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2009年12月10日 (木)

「小さな市役所と大きな公共」への想像力

■第11回第一分科会(自治・行財政)が開催された。予定では次回12月17日(木)が最終回であるが、おそらく文案調整は間に合わないから延長戦(追加会議)も必至の議論状況である。当日の議論は行財政分野の「行政運営の刷新」「財政運営の健全化」「自治体としての自立と広域連携」というフレームだった。それぞれ「現状と課題」の整理に踏まえて「施策項目」ごとの「めざすべき姿」と「主な取り組み」を示す構成になっており、それを見開きA3版程度にまとめる作業である。

■さて、当日私から「行政運営の刷新」の項について補強修正案を提起した。それは「小さな市役所と大きな公共」という自治体改革の戦略モデルの追加であった。これは前回分科会の「市民参加・協働」の制度設計の中心概念である「新しい公共空間の創造」の行政体の側の制度設計でもある。実は「小さな市役所と大きな公共」という言い方の発信元は元我孫子市長の福嶋浩彦氏であるが、私自身は2年前から「スリムな市役所と総合行政」と言ったりしてきたが、「小さな政府と大きな公共」や「小さな行政と大きな自治」でも大きな差はない。

■ただ、こうした「業界用語」は市民委員によってはイメージが伝わらない方もいる。スッタモンダの末、修正は了とされたが、具体的な取り組みから言えば「事業仕分けとアウトソーシング」に収斂されるかもしれない。杉並区の「民間事業化提案制度」では6割の事務事業が民間化できるとのハナシもある。12日(土)の「自治講座」では我孫子市の「提案型公共サービス提案制度」や杉並区、志木市の「仕分け」の取り組みなどを例にとり、狛江流の「事業仕分け」をイメージしてみて、その成果を最終分科会に持ち込みたい。

■次に「財政運営の健全化」では「財政研究会」を主宰するO委員が狛江市の財政状況と「多摩地域での狛江市の財政目標」を可視化する力作を資料提出した。財政状況が深刻な狛江市など小規模自治体は近隣自治体との政策(公共サービス)格差が急速に拡大し、住民流出の危機に直面しているとの強い危機意識が委員の面々にある。財政を健全化し、投資経費を確保しなければ狛江はもたない。そのための5年間で越えるべきハードル(目標数値)の詰めはこれも次回に持ち越された。

■基本計画・市民分科会に参加した市民の危機意識と当局や開会中の議会を含めてのんびりやさんぶりの落差は一体なんナンだろう。ある初めて公募委員となった方の言葉にドキっとさせられた。「私自身は(借金地獄の)狛江市が世田谷区や調布市に吸収合併されようがいっこうにかまわない。むしろその方が住民にとって幸福かもしれない。しかしせめて合併するなら対等合併できるよう健全財政への努力は欠かせない。しかし役所がどこまで(健全化を)やれるか、今までの経過をみると期待薄かもしれない」と。

■合併論議は狛江では封印されたままだが、それはそうと、市民の意識はかくもシビアで市役所・議会への不信は確実に増大しているかのようである。コミュニティへの帰属意識も希薄で、新しい公共空間づくりも未だ実感の世界に入ってこない方々の危機意識・焦燥感が「役所の壁」に突き当たり、より市政不信に転化しないことを願うのみである。

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