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2009年9月 4日 (金)

議会は存在感を示して

■「日本人が市民になった」(9月1日朝日・オピニオン)「民主主義とはそもそも革命の制度化であり昨日の少数派が今日の多数派になるダイナミズムが民主政治の本質」(9月2日朝日・山口二郎)など政権交代への祝辞を噛み締めている今日この頃ですが、お疲れの地方議員も「民主主義の学校」である本来のお仕事場に戻ってその役割を果たしてほしいよねと一昨日は狛江市議会の傍聴に出かけた。

■私の関心事はもちろん「基本構想」だった。当日は行政側からの提案説明とそれへの(包括的)質疑だった。(付託された総務文教委員会・9月16日で実質的な審議に入る)基本構想最終答申(8月20日)は行政による部分修正を経て提案されたが、白井(自民)市原(社民)正木(民主)の3人が質問に立っていた。三者とも審議会の機能やパブコメ等による市民参加の不十分さなど構想策定過程への疑問を述べていたが、白井議員の質問は期待を裏切り最大会派明政ク(自民)として基本構想をどうしたいのかさっぱりわからない質疑だった。

■一方、正木議員の「基本構想の議会議決前に(その下位計画である)基本計画づくりが進行しているが、議会無視ではないか?」に対して「いやまだ検証作業であり、具体的な文案作りには入っていません」との苦しい答弁。市原議員の「基本計画づくりの中から基本構想にフィードバックさせると傍聴して聞いているが議会議決後も可能か?」など無理な日程、深い議論なしの形式主義のお飾り構想の矛盾を突いた質疑が行われた。

■ただし、包括的議論なのだから大所高所の突っ込みがあってしかるべきだったが、狛江市議会の慣例(市原議員の質疑もストップをかけられたけど、自由討議・逆質問もフリーにしなけりゃセレモニーだ)もあって、あとは隠れた委員会に託された。さて委員会ではどんな審議が期待できるだろうか?そもそも10年~20年先を見すえた市政運営(まちづくり)のビジョン(将来像)を決めるという一大イベントのその決定権を握っているという自覚(高揚感)がまったく感じられないのはド-したことだろう?(特別委員会設置も見送られた)

■各会派・各議員にしてみれば、おのれのまちづくりへの哲学・将来像、改革論を語る千載一隅のチャンス(20年に一度)であるはずである。もしそれが語れないのであれば市政刷新とかは空語だったことであり、市長選挙なども戦う資格なしということになる。(もっとも議員・議会活動はドブ板で良し、あとは国政政党の下働きが仕事と割り切っているなら問題外である)ところで「構想」ナンテそもそも形容詞ばかりの理念であり、自治法上行政が義務的につくるお飾りの将来像を相手に議論してもリアリティもなく空しいよと感じている議員諸君がいるなら、気持ちは分かるけどちょっと待ってよと言いたい。

■確かに市長から議論に当ってのナンのメッセージもなく白紙委任された基本構想審議会(正確には総合基本計画審議会)は有識者(学識者)グループも機能せず、市民議論も形ばかりで、(3年間・400人の三鷹市構想作りと比べて恥じ入るばかりだ)お飾り・お蔵入りが危惧される状況ではあるけれど、それでも将来像へ接近するいくらかの手がかりはある。そのキーワードは「(財政健全化の)戦略的な目標」や「新しい公共空間」だったり「自治体運営の基本的なルール」などである。
    
■引き続き「水と緑」を狛江市の象徴・ブランドにするかどうかっていうハナシは(極論すれば)どの道、政策なしの形容詞のハナシだからドーでもいい。一番肝心なのは自立都市(地域社会)を経営する(地方)政府(のカタチ)を分権時代に見合った「自己統治」(自治)のシステムとして如何に創出できるかである。その自己統治の内容を市民による政府への信託条項として明らかにし、地方政府をあらためて「設置」することを中央政府に対して宣言することが「自治(体)基本条例」である。

■その地方政府としての再確定、政治の主権者・市民による信託範囲は他でもない(政府を構成する)議会の有り様に及ぶ。遅々として進まない狛江の市議会改革を市民によって断行する絶好の機会でもあるワケである。こうして「自治体運営の基本ルール」(=自治基本条例)を巡る議論を狛江としてのアプローチの仕方を含めて深めなければ、今度は市議会がお飾りの基本構想の片棒を担ぐこととなるのである。つまりテーマは自治基本条例に限らず、「お飾り」にするかどうかは一重に議会の腰の入った議論にかかっているのですよね。

■繰り返しですが、基本構想の議論・議決はこれまでの市政の総括と将来ビジョンを議会(各派)自らドー考えているか?市民に開示する責任が問われているのです。「八百長と学芸会」「オール与党体制」ではない狛江市議会の姿を是非見せてほしいものです。
2009年09月04日(金)11:24

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