« 議会も(市民へ)お任せ民主主義か! | トップページ | こまえ地方自治講座(第19回)のご案内 »

2009年10月 7日 (水)

議論できない議会をどうする?

■昨晩、9月28日市議会での基本構想議決を受けて本格化する基本計画づくりが再開された。先ずは私たち第1分科会(自治・行財政)が10月6日、第2分科会(自然・都市基盤・産業)が10月13日(火)、第3分科会(福祉・教育)が10月9日(金)である。いずれも午後7時より市役所会議室等である。ちなみに会議日程が公式HPでも公表されていない。傍聴も不可能である。でもこんなことは狛江市の審議会等の運営にあたって日常茶飯事で今更驚くほどのことではない。市民参加条例の補強や会議公開条例(ガイドライン)そして自治基本条例の制定という課題である。

■再開された市民分科会では事務局(政策室)が作成した基本計画素案を今後5回の会議で最終素案としてまとめ、12月下旬に予定するパブリックコメントに付すことになる。昨晩の分科会では「素案」が(これもイレギュラーだが)当日配布のため、素案本体の議論までには至らなかったが、分科会座長の山岡委員より積み残されていた「行財政運営」に関わる3項目の「自治体としての自立と連携」の素案タタキ台が提起され、自治基本条例(議会基本条例)制定への取り組みとして「市民会議(仮)」設置などが議論となった。

■次回の第1分科会の予定は10月21日(7時高架下会議室)であるが、引き続き「自治体の自立と連携」に関して「地方分権改革」や「広域行政」などについて基本的な理解のための学習と「素案」本体への議論に入ることが決まった。ところでハナシは戻るが、本題の基本計画素案議論の前に事務局から、市議会で議決された「基本構想」(の修正)について報告があった。議会に上程する直前に審議会答申案を行政がかなりの部分修正したこと、議会としての修正は計画期間を20年から10年に変更するものだったこと。それに伴い基本計画自体の計画期間を5年間に縮めたいとのことであった。

■この報告についてどう評価するかで厳しい行政批判(審議当初から20年構想の非現実性は指摘されていた)が展開された。9月議会レポートの市原ブログにあるように20年から10年にしたのであれば、いくら理念と言えどもその「将来像」に微妙な変更があってしかるべきではないかという真っ当な指摘も出てくるが、基本計画にあっても10年から5年へとなればより実行計画としての緻密さが要求されてくることになる。それはそれで結果オーライなのだが果たしてあと3ヶ月4回程度の分科会ではおそらく議論は深まらないと危惧する。

■それはそうと、K委員やI委員からも痛烈な議会批判があったように、審議会・市民分科会の議論、行政としての見解、そして決定権を持つ市議会での議論というキャッチボールがあって初めて市民のまちづくりの最高指針(基本構想)、その実行計画である基本計画(市民への約束であり、市民からの行政への命令書)が本物になるのに肝心な議会が計画期間の変更という小手先の対応で終わったことへの不信が沸騰した。(市民分科会として市議会に対話を申し入れるべきであるなどの意見も出た)そしてこのことは、ナゼ議会はまともな議論が出来ないのかという根本命題に行き着かざるをえない。

■狛江市議会の会議規則を見ていただければお分かりの通り、国会から地方議会までこれまで議員間の討議=「自由討議」はまったく想定外だった。つまり行政(官僚)主導の議案への質疑がその主たる役割という制度設計だった。ちなみに戦後一時期国会で行われていた「自由討議」を復活するなど政治主導のための国会改革を進めるとの小沢幹事長発言が最近話題になっているが、先進自治体議会はすでに「議会基本条例」という形で当たり前の「より良き結論を可能にする自由討議」を行っている。

■そのトップランナーが前から紹介済みの「栗山町議会」であり、「三重県議会」「伊賀市議会」など少なくとも30ほどの議会が議会基本条例で「自由討議」を義務化している。(「自治体議会改革フォーラム」09年1月調査)もっとも狛江市議会でも議員間の意見調整はやらないわけではない。ただし委員会を一旦休憩して(議事録を取らない)その場か別室での協議の形が基本的である。コレッて欧米の「会議公開法」で言えば明白な違反行為ですよね。議会基本条例以外でも自治基本条例で「議会の自由討議」を謳っている自治体や議会会議規則、委員会条例等で実質的に自由討議を担保している議会も増えてきている。

■言論の府と言いながら「議員間の自由討議」を否定し、「八百長と学芸会」に堕してしまっている地方議会の改革論については口を酸っぱくして言って来たが、地方分権改革の進展による地方議会の自由な制度設計を待たずとも、現在の地方自治法の制約下においてもどこの議会でも可能な改革モデルを先の「自治体議会改革フォーラム」が「改革共通目標」として挙げている。その1つが「自由討議」であり、2番目が「市民も参加できる開かれた議会」(アメリカの地方議会のように傍聴者全てに発言保障とまでいかなくても、陳情者の意見表明、参考人制度、公聴会制度など多様な方法で議会への「市民参加」を促進する)3番目が「積極的に情報を公開し透明性のある議会」(インターネット(録画)中継や議会としての報告会・タウンミーティングの実施など)である。

■ワタシ的にはこの3つの改革共通目標に加えて、大統領制首長の脇役を脱する力強い議会のための議決権の拡大(予算だけでなく基本計画等各種行政計画の議決など)を挙げたいが、これらの改革フレーム(自由討議・市民参加・情報公開)をテーブルに載せることを拒否する会派党派は狛江市議会と言えどもいないはずである。予算委員会を全議員参加でとの陳情も出ているがこれらも合わせて基本的な議会改革への後押し・ロビー活動を市民サイドで準備する必要が出てきたと感じている今日この頃です。これらのテーマは次回地方自治講座(10月17日)や、10月21日の基本計画素案審議でも深めて行きたい。
2009年10月07日(水)15:50

|

« 議会も(市民へ)お任せ民主主義か! | トップページ | こまえ地方自治講座(第19回)のご案内 »

狛江市総合基本計画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 議論できない議会をどうする?:

« 議会も(市民へ)お任せ民主主義か! | トップページ | こまえ地方自治講座(第19回)のご案内 »