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2010年2月15日 (月)

基本計画最終答申を自己採点する

■前回も“最後までゆるゆるの審議会”だったと自虐的なレポートでしたが、実は「総合基本計画審議会」の第1回が1年前の1月29日でしたが、その当初から審議会の不満分子でした。そのことも含めてナゼ駄目な会議体だったかは後で触れますが、先ずは成果物としての「最終答申」の仕上がり具合をザックリ自己採点してみたいと思います。

■先ずはパブコメでも厳しい指摘があった「総花的で選択と集中なきバラマキ計画」(具体性がない、絵に描いたモチ)だったかどうかの点です。このことは現在の民主党政権のマニュフェストに対してもよく言われる「財政の裏づけ」という問題が1つですよね。だから財政計画もセットで出すべきとのパブコメ意見もあったわけですが、そこは行政が(裁量で)このあと「実施計画(3年~5年)」で示しますという段取りになっています。出来たらそこまで審議会が仕切れれば良いのですが市民参加(制度)の水準の問題ですよね。

■さらに、「財政の裏づけ」が見えないのは、実はこれまで狛江市では中長期の財政計画を策定してこなかったという問題がありますよね。この基本計画案で初めて「財政の健全化-財務規律や財務基準を伴なう中長期の財政計画の策定」が盛り込まれたワケですが、財政民主主義、透明化が高まれば市民意識も「あれもこれも」から「選択と集中」へと議論も収斂されてゆくというワケですよね。

■次に具体的に施策ごとの目標とその工程が目に見える形で示せたかどうかですが、今度の計画から施策小項目単位で「成果指標と目標値」を示しています。これは遅ればせながらですが、行政評価制度による総合計画の進捗管理という大きな一歩です。少なくとも「現状と目標」を経年的あるいは5年後に検証できるわけですから。

■しかし、それでも「数値目標に裏打ちされた実行計画」との積極的な評価を戴けなかったのはどうしてでしょうか?それは行政に一任した(させられた)成果指標と目標値の設定の仕方の問題だと思います。成果指標は98項目ですがその内訳は「実績値指標」は41項目で残りが「アンケート指標」(市民満足度など)で57項目です。だから「アンケートでは設問の仕方で%は動いてしまうし、抽象的だ」との指摘になるわけです。ちなみに龍ヶ崎市では一つの施策項目ごとに実績値とモニタリング指標、アンケート指標などを組み合わせて合計285項目(清水がカウント)にわたって指標を設定しています。

■ナゼ「アンケート指標」を多用したかは、もうお分かりだと思いますが、あとは実施計画でという行政の裁量を残したかったからですよね。返すがえすも、この成果指標の設定をめぐってもっと審議会や分科会での議論が出来ていればと思います。最後に行政評価制度の専門家である(総合基本計画審議会委員)佐藤徹・高崎経済大学教授を委員長として「狛江市行政評価委員会報告書」(平成20年3月)が今次基本計画と評価制度の連携を制度設計したわけですが、その内容を再掲いたします。

■(新しい行政評価制度導入に向けた基本方針) 「平成22年度には総合計画の改定が予定されており、その改定に当たっては、これまでのような実現性も不確実で総花的な内容、から真に実現性を有する計画内容とする必要がある。そしてその計画の実現を担保するためにも行政評価制度の導入が必要である」

「新たに策定する総合計画は、まずは、現在の総合計画を、評価制度を通じて評価した後に策定されることが必要である。その結果を踏まえて、全ての計画目標を数値化することが必要である。これにより、成果・業績の進捗状況の把握と管理が可能なものとなる。つまり、評価制度との連携を十分に意識した戦略的な計画が新たな総合計画の基本的な性格といえる」

■如何でしょうか?お分かりいただけたと思いますが、前期の基本計画(平成17年度~21年度)に対する評価作業を通じて十分な検証が行われていれば、アンケート指標などばかりのあいまいな目標値設定でなく「真に実現性を有する計画内容」に近づけたはずですよね。ちなみに「総合計画」とは狛江市の場合、基本構想+基本計画(+実施計画)を指しますが、そもそも三層の総合計画が良いか否かの当初からの議論や審議会・市民分科会という(市民参加)のあり方、市議会の関与のあり方を繰り返し問題にしてきましたが、次回その辺も振り返って見たいと思います。今日はこの辺で。

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