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2010年2月 7日 (日)

「自治基本条例策定」の意味が分かっていない

■基本計画案パブコメに44名の方が意見を寄せていただき、その意見総数は280件であった。その中で一番多く同じ主旨の修正意見が寄せられたのが「行政運営の刷新」の施策小項目の「小さな行政と大きな公共の実現」への反論である。「基本構想に沿って『小さな行政』を『簡素で効率的な行政』とするべき。行政は小さいことが良いのでなく、効率的であることが必要である。『小さな行政』が行き過ぎると、行政の責任(本来の役割)を回避し、住民サービスの低下を招くことに繋がる恐れがある。『大きな公共』は言葉として分かりにくい」「ここで言われている大きな公共の本当の狙いは、公共事業を市場原理の中に投げ出すこと」などという主旨のもので13件あった。

■その次に多かったのが「財政の健全化」の施策小項目の「戦略的な目標値の設定」(地方債残高や財政調整基金の成果指標)に関するもので「目標値が定量的な数値でなく順位となっていることは適切でない。各市では状況が異なり比較することはできない」が12件、「指標・財政調整基金は、その性質上貯め目的のものでなく、指標として適切でない(市民要求を削ってまでため込むものではない)」が8件など、トータルで財政目標の指標に関する否定的な意見が26件、とここから見えるものは「小さな行政」や「財政健全化」への拒否反応である。

■その他、「全体的に総花てきかつ抽象的で具体性に乏しい。財政(計画)も踏まえて具体的に記述するべき」など多岐にわたる意見の中には大いに議論対象とすべきもの多くあるがとりあえず省略する。ところでこうした地方分権時代の自治体改革論なき「大きな政府」派市民の抵抗は想定内だが、一方で、一番ワタシをがっかりさせたのは「自治体としての自立と広域連携」の施策小項目である「自治体運営の基本的ルールの策定」つまり自治基本条例(議会基本条例)の策定に取り組むことを宣言したのに、280件中1~2件を除いてまったくそれに反応がなかったことである。(大きな政府派も含めて)

■自治基本条例の意義は何度も言わないが、分権改革・「地域主権」時代の地方政府を再定義することであり、その地方政府への市民による(憲法概念である)信託条項の一覧表如何によって自治や政府のカタチは様々なものとなる。だから「(地方)行政の責任や役割」の範囲も所与のものと考えるのでなく、公共空間の再設計として主権者である市民が決めることなのですよね。この、まさに地方政府の(自主)憲法制定作業を通じて「市民」の本格的な登場が期待できるというワケです。

■そこのダイナミズムを理解できないから、大きな公共(新しい公共・豊かな公共)の「意味がワカンナイ」のではありませんか?また人口減少・財政縮小時代の小さな行政(市役所)の必然性に抵抗するのは勝手だけど、スリムな市役所は同時に新しい(大きな)公共空間の戦略本部化(ルーティンワークは外注化)という大きな仕事(守備範囲)を担うことになるっていう自明の分権改革論を取り違えて「行政不要論に繋がる」などと曲解してはいませんか?と言いたい。ウーム批判になったか自信なし。明日の議論(審議会)のレポートで続編を・・・。

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