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2009年12月19日 (土)

4時間半のバトルで幕引き

■基本計画市民分科会(自治・行財政)の最終会合は17日午後6時から10時半までの4時間半かけて追い込みの文案調整だった。さすがに70歳台の委員ならずともお疲れさんだった。にもかかわらず、かなりの項目で議論未消化のまま座長と事務局に預けるかたちとなった。とりわけ各施策成果指標(5年間の達成目標値)の調整は事務局に一任という仕切りもあって、「指標」や文案の最終確認のため、追加日程として年を越えた1月8日(金)に再会することになった。

■私的には「小さな行政と大きな公共空間づくり」のための新たな行財政改革の手段としての「事業仕分け・組織仕分けの実施」と「提案型公共サービス民営化制度の検討」を「主な取り組み」に追加提案。「財政運営の健全化」の項では歳出の効率化に関わって「財政援助(外郭)団体の財務情報公表と自立改革(天下り廃止)」の追加提案。

■さらに自治分野では「自治体運営の基本ルールの策定」に関して、「地方分権時代の『自治体の憲法』と言われ最高規範である基本条例の制定が必要となっています。市民が主権者として地方政府との信託関係を明示する・・」と「自治基本条例」の定義を鮮明にする文章の追加等々を提案した。

■他にO委員など3人からも文案の追加修正提案があり、とりわけO委員の「財政目標値」(5年間で達成すべき各財政指標)を巡っては企画財政部長の「実施計画段階まで落とした財政シュミレーションがない以上、そこまで確定的な目標値はムリではないか」との意見を巡ってバトルとなったが、座長采配により目標値に幅を持たせることで落ち着いた。

■さて前述の清水提案についてだが、結果的に概ね文案の(主旨は)追加が了解されたものの、消化不良で残った議論は以下の二点であった。1つは「協働概念論争」である。「新しい公共空間創造」は公益市民活動(NPO)との協働のみならず、民間企業との連携も視野に入れなければ見えて来ないではないか。企業も含めた協働が事業仕分けや提案型公共サービス民営化制度(我孫子市・杉並区の資料を提出)の設計思想である。狛江の(市民団体に限定した)狭い協働概念がネックになって保育園民営化にも踏み出せないではないか?

■との挑発に座長・山岡教授は、自ら狛江の参加・協働条例の制度設計に関わったこともあり、真っ向からこれに反論した。曰く「新しい公共は私達(日本NPOセンター理事長)が言ってきた概念であり、(そこでの)協働概念は(あくまで)公益市民活動との協働である。民間委託・アウトソーシングを否定しないが、指定管理者制度などまで協働とするなら業務委託(や契約行為まで)全部も協働となり際限がない。そういう風に拡大解釈してきているから悪しき癒着関係も生まれている。民営化した保育園も問題が多い」と。

■山岡教授の弁はあくまで私の理解・記憶の範囲であり不正確だったらゴメンなさい。ともあれ、そうなると例えば介護保険制度が典型だが、民間事業者の福祉への参入で「介護の社会化」という新たな公共空間づくりが進んだという認識は間違いなのだろうか?それでも「公益市民団体との協働」イコール「新しい公共空間」と主張されるのだろうか?それとも「新しい公共空間」の民間企業の位置づけと「協働」概念は別だと言うのだろうか?

■そこまでの再反論をやりかけたが、要は狛江市役所のスリム化にとって大胆な民間化(アウトソーシング)は避けて通れないので新たな行革の手法として「業務仕分け」と「提案型民営化制度」などを進めるべきとするかどうかが問題なので、そういう神学論争している時間はないですよねと他の委員からのツッコミもあり、「協働」「新しい公共」論争は棚上げとなった。ワタシのブログにお付き合いされている方はお分かりの通り、そもそも基本構想審議でも一貫して対立してきた法大コンビの武藤・山岡教授と私では自治分権改革論に温度差があります。(「参加・協働の延長に自治はない」)

■山岡教授の言うとおり、確かに「新しい公共」概念の中心軸は既存の行政セクターと企業セクターに対し、第3の市民セクターを豊かにするというものだったですよね。そこをスルーして「協働」概念を拡大利用して無制限に公共を市場化するといった傾向に対しての危機感の表明(市民社会を鍛えず、自治の放棄につながる)と考えれば分からないでもないけど、どこまで市場化?アウトソーシングするか、政府の規模・守備範囲をどこまでとするかは、主権者・市民の地方政府への信託の中身(自治基本条例)如何と言う問題ですよね。

■なにやらニワトリ・タマゴ論争になってきたような気もしますが、かくして(NPO原理主義?の)山岡教授とではすでに行政改革の戦略として共有しているはずの「小さな行政と大きな公共」の理解や工程表のイメージでもかなりの温度差があることを再確認した分科会の現場でした。(長くなるので続きはまた)

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