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2009年5月12日 (火)

市民百パーセントの審議会を!

■昨日(5月2日)の地方自治講座・緊急フォーラム(基本構想を問う)には11名が参加いただいた。市議の皆さん全員にお誘いかけたが、2名のみで少しがっかりだったが議論としては大いに成果があったと感じた。当日資料としては「狛江市第3次基本構想素案・Ⅱ」や「三鷹市基本構想」(平成13年)「多治見市市政基本条例」(平成18年)を、さらには「狛江市公共施設再編方針・素案」(平成21年1月)「狛江市第4次基本計画」(平成17年)「こまえの財政白書Ⅱ」(平成21年3月)も議論にあたって参考とした。

■成果の一つは、「財政白書をつくる会」のKさんからの報告を聞けたことである。4月29日のブログでも紹介したが、狛江市の保育環境の圧倒的な貧しさ(三多摩・類団各市比較で保育所入所定員約500人の不足)を告発しただけでなく、三多摩一高い国民健康保険料に加え、高齢化が急速に進み、相次ぐ企業の市外転出でもともと昼間人口(地域内就業者が)極端に少ない(73,3%、ちなみに三多摩平均は90%)狛江の将来の厳しさと優先政策は何かが指摘されていたのでした。

■実は「公共施設再編方針」でも狛江市の持続可能性を考えた場合の「若年世代の定住化」のための子育て環境の整備は最優先課題の一つとしており、「白書」では、加えて商工会丸投げでこれも貧弱な産業政策(企業誘致や起業支援など)の根本的な立案の必要が書かれています。これらは基本構想・基本計画論議に大いに反映されなければならないですよね。そして三鷹の基本計画の優先プロジェクトのように戦略的政策選択が必要ですよね。

■そこで話題を基本構想改定論議に戻しますが、そもそも基本構想審議会のあり方(市民不在・行政主導)を含めて、他の審議会(委員会)でも同様ですが、公募市民委員のフラストレーション(アリバイ委員会という自虐的表現)の背景である狛江の市民参加制度(条例)をドーしたらいいのかでは大いに議論が沸騰した。繰り返し言われていることだが、政策の基本情報が的確に提供されないのはドーしてか?(例えば公共施設の利用状況調査データも出さないので、その施設の正確な評価が出来ない)これって政策評価(行政評価)制度(とPDCAサイクルの自治体経営)が狛江で未成熟なことを示しているのですよね。三鷹市の「基本データ集」「論点データ集」は大いに参考になりますよねといったハナシ。

■「ハンドルを握っているのは相変わらず行政であり、市民が力を持たないとダメ」だとしたらその壁を破るのは何か?とさらに議論は続いた。実は多くの市民がそのように市民参加制度に不満を抱くのは市民の成熟度(民度)に制度が追いついていないということであり、これを「市民参加条例(制度)」が劣化しているというのですよねといったハナシになり、審議会(委員会)の現場の実感から出てきた提案が「市民が議長(委員長)になる」「有識者・学職者はアドバイザーに徹する」「百パーセント市民で構成されるべき」などだった。

■私も公募市民委員を過半数とすべきと考えていたし、そうでなければ政治主体・政策主体を市民とする市民自治(自治基本条例)の理念は担保されないと思っっていたが、「(原則)百パーセント市民の審議会」には考えさせられた。そうなのです。そもそも狛江市市民参加条例でも「市民」の定義の曖昧さ(在学在勤、狛江を良くしようと思う人々まで)がありますよね。それって「まちづくり」など事業者を含めて広範な事業への協力を求める場合には都合が良いのですが、市民が信託(契約)する政府の基本政策・基本運営ルールを決定する権限を行使する場合などは納税義務を負う住民としての市民以外は参加主体となりえないのですよね。

■だから付属機関(審議会)・私的諮問機関(委員会)などにより仕分けは必要だが、原則は住民たる市民以外の学職者などに主導権を与える審議会のあり方は市民自治とは言えない、ということも充分根拠のある主張ですよね。これこそ自治基本条例の世界なのですよね。こうした議論以外に三鷹市や志木市などで実験済みの「市民委員会」方式の開発も課題だし、市の政策室と対を成す市民の政策研究機構や、NPOのネットワーク化によるアドボカシー機能を高める市民(公益)活動センターの設置といった市民の力を醸成する仕掛けも待たれますよね。

■以上のような議論の延長線上にと、「多治見市市政基本条例」を見ていただいたがこちらの検証の方は時間も少なくはしょってしまったので次の自治講座の宿題にした。連休中にもかかわらずの参加に感謝でした。
2009年05月03日(日)18:01

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