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2009年8月

2009年8月30日 (日)

「私たちのまちの地方分権」

■今日は投票日。朝日新聞「にっぽんの争点」では公明党幹部の弁として『いちど政権交代ええじゃないか』の「平成版ええじゃないか運動だ」だとのボヤキを紹介していました。さすが選挙上手(?)の公明党ならではの的確なコメントだと関心してしまいました。また4年前のコイズミ「郵政民営化」ワンフレーズ(シングルイシュー)選挙の裏返しだとも言われていますが、昨日狛江駅頭で最後のY候補の地味な政策中心の演説を聴いた限りではそんな熱狂はあまり感じられなかったのですが、・・・?ともあれ、日本の民主主義の歴史的な転換点とも言われる総選挙への皆様の選択は如何でしたでしょうか?

■昨日午後の民主党の駅頭演説の前には、いつもの第17回地方自治講座を10名(市議1名を含む)の参加で開催。そのテーマの1つが「民主党政権と地方分権」でした。東国原宮崎県知事や橋下大阪府知事のお陰で地方分権が争点の1つに浮上したのは良かったし、国と地方の協議機関設置などで分権改革が、民主党政権誕生(?)もあって格段に促進されることが確実になった。しかし、ソレッテ私たち地方自治体と市民生活にどんな影響があるの?っていうレベルの実感の世界では「分権」はまだまだ想像力の外にあることが講座でも再認識されました。

■私的には民主党政策集INDEX2009から「分権改革」や「文部科学」の項を引き合いに出し、「教育委員会廃止(解体)論」や「学校理事会制」「学習指導要領の大綱化」などは分権改革の(分かり易い)事例だよねといったつもりですが、皆さんあまりピンとこなかったようです。一方「ひも付き補助金を廃止し一括交付金とする」政策についても、現行交付税制度とドー違うのか?(「教育」「福祉」等々分野別に一括して交付するらしい)が詳しくは不明だねといったハナシからそもそも地方が自由に使えるお金の原資である地方税の仕組みってドーなっているのでしょうねといったハナシへ話題は拡がったりしました。

■そもそも地方分権は今地方分権改革推進委員会で審議中ですが「税源移譲」「事務事業の市町村への移譲」「権限委譲、法律による国の関与・義務付けの廃止・縮小」「二重行政の解消による簡素・効率化」などの改革フレームをトータルに見渡せなければ具体的な自治体と市民生活の姿は浮かび上がってこないのかも知れません。それがワタシラの分権改革論議の現状なのです。しかしこの秋(年末?)民主党政権によって地方分権推進計画と新地方分権一括法が提案されることは確実なことなのです。

■政権交代(?)によって分権改革も大きく揺れ動こうとしているその最中に、私たちのまちの基本構想・基本計画づくりが進んでいますが、となれば益々「地方政府」としての自立へ向けて戦略的なまちづくり計画と自治の仕組み・行財政改革が問われてきます。9月議会では基本構想案が総務文教委員会で審議されるが果たしてそうした骨太な議論が行われるでしょうか?また我が基本計画市民分科会(第1分科会―まちづくり原則・行財政)のワーキンググループでは次回(9月15日)「自治基本条例」が初めて議題に上るなど基本構想審議と並行して中身(基本計画)の議論に入っています。地方分権改革のハナシに戻すと、未だ霞の中の「分権型社会」の有り様を「わたしたちのまち(狛江)」の姿として可視化する作業が本格的に必要になってきていると思いました。自治基本条例論議の始めの一歩を踏み出した「地方自治講座」の次のテーマとしてその作業の方法論を考えたいと思います。(次回の地方自治講座は9月19日(土)午前・中央公民館)
2009年08月30日(日)18:42

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2009年8月27日 (木)

こまえ地方自治講座(第17回)のご案内

■政権交代前夜という歴史的な総選挙投票日前日の地方自治講座の開催ですので、民主党政権で地方自治の姿はどう変わるか?教育委員会廃止などマニュフェストを具体的に検証します。

■前回までと同様に「地方分権時代の地方政府」に必須課題である最高規範(憲法)の「自治(体)基本条例」づくりに必要な基礎知識を学習します。今回は「誤解されている・市民の定義について」を学習します。

■また、パブコメによる修正を経て、9月市議会で審議される基本構想最終案やそれに連なる「基本計画市民分科会」の争点を紹介し、喧々諤々意見交換します。


■8月29日(土)午前9時半~12時
■パートⅠ「民主党政権と地方分権改革」
■パートⅡ「自治基本条例と市民の定義」
■パートⅢ 基本計画策定フォローアップ
■中央公民館 第2会議室
■資料代 200円程度

★次の講座予定 
第18回 9月19日(土)午前9時半第1会議室
★連絡先 清水信之 岩戸4-27-83480-0306 
ブログ「トホホ日記」:http://rak2/oc.to
2009年08月27日(木)07:36

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2009年8月25日 (火)

民主党政権と教育委員会廃止

■狛江市での基本構想・基本計画改訂作業の現在について審議会の現場からレポートを続けていますが、9月市議会での基本構想案審議を横目に見ながら、その下位計画である基本計画(10年目標の5年計画)を三つの「市民分科会」でその前半の「頭だし」(項目出し)の議論が終わりつつある。ワタシは山岡義典委員(法大教授)と共に「まちづくり原則・行財政」の第一分科会(11名)に張り付き、他の審議委員はそれぞれ「都市基盤・環境・産業」の第二分科会(18名)、「福祉・教育」の第三分科会(18名)に入って議論に参加している。従って、自分の領域以外の議論の詳細は(傍聴もままならず)わからない。

■そもそも、基本構想審議で棚上げされたままの本質議論は基本計画づくりの段階で深めて行きましょう(しかしフィードバックは空証文だった)との会長(武藤博巳・法大教授)采配だが、年末までの短期間でそれが可能だとはまったく思えない。しかし可能な限り議論を起こさねば「お飾り」「美辞麗句」の計画になってしまう。基本構想審議の際も私から本年中の新地方分権一括法制定を含めて地方分権改革のフレームを理解しておく必要があると水を向けたが、武藤会長采配も含めてそうした議論は封殺された。(有識者ってコンサルか?)

■その地方分権を優先政策としている民主党の政権の下、改革は間違いなく加速する、となれば10年基本計画にも影響必至となる。前日記の社会教育論議もその脈絡で捉える必要があるが、それをトータルな教育改革として見てみたい。我が第3分科会(教育・福祉)では(基本構想審議でも無反応だったから)おそらくそこの議論には入れていない。民主党マニフェストの分権改革には「ヒモ付き補助金を自由に使える一括交付金」などが目立つが、「民主党政策集INDX2009」の「文部改革」の項には大胆な教育分権が掲げられている。

■その内容は以下である。「①現行の教育委員会制度は抜本的に見直し、自治体の長が責任をもって教育行政をおこなう。②学校運営は保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家などから構成される学校理事会による自主的な運営を基本とする。③学習指導要領を大綱化し、学習内容・学校運営を現場の判断で決定できるようにする。そして④中央教育委員会を設置し国の役割を基準行政に純化する。」(新藤宗幸・千葉大教授の要約)

■皆様にはこの改革の意味するところがイメージ出来ますか?ほとんどピンときていないかもしれません。これって『市町村教育委員会の解体』ですよね。実はこの改革論は肝心の民主党の地方議員でさえ充分咀嚼できていないのが現実だと思います。(政策集自体を読み込んでいるかどうかも怪しい)それほど教育改革論はマニュアックな世界のハナシなのでしょうか?そうではありません。民主党にとどまらずナショナルパーティの下請けに甘んじている地方議員の大半が地方分権改革(ビジョン)そのものを理解できていないからです。

■総選挙に先立つ東国原宮崎県知事と橋下大阪府知事の大立ち回りで「国と地方の協議機関設置」などがクローズアップされましたが、その背景に第二次分権改革に臨む地方6団体の改革論「分権型社会のビジョン」(平成18年・神野直彦委員長)が存在しており、ワタシラ地方自治関係者共通のバイブルだったわけですが、これもほとんどの地方議会議員に読まれていません。それほど「ドブ板・地元のパイプ役」「八百長と学芸会」の役立たずに劣化してしまっているからです。

■地方議会改革論は本筋ではないので横に置きますが、如何に分権改革を理解できていないかの象徴的な出来事は我が狛江市議会に例をとります。小泉政権時の三位一体改革問題の渦中の04年(平成16年)9月議会のことです。「義務教育費国庫負担金堅持意見書」が「農業委員会の必置規制堅持意見書」と共に採択されてしまったのです。(清水一人、「利敵行為だ」と反対討論に立ちました・市議会議事録参照)お分かりですか?知事会等地方6団体が一致してヒモ付き補助金廃止を要求し、文科省官僚と文教族議員に対決しているときに狛江市議会は教育委員会の小間使いをやって後ろから鉄砲を打ったのです。

■「政治からの中立」のためと称して、特別行政委員会の教育委員会を地方には必置させ、一方で中央政府は時の政権の文科大臣(政治家)が教育政策の実権を握るという空語、シカシテ文部官僚・族議員・教育委員・日教組まで含めた円筒行政が明治帝国憲法・教育勅語以来の官治集権の国家統治教育を依然として支えている。自治事務・現物支給サービスは地域が決定し、配給する方が効果的効率的であるという補完性原理にもとづく教育分権に対して文部官僚達の抵抗は熾烈を極めるだろうがこれこそ地方分権改革の本丸であり、地方自治関係者の分権度を計るリトマス試験紙ともいえます。

■だから中央の学校教育行政組織こそ内閣から独立した行政委員会とし、地方政府の総合行政の下に教育(の自由)を奪い返す民主党政策なら、例えば市町村が教員を独自採用し、ダメな校長がいたらすぐ罷免することが可能になるのですよね。文科省の厚い壁を破り、全国の「25人学級」の突破口を開いたのは首長である穂坂邦夫・志木市長のリーダーシップだったことを思い起こせば、すでに市町村教育委員会の形骸化と住民自治の下へ学校教育を取り戻す道筋はあきらかなのですよね。さて我が基本計画論議(市民分科会)で教育委員会改革まで議論を深められるかどうか?現・教育委員長の審議会委員のNさんと是非一度徹底議論してみたいと思う今日この頃でした。
2009年08月25日(火)14:28

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2009年8月22日 (土)

公民館への郷愁を捨て市民の自立拠点へ

■昨日は基本計画第1市民分科会の「第2回『まちづくり原則』ワーキンググループ(WG)」を6名出席で開催した。主たる議論は「市民参加・協働」の今後の制度設計に関する内容と、新たな「コミュニティ政策」の模索に関してだった。たった2回のWG開催(と来週27日(木)の分科会)で施策項目の「頭出し」を済ませ、後は事務局の基本計画素案(9月)を待つというスケジュールだ。何度も何度も言うが、無作為抽出市民委員も加えた審議会の現場の議論水準(とそれを解消するための時間のなさ)には失望感を禁じえない。(偉そうでゴメンなさい)その原因は審議会参加市民委員間の圧倒的な情報格差である。だから!ニセコ町まちづくり基本条例から始まった計画過程へ市民参加の前提たる「政策情報提供義務(6点セット)」などが狛江市の市民参加制度のリニューアルの必須テーマなのですよねと自治基本条例へのアプローチも含めて強調しておいた。

■コミュニティ政策に関しては、行政が町内会・自治会などに「介入」することへの戸惑い(行政下請け化)のある一方で、旧来の地縁型町会、老人会などの疲弊と活性化の課題、それに平行してコミュニティ施設(地域センター)の利用率の減少などが課題として現出している。WGでの議論では地主さんたち主導の町内会再生は無理ではないか、むしろ小学校単位で地域の課題解決のための「地域会議」のような新しいムーブメントを起こしていくべきではないか。そこに「地域内分権」の政策決定権も付与する形は考えられないかといった議論であった。

■さて、本題だが「市民参加・協働」の制度設計に関わって、現下の争点課題である「中央公民館廃止と市民活動支援センターへの衣替え」(公共施設再編方針)をめぐる議論を私から再び挑発した。私自身は制度論としては時代遅れ(官治集権)の公民館(社会教育)は「終焉」しているという立場であることは前から言ってきた。ただしそれに代わる「市民活動支援センター」の設置については些か忸怩たる思いがある。それは肝心の狛江のNPO自身(我がハンディキャブも参加している狛江市NPO 連絡協議会など)の気運が一向に盛り上がっていないことである。市民公益活動(NPO)センター(開設)が行政にオンブにダッコではシャレ(行政下請けNPO)にならないからである。

■山岡義典WG座長曰く、「狛江の市民活動家の多くが公民館・社会教育で育ってきたので公民館には愛着がある。そこは無視すべきでない。公民館との共存(公民館に併設?)は可能ではないか」という折衷案を示した。これまでの市議会への陳情(公民館廃止反対・学習権条例制定要望)の動きや市長へ意見書を出した「中央公民館利用者団体有志の会」の動向も私から情報提供しておいたが、矢野市長の例によって機が熟するのを待つ路線を占えば落としどころは山岡案に近いものが出てきそうな予感がする。

■しかして、「市民活動支援センター」ってナンナのよ、公民館の縮小って市民活動や民主主義機能を片隅に追いやってしまうネガティブなハナシなの?といった本質論を放棄してのその場しのぎも困り者ですよね。ワタシ的には「市民活動支援センター設置検討委員会」でも言ってきたとおり、「公益活動(NPO)センター」に特化しないから公民館やボランティアセンター(社会福祉協議会)との棲み分けが鮮明にならず、現に縄張り争いが起きているのであると言いたい。

■この間の中央公民館利用者団体等との議論も含めて、あらためて考えた。公民館縮小派の財政論も反対派の古典的社会教育思想もどちらも議論の土俵を別にして立てこもっている感がある。そうさせている根本の問題は、トータルな地方分権改革論として、≪地域総合政策化としての社会教育・公民館の歴史的な清算(首長部局の生涯学習政策化)≫、そして≪『新しい公共』創出の拠点としてのNPO自立センター開設≫の制度設計を鮮明に描けていない我が市政の説明責任の欠如である。

■ともあれ、先ずは愛着論や郷愁感情を排し、公民館の歴史的な役割と黄昏の原因を直視して戴くこと、「地域の課題解決のための学習拠点」を引き継ぎ、リニューアルし、課題解決のための市民活動(NPO)のネットワーク(共同・自立)化と膨れ上がった行政から公共を奪い返す「(小さな政府と)大きな社会」(宮台真二)づくりの市民自治の拠点とでも言うべき戦略論をみんなで膨らませる必要がありますよね。早晩NPO連絡協議会での学習会も実施したいと考えています。同義語反復が多くてゴメンなさい。民主党300議席の政権交代大歓迎の今日この頃でした。
2009年08月22日(土)11:24

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2009年8月13日 (木)

「私たちがつくる水と緑のまち」へ変更

■8月11日(火)第8回総合基本計画審議会が開かれ、7月に実施した基本構想素案へのパブリックコメントを反映させる素案の修正、9月議会に向けた最終答申案の調整が行われた。パブコメは104件が提出され、その内折込チラシのハガキによる投函が75件などだったがチラシの内容が素案全文ではなく省略したものであったことから、「基本構想」と後に策定の「基本計画」の混同などを含めて少し的外れの意見もあったが、それはそれで現在策定作業中の基本計画への参考意見として扱われることになった。

■「基本構想素案へのパブリックコメント」の全文はA4版35ページに上る。104件と思いの他多くの市民の反応があったことに少し安心したけど、「水と緑を活かす自治のまち」というキャッチコピーへの疑問・批判・戸惑いがナント45件もあり、次に多いのが「計画期間20年は長すぎる」との意見が28件とこれもかなりの数に上っている。この結果を受けて「将来像」キャッチコピーの変更がなされた。「水と緑を活かす自治のまち」の「水と緑」と「自治のまち」が繋がりに無理がある。「自治のまち」それ自体のイメージがつかめないなどの意見を尊重して「私たちがつくる水と緑のまち」という無難な表現に落ち着いた。「自治のまち」には思い入れがあったが、パブコメという重要な市民参加権を踏まえればやむをえない。

■審議会で対立したのは、「長すぎる計画期間」(20年)を10年にすべきとのこれも多数の意見をドーするかであった。先ずN委員、私、Y委員などが20年を10年へと変更を主張、一方委員長も含めて「中間年次の見直し」が入っておりその必要はないとの態度であり、膠着状況の中から、Y委員が提案した「(20年の)計画期間」という表現自体を削除し、「(20年後を)目標としてめざすべき将来像といった柔らかい表現」とすること(や、基本構想と基本計画の関係をわかりやすく表現すること)で決着した。

■いみじくもN委員が「いまさら言うのもおかしいが、『お飾りでしかない基本構想』という批判に耳を傾ける必要がある」と述べたように、この問題はそもそも第1回審議会から私が主張しているように旧自治省の「基本構想モデル」自体の時代遅れに対して、各自治体がそうしているように10年総合計画(あるいは長期計画)としてお飾り・抽象論を排し、かつ先進自治体では議会の議決事項にしてよりその計画の権威・実行性を高めているという総合基本計画(基本構想)の改革論を狛江市が理解できていないという問題なのである。

■そこに関連して、もう一つ浮上したのが基本計画策定分科会の議論を基本構想(文案修正)へ『フィードバックさせる』問題である。パブコメの意見反映では上記以外に33項目にわたりチェックし、かなりの文言修正を11時までかかって行ったのであるが、その内、パブコメでの意見と合わせて、第1分科会(行財政分野)で「財政健全化が基本構想では完全に落ちている」との指摘を受けていることを重視した審議会は構想の項目に「財政健全化」を加える修正を決めた。(この修正案文は行財政分野担当のY委員と清水に任された)これは最終答申そして9月議会上程を前にしたギリギリの駆け込み措置である。

■ハナシは飛ぶが、そもそも短期間で充分なこれまでの施策の検証もなく、戦略的議論も深まらないまま構想素案を上げてしまった(清水だけは反対)が、その際の落としどころで、その後の基本計画策定議論を踏まえ、場合により基本構想までさかのぼり変更の必要が出てきたらフィードバックさせればよいではないかという(その場逃れの)合意(?)があった。こうして無理やりパブコメ素案(9月議会上程)策定まで進めてしまったのが実情である。(こういう役所主導の強行スケジュールは同時に下位計画である基本計画づくりを構想の議会議決も待たずにスタートさせるという矛盾も犯してしまうのであるが)繰り返しになるが総論(お飾り)の基本構想は実行計画の基本計画(5年から10年)とセットでなければ意味がないのである。

■ハナシを戻すが、だから「第1分科会(担当の審議委員)がそうしたように我々の分野でも、始まった基本計画づくりの現場から基本構想素案(と)の整合性を検証して場合により構想自体の修正も行うべきである。その『フィードバック』の時間を確保して欲しい」との意見が有識者委員(基本計画第2分科会会長)から出てきたのである。もっともな発言である。しかし、タイムリミットの8月下旬の市長への答申を考えたら時間もなく、あとは9月議会上程自体を動かすしかない。(私的にはOKだが)こうして『フィードバック』の約束は事実上ホゴにされたという一幕である。ダカラ・・・何度も言うが基本計画づくりが終わってからセットで市民や議会に正式に問えば良かったのである。

■とまあこんな具合に、お盆を前にドタバタと基本構想・基本計画づくりが進んでいますが、パブコメから見える市民の声は、中央公民館を廃止して市民活動支援センターに衣替えする計画を巡っての対立劇の決着はドーするの?「水と緑のまち」を担保するラジカルな政策なんてホントに打てるの?財政危機はまったく解消されていないでしょ「ポスト・アクションプラン」(財政再建プラン)の小さな市役所づくりに向けた改革論への期待等々でした。
 皆さんも出来たら、104人のパブコメと修正後の基本構想素案をチェックしてみて下さい。

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第5回第1市民分科会(基本計画・行財政分野)
 8月27日(木)午後7時 市役所5F 

第17回地方自治講座
 8月29日(土)午前9時半 中央公民館第2会議室
第18回地方自治講座
 9月5日(土)午前9時半 中央公民館第1会議室
第19回地方自治講座 
 9月19日(土)午前9時半 中央公民館第1会議室

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2009年08月13日(木)10:21

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2009年8月 5日 (水)

基本計画は財政改革が前面に!

■8月4日、第2回「行財政WG」(7名)が開かれた。「アクションプラン(行財政改革)」と「第3次行財政改革大綱(同推進計画)」が本年度で期間満了となることから、図らずも新らたな行財政改革への取り組みを先導する形の基本計画(行財政分野編)とならざるを得ない。それはアクションプラン(行革大綱)の検証・総括の上に立てられなければならない。というわけなので2~3回のWG会議で多くは期待できない。私の持論の地方分権改革・自治基本条例・議会改革を充分説明する時間もない。しかし市財政への厳しい認識と財政改革への熱い思いはWGメンバーの一致するところだ。

■当日もO委員が作成提出した「狛江市の財政と類似団体比較表に基づく改善目標」はこれまで市民向けには非公開だった「類団比較」を通じて狛江市財政の窮迫ぶりを余すところなく可視化させた。「市税の収納率比較」「起債額(事業債と赤字債)と公債費(ローン返済)の推移」「借金と預金の比較」「財政指標等の比較」がそれである。(類似団体とは人口や財政規模等が近い国立市・福生市・東大和市・清瀬市・稲城市と狛江市の6団体である)

■O委員はそこで各財政指標・数値ごとに狛江市の向こう5年間(10年間)で達成すべき数値目標を仮説として例示した。「市税収納率」では類団5市平均が狛江市と大差ないので多摩上位5市平均値である97,0%とし、改善目標は1,8%、収納額目標で2,2億円の増収となる。その他、「経常収支比率」では類団平均の95,4%となるためには2,5ポイントの改善が必要。平成19年度決算レベルの経常歳入額とすれば、経常歳出の削減努力は3,5億円となる。同様に「地方債(借金)現在高」は62,2億円の削減が必要で5年間では年間12,5億円の削減となるがこれは余りに困難であり10年間の目標であれば6,2億円/年の削減が必要となる。財政調整基金が極端に枯渇している「積立金(預金)現在高」では34,4億円の積み上げが必要であり、これには歳出削減の半分の1,7億円を充当しても約20年間を必要とする等々・・・。

■全ての財政指標を一律に5年スパンで類団平均値までとするという機械的な目標設定は現実的でないものの、現在26市でも類似団体間でも最低ラインにある狛江市財政からの脱出のシュミレーションを「類団平均値」として描くべきとしたO委員の目標設定に全員が同意した。その背景には第3次行革大綱(推進計画)の目標数値の厳しい評価がある。つまり①職員定数の467人②経常収支比率95%③事業債発行額10億円以下④人件費比率30%という目標は21年度で概ね達成できる状況である。つまり行革推進計画は立派に達成できる見込なのだが、ただし狛江市の財政状況は全く危機的状況から脱出できていないのである。ここにこそ中長期財政計画策定による目標数値設定(財政ガイドライン)など新たな視点に立った財政改革を進めるべきとする根拠があるというワケである。

■基本構想では描けなかった財政改革(健全化)が基本計画市民分科会でしっかり復活した格好の議論の様子をレポートしてみました。お盆・夏休み返上で市民分科会は進行中です。10日(月)5時「まちづくり原則WG」、11日6時「総合基本計画審議会」、12日3時「行財政WG」などです。傍聴出来たらお願いします。
2009年08月05日(水)18:41

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2009年8月 3日 (月)

「市民の成熟」は可能か?

■政権交代が国民の目の前に迫ってきた。ただし民主党に「任せてみよう」ではなく、「引き受ける」政治への国民の覚悟こそ大事だと宮台真司の言葉を紹介したが、もう少し加えれば、「お任せ民主主義」「要求型民主主義」(北川正恭・元三重県知事)を克服して、明治以来の官治集権政治(松下圭一)に変わる国民主権・市民主権の政府構築への(市民)革命の主体としての自覚こそ求められているということになろうか?

■7月31日は基本計画策定第1市民分科会(まちづくりの原則・行財政運営)の第4回が開催された。「行財政運営」についてはWGが先行して設置され、残されたもう一つの「まちづくりの原則」部分のWG発足の前に政策室からのレクチャーと意見交換が行われた。課題は「コミュニティづくり・協働型まちづくり」「男女共同参画社会づくり」「基本的人権と平和施策」「国際化時代の環境づくり」そして「市民参加・市民協働の推進」であり、これら基本計画上のテーマの検証作業(課題抽出)を行った。

■WG設置といっても前回も紹介したが、8月27日(木)に決まった第5回分科会までに施策項目などの素案を1~2回で仕上げるという離れ技を要求されているわけで上記テーマの全てをフォローする議論など土台無理なハナシであり、昨日議論が沸騰したのは、またしても現行「市民参加・協働制度」への批判のオンパレードであった。ナゼ「パブコメ」参加数は少ないのか?ナゼ一部の(固定した)市民の参加に留まっているのか?ナゼ(審議会公募など)参加した市民の不満が募るのか、審議会における(公募)市民の主導権を確保すべく有識者の位置づけ(アドバイザーに徹する)や審議会における公募市民過半数規定などの制度改革論が交わされた。

■実は市民参加(協働)制度を毎年評価する審議会の答申で、それらの課題に対応した「審議会の運営マニュアル」づくりと審議会の運営水準の向上が提言されている。(平成20年度答申)狛江市の現行市民参加(条例)制度を前提とすれば審議会運営マニュアル(基準)策定は大事な課題である。私からは、市民の成熟度に対応できていないすでに時代遅れとなってしまった「参加(協働)制度」を越える市民自治の仕組みとしての自治基本条例の検討策定をスケジュールに載せるべきであると一貫して主張してきたところであるが、例えば現行審議会運営が公募委員の消化不良(ガス抜き・アリバイ)となっている原因である(論点)政策情報提供のあり方のルールを行政に課したのが自治基本条例の元祖である「ニセコまちづくり基本条例」である。

■実は当日の分科会の参考資料として提出した「栗山町議会基本条例」(その他、「狛江市議会・第3次議会改革最終報告書」「多治見市健全な財政に関する条例」「国分寺市財政計画」を提出)もそのニセコを下敷きにしており、全国の自治基本条例・議会基本条例に受け継がれているのが「政策情報提供原則」(ニセコの場合、町民参加のルール)である。それは「①政策の発生源、②代替案の有無、③同種政策の他自治体比較情報、④政策への住民参加の状況、⑤根拠となる計画・法令、⑥その他必要な情報」となっており、栗山町議会条例(政策形成過程の説明)ではこれに「政策実施の財源」と「将来コスト計算」が加わっている。この7点(6点)セットがなければ市民(や議会)の政策決定過程への参加・関与は不充分なものとなり、消化不良となるのである。

■何度かこの辺は当ブログでも紹介してきたが、要は現在の市民参加条例のリニューアルというレベルの取り組みとするか、あるいは根本的な自治体運営のルール化を志向するかの判断の問題なのですよね。その自治基本条例とは何かについては、連載「自治基本条例読本」の「その4」(自治基本条例の根底にある『信託論』の思想)を8月1日の地方自治講座(第16回)では学習しました。その講座の第2部「基本計画市民分科会フォローアップ」では第3分科会(福祉・教育分野)の市民委員のSさんも参加してくれたので、3つの市民分科会の取り組みの現状が概ね理解できました。

■Sさんからも領域の広さに比べて課題抽出・評価のための資料・情報の少なさ、議論の時間の圧倒的な不足への危機感が表明されました。(当日は8名の参加でした)お盆シーズンに入り基本計画づくりの市民分科会も会議日程が取れなくなり、少し停滞気味ですが明日8月4日も「行財政分野WG」が、来週には8月10日には「市民参加・まちづくり原則WG」そして、基本構想パブコメ結果等を反映し、基本構想最終答申をまとめる「総合基本計画審議会」が8月11日に開催されます。引き続きご注目下さい。
2009年08月03日(月)12:54

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