく自分たちで文章を書き込もうとなったのは大いに前進だ。

■フォーラム会場で質問の「シビルミニマム(の再定義)論」のとき、武藤教授が「実はシビルミニマム論の松下圭一(法大名誉教授)の門下生である」と言ったことにものすごく興味を覚えた清水でした。審議会休憩時間には松下の「社会教育終焉論」や「教育委員会解体論」(穂坂邦夫前志木市長)の話題も出た。しかし、この基本構想審議会も含めて狛江の分権改革論のお寒い現状を松下門下生・武藤教授(審議会会長)はどのようにお考えなのだろうか?

■基本構想・基本計画改定とは劣化した政策制度を政策主体である市民が修正・政策開発する絶好の機会であるはずであり、それに抵抗する現状維持・前例踏襲・既得権益擁護の現市政・職員、それにお任せ民主主義・要求型民主主義者の市民との激論は避けられないはずである。その覚悟がなく、もし「居眠り自治体」(松下)の行政に屈服するなら、スケジュール管理のコンサルでしかなくなりますよね。

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■第5回基本構想審議会
4月22日(水)PM6時・市役所

■こまえ地方自治講座(基本構想を考える)
5月2日(土)PM2時~公民館講座室

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2009年04月06日(月)15:14

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2009年4月 2日 (木)

事務局VS市民委員・その3

■3月30日第3回審議会で出された「基本構想・事務局案」は、二度の「懇談会」を経て出された「タタキ台案」に対して、事前に私を含む市民委員4人と学職委員3人からメール等で出されていた修正・補強意見を「調整」し、行政・庁内委員会の議論を経て出されたものである。当日はこれに対しても喧々諤々の議論があり、もちろんその時点で合意など出来るわけも無く、またまたメールなどで修正・補強意見を出して、それを事務局が調整したものを「第一次素案(中間報告案)」として、フォーラムで発表しようと言うことになった。

■そのことについて、清水は以下のようなメールを事務局へ送信した。

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第3回審議会・資料1の「基本構想・事務局案」に対する意見
平成21年4月1日 市民委員・清水信之

■私の「構想」づくりへの考え方は「基本構想策定のための議論の枠組み」(3月11日懇談会)と先日3月30日にも追加の「議論の枠組みについての意見・その2」で表明したところである。30日審議会で企画財政部長から「6月議会上程に必ずしもこだわらない」旨の発言を踏まえて、審議会としては「基本計画づくりと平行して」か「基本計画づくりの後、基本構想へフィードバック」などの意見が出てきたことは半歩前進だが、依然として「フォーラムも計画したので、日程等もあり」の理由から事実上棚上げされてままである。こうした現状で構想案の文案作成作業に入ること事態が土台乱暴であり無理なのである。

■第2回懇談会(3月19日)に出された事務局タタキ台案に対して、各委員から修正・補強意見が寄せられた。私はまだ無理(議論未成熟)とは思ったが、文章化された各委員の見解をもとに本質的な議論に昇華させられればと考えたが、「それらを調整した事務局案」が出てしまい結局議論の糸口を封殺させられた。私の想いを込めた補強・修正案に対してもほぼなんのコメントもなく黙殺されたままである。従って再度の修正・補強意見を提出するつもりになれない。

■従って、市民フォーラム用とも言えるドタバタの事務局案を「中間報告・第一次構想案」として提案・発表すること自体に(一人歩きする危険もあり)責任が持てないし反対する。反対意見があったそのことは発表する際明らかにされたし。

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■とまあ、コンナ具合に4月5日の「基本構想策定に向けた市民フォーラム」が予定されているわけですが、先ほど事務局からメールが入り、基本構想素案の説明者を事務局から審議会メンバーのY学職委員に変更するとのことである。大した問題ではないけど張り出したポスターやホームページはどうするのだろうか?実は「説明を審議会メンバーがしないでどうするのよ」(事務局・行政主導批判)とツッコミを入れたのは私でした。

■そんなワケでドタバタの市民フォーラムではありますが、多くの市民のご参加をいただき、「素案」そのものの正統性を含めて、大いに熱のこもった議論を期待したいところですが、とっても心配なのは5年前の基本計画策定時のフォーラムでも参加市民は8人という体たらくの実績があるからです。4月1日広報でも「行政掲示板」の数行の扱いですから、行政はホントは市民を集めたくないのではないかとすら思いますよね。まあ関心ある方は偶然にも前日の清水が主宰する「地方自治講座」と連続の集いになりますが是非ご参加下さい。

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■4月4日(土)「こまえ地方自治講座」
 午前9時半~12時
 中央公民館第3会議室(テーマ・市民不在・行政主導 で進む基本構想改定)

■4月5日(日)「基本構想・市民フォーラム」
 午後2時~4時
 中央公民館地下ホール

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2009年04月02日(木)16:12

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2009年4月 1日 (水)

事務局VS市民委員の攻防(その2)

■基本構想策定の第3回審議会の様子の続きだが、私の意見(書)を対して、ある学職委員より「市民不在(の構想づくり)とは言い過ぎじゃないか」(この審議会自体への否定論ではないか)といった旨の反応を戴いた。しかし、さすがにその委員自身も同じ席で「この回数では議論不充分」であることを主張していたくらいトンデモなく超特急・超短縮のスケジュールだからますます「事務局主導」になるという具合だ。

■「自治体でも国でも行政の審議会ナンテ、そもそもガス抜き・アリバイにしか過ぎないのは自明のことだよ」と言う無かれ。ここを越えなければ市民自治・市民社会は到来しないではないか。生煮え・ドタバタの構想案だけど5日の市民フォーラムで発表しなければスケジュールがこなせない事務局の苦労も分かってやれよという時、この事務局ってナンだろう、ある学識委員が言った「審議会の事務局でしょ」と言うことはそのとおりだが、同時に政策室という行政側の論理・利害を体して行動するから始末が悪いのである。

■私が行政や事務局に時には声を荒げて抵抗するのは、審議会の独立性を防衛し、市民参加・市民主導の構想(計画)づくりを目指したいからである。考えても見て欲しい、地方分権をめぐる地方団体と省益優先の官僚や族議員のパワーゲームもあるけど「行政が独占してきた公共を市民が剥ぎ取る荒々しい道程」(富野暉一郎元逗子市長)こそ公共空間の再定義であり、「地方分権は住民への分権」なのですから、力勝負(権力闘争)も覚悟しなければならないのですよね。

■この審議会問題を市民参加条例に踏まえたとき、(「自治のまち狛江」が次のキャッチフレーズ?)「公募委員」と「学識委員」の配分や役割も問題です。今回の審議会でも4人対8人の構成ではダメですよね。それと必ず委員長(座長)を学職委員とする慣習も問題ですよね。学職の先生によっては明らかに行政の言いなりと見えるケースも散見できますから。
それはそうと、第3回審議会の最大のニュースは「6月市議会上程にこだわらず」との行政側の見解が出たことです。ようやく半歩前進の今日この頃でした。

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■4月4日(土)「こまえ地方自治講座」
 午前9時半~12時
 中央公民館第3会議室(テーマ・基本構想)

■4月5日(日)「基本構想・市民フォーラム」
 午後2時~4時
 中央公民館地下ホール

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2009年04月01日(水)08:21

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