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2009年8月 3日 (月)

「市民の成熟」は可能か?

■政権交代が国民の目の前に迫ってきた。ただし民主党に「任せてみよう」ではなく、「引き受ける」政治への国民の覚悟こそ大事だと宮台真司の言葉を紹介したが、もう少し加えれば、「お任せ民主主義」「要求型民主主義」(北川正恭・元三重県知事)を克服して、明治以来の官治集権政治(松下圭一)に変わる国民主権・市民主権の政府構築への(市民)革命の主体としての自覚こそ求められているということになろうか?

■7月31日は基本計画策定第1市民分科会(まちづくりの原則・行財政運営)の第4回が開催された。「行財政運営」についてはWGが先行して設置され、残されたもう一つの「まちづくりの原則」部分のWG発足の前に政策室からのレクチャーと意見交換が行われた。課題は「コミュニティづくり・協働型まちづくり」「男女共同参画社会づくり」「基本的人権と平和施策」「国際化時代の環境づくり」そして「市民参加・市民協働の推進」であり、これら基本計画上のテーマの検証作業(課題抽出)を行った。

■WG設置といっても前回も紹介したが、8月27日(木)に決まった第5回分科会までに施策項目などの素案を1~2回で仕上げるという離れ技を要求されているわけで上記テーマの全てをフォローする議論など土台無理なハナシであり、昨日議論が沸騰したのは、またしても現行「市民参加・協働制度」への批判のオンパレードであった。ナゼ「パブコメ」参加数は少ないのか?ナゼ一部の(固定した)市民の参加に留まっているのか?ナゼ(審議会公募など)参加した市民の不満が募るのか、審議会における(公募)市民の主導権を確保すべく有識者の位置づけ(アドバイザーに徹する)や審議会における公募市民過半数規定などの制度改革論が交わされた。

■実は市民参加(協働)制度を毎年評価する審議会の答申で、それらの課題に対応した「審議会の運営マニュアル」づくりと審議会の運営水準の向上が提言されている。(平成20年度答申)狛江市の現行市民参加(条例)制度を前提とすれば審議会運営マニュアル(基準)策定は大事な課題である。私からは、市民の成熟度に対応できていないすでに時代遅れとなってしまった「参加(協働)制度」を越える市民自治の仕組みとしての自治基本条例の検討策定をスケジュールに載せるべきであると一貫して主張してきたところであるが、例えば現行審議会運営が公募委員の消化不良(ガス抜き・アリバイ)となっている原因である(論点)政策情報提供のあり方のルールを行政に課したのが自治基本条例の元祖である「ニセコまちづくり基本条例」である。

■実は当日の分科会の参考資料として提出した「栗山町議会基本条例」(その他、「狛江市議会・第3次議会改革最終報告書」「多治見市健全な財政に関する条例」「国分寺市財政計画」を提出)もそのニセコを下敷きにしており、全国の自治基本条例・議会基本条例に受け継がれているのが「政策情報提供原則」(ニセコの場合、町民参加のルール)である。それは「①政策の発生源、②代替案の有無、③同種政策の他自治体比較情報、④政策への住民参加の状況、⑤根拠となる計画・法令、⑥その他必要な情報」となっており、栗山町議会条例(政策形成過程の説明)ではこれに「政策実施の財源」と「将来コスト計算」が加わっている。この7点(6点)セットがなければ市民(や議会)の政策決定過程への参加・関与は不充分なものとなり、消化不良となるのである。

■何度かこの辺は当ブログでも紹介してきたが、要は現在の市民参加条例のリニューアルというレベルの取り組みとするか、あるいは根本的な自治体運営のルール化を志向するかの判断の問題なのですよね。その自治基本条例とは何かについては、連載「自治基本条例読本」の「その4」(自治基本条例の根底にある『信託論』の思想)を8月1日の地方自治講座(第16回)では学習しました。その講座の第2部「基本計画市民分科会フォローアップ」では第3分科会(福祉・教育分野)の市民委員のSさんも参加してくれたので、3つの市民分科会の取り組みの現状が概ね理解できました。

■Sさんからも領域の広さに比べて課題抽出・評価のための資料・情報の少なさ、議論の時間の圧倒的な不足への危機感が表明されました。(当日は8名の参加でした)お盆シーズンに入り基本計画づくりの市民分科会も会議日程が取れなくなり、少し停滞気味ですが明日8月4日も「行財政分野WG」が、来週には8月10日には「市民参加・まちづくり原則WG」そして、基本構想パブコメ結果等を反映し、基本構想最終答申をまとめる「総合基本計画審議会」が8月11日に開催されます。引き続きご注目下さい。
2009年08月03日(月)12:54

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