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2010年3月

2010年3月30日 (火)

こまえ地方自治講座(第24回)のご案内

■3月13日(土)の公民館のつどいの公開講座「自治基本条例とはなにか」に小平市議の橋本さんと自治体総合政策研究所の石井さんをゲストにお招きし、20名のご参加で「小平市自治基本条例」を題材に学習しました。
■昨年12月の小平市自治基本条例は三多摩で5番目ですが、三多摩初の自治基本条例を制定(平成15年)したのが多摩市です。その多摩市は、この3月には都内初の「議会基本条例」を制定しました。今回は狛江市議会の現状ともリンクさせて議論してみましょう。
■なお、「自治基本条例研究会」の立ち上げについてもご相談します。どなた様も参加フリーです。

■4月3日(土)午後6時~8時半
■中央公民館 第4会議室(いつもと違います)
■「多摩市議会基本条例を考える」

市民自治研究会 清水信之 岩戸南4-27-8
3480-0306 ブログ「しみちゃんのトホホ日記」
★講座予定 5月8日(土)午前9時~第一会議室 

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2010年3月27日 (土)

自治基本条例(議会基本条例)研究会へ

■ハナシは遡りますが、昨年12月22日に制定されたばかりの小平市自治基本条例とその策定過程の争点などを当該市議から聞き、自治基本条例とは何かについて考えたのが3月13日の公開講座(公民館のつどい)だった。そのときの議論を簡単に振りかってみると、前半は小平市議・橋本さんからの報告とそれへの質疑だった。

■小平の現市長(前都議)の選挙応援団でもあった橋本さん(無所属市民派)などがその市長選挙の際のマニュフェストに入れさせたのが「自治基本条例制定」だったというから自治基本条例制定を最も推進する立場だったことが分かった。その橋本市議がナンと議決時点では「反対」を表明したのはナゼだったのか?

■橋本さんは議会上程された基本条例案の問題点を①行政と議会が対等に扱われていない(議会の役割が過小、二元代表性にふさわしくない)②市民の定義を在住者に限定した(第一次市民案では在住・在勤・在学者だった、住民以外もまちづくりの仲間)③市民投票制度は常設型であるべき(一次案では常設型だった、議会が民意に反したときに住民がそれを覆す安全装置が同制度、この制度抜きに議会・行政・と市民の対等な関係は作れない)と指摘する。

■「反対」の理由はこの外、1年半かけて議会特別委員会で議論の末、上記問題点など共通認識もありながら修正のための協議が行われず、結果的に市長の追認機関となり、議会の役割を果たせなかったことへの抗議の意味をこめた反対だったとのこと。つまり市民投票など市民案の市民自治の武器を骨抜きにした行政へ、逆修正で議会が市民案を復活させるなどその働きを出来なかった自戒の意味が「反対」だったということだった。

■その橋本市議の報告を受けた後半戦では、橋本市議の反対論に概ね理解するも、参加した市民からもツッコミがあったが、引っかかったのが「市民の定義」についてだった。「市民」を住民以外の在学・在勤・事業者などにも拡げて定義すべきか、小平市のように「市民」は住民、それ以外は「市民等」と区別すべきかといった論争である。実は先発組の多摩市基本条例、三鷹市基本条例も含めて三多摩モデルともいうべき自治基本条例のほぼ全てにおいて前者であり、小平市の定義は例外的である。

■これについて前者の三多摩モデルは間違っており、その部分だけは橋本市議も同じ誤りを犯しているのではないかと言うのが、「助言者」として当日参加いただいた自治体総合政策研究所の石井秀一氏だった。詳しくは彼のホームページ(自治体総合政策研究所)にアクセスしていただきたいと思いますが、後日石井さんより感想を頂いたのでその要旨をコピーさせていただきます。

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■「13日の会の件ですが、橋本議員(小平市議)は会終了後、(私(石井)の論はそうであろうが)それでもまちづくりは皆でするものだと私に主張されていました。まちづくりは、住民だけでなく、通勤・通学者などの滞在型の人々も含めて行うべきだという考えに反対するつもりはありません。
■しかし、「自治」は、その地域の住民が自己の責任に基づいて行う(決定す)べきものであることは言うを俟たないところです。主権者、信託、自治というキーワードから見えてくる主体者は、住民しかいないのですが、橋本議員に限らず、他の議員、多くの市民の方が同様の主張をされます。行政職員もそうです。
■これだけ、論理的にも、法的、政治学的にも明らかな誤りにも関わらず、橋本議員のように、「それでもまちづくりは皆でするものだ」というのは、何故なのでしょうか(誤解のないように付言しておきますが、私は、情的には橋本議員は大変良い人だと思っています。)。
■これは、「権利には義務がついている」という類のドグマに支配されているのではないのかと思うのです。まちづくりは、「皆で」やる。それが平等というものだ。仲間はずれは、してはいけない。誤った「平等主義」思想にも侵されている、ともいえるのではないかと思うのです。一般市民の方と話していると、通勤・通学者と主権者である住民とは区分すべきだという理論が、「排除」の理屈に見えているようです。
■もっと、根本の問題、すなわち自治、住民自治とは何か、政治的決定者としての主権者の意味、政治と民主主義など基礎的なことをきちんと学習しておく必要があると思うのです。土台のないところで、感情論を闘わせてもそれは論理ではないのです。市民参加で条例づくりが盛んになることは大変良いことですが、同時にこうした危うさも包含しています。
■ある自治体では、通勤・通学者に加えて、企業までもが市民とされ、市民は主権者であると規定しているのです。驚きですね。結局、行政職員も、議員も誰もチェックを入れず、条例が制定されました。なんとか、おかしな条例の制定を阻止したいと思っているのですが、残念なことに私の努力は未だ報われてはいないようです。」

自治体総合政策研究所 石井秀一

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こまえ地方自治講座(第24回)のご案内

■4月3日(土)午後6時~8時半
■中央公民館 第4会議室(いつもと違います)
■「多摩市議会基本条例を考える」
■自治基本条例研究会設立の相談も致します。

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「溶解する市議会」その2

■昨日(3月26日)の狛江市議会最終日は恐れていた通りの結末だった。一緒に傍聴していた生活者ネットのメンバーとも「赤信号みんなで渡れば怖くない」の「お手盛り報酬復活劇ですよね」と認識を共有した。この3月市議会の総括はさらに各会派(とりわけ民主党)の討論内容のチェックや各議員の議会報告等も聞かなければならないが、「溶解する狛江市議会」で書いたように「報酬復活」をキーワードにした「オール与党化」のエポックとして刻印される歴史的な議会だったかもしれない。

■新年度予算への各会派の討論を直接聞けなかったが、明政ク(自民)が主導した修正案(40周年行事-花火大会予算2700万円を1500万円に縮小)を社民・ネット以外全て反対する中で否決され、本予算にはネット・社民の2名のみの反対で可決されたという結末である。ナンでもハンタイの野党がいいとは言わないが牽制機能を失った議会が市民から見放されるのは常識である。

■問題の報酬復活劇では、市長側の「財政再建プランがほぼ達成できた」からここで「市長報酬18%カット」などをリセットして復活するので議会も15%カット(22年度までの時限条例)を前倒しして復活したらどう?というお誘いに乗るかどうかだったが「財政は好転したのか?財政指標を見れば一目瞭然であり、市民への裏切り行為となる」(社民ネット・吉野議員)「借金財政は依然厳しい、議会(の独立した)意志で(任期一杯までの削減を)決めてきた、市民感情に配慮すればそれは出来ない」(明政ク・須田)など反対討論があったことは唯一の救いであった。思わず明政クの登壇に「頑張れ!」と傍聴席から声をかけてしまったが「報酬復活の密室談合」に乗らず予算にも抵抗したのが明政クとネット・社民だったという珍しいコンビネーションだった。

■もうひとつの話題は予算反対討論を社民の市原議員も行う段取りだったが議場より異議(同じ会派から二人も討論は前例がないんじゃない?との)がありスッタモンダの末封殺されたというエピソードがあったが、まさに密室談合でない『自由闊達な討議』が否定されている狛江市議会を象徴する事件だった。(議員同士の「自由討議」こそ言論の府・議会への改革の一丁目一番地だというハナシは多摩市議会基本条例制定のハナシにリンクする)3月議会については狛江世論の反応も含めて検証は続く。

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2010年3月24日 (水)

河村たかしVS名古屋市会

■昨年4月、名古屋市長に就任した河村たかしと市議会のバトルがいよいよ「関が原の決戦」に突入した。著書「国敗れて議員あり」の河村たかしと会ったのは確か6年~7年ほど前の国会の控え室だった。当時民主党党首だった鳩山由紀夫氏に「住基ネット反対」の地方議員によるロビー活動で引き合わせてくれたのが彼だった。と旧ブログのブックレット「見せます!議会の裏側」(平成18年)に書いてあった。

■ワタシが「地方議会解体論」(平成17年9月)に傾斜していったその頃から河村は「現代の貴族・議員天国」粉砕こそが政権交代より先だ!と言っていたし、実際、議員年金廃止法案など彼の行動力には目を見張るものがあった。その河村たかし名古屋市長のドエリャアー改革論の3点セットは①「10%住民税減税」②「地域委員会創設(地域内分権)」③「議会改革・議員定数報酬の半減」であり「政治ボランティア(一括)条例」と呼ばれるものである。

■①と②はともかく全面対決条例こそ定数(現在75名)・報酬(現在1500万円―ただし政務調査費と費用弁償で合計2195万円)半減条例であることは明らかだ。ちなみに少し前だが地方議員(市会議員?)の全国平均は確か約400万円であり、都市部の狛江市で約800万円(現在期限付減額条例で約700万円)だから政令市などの報酬は桁外れに高い。

■自ら市長報酬を2500万円から800万円へ、退職金(4年で4225万円)も廃止した河村が目指す地方議会像は明確であり、それは欧米型のボランティア議会だ。さてハナシはここからなのだが、10%減税公約を巡る6月議会否決以降の全面対決でマニュヘスト(議員報酬・定数10%カット)もすっ飛ばして「半減条例」にエスカレートさせ、NO!なら議会解散!(応援団による議会リコール請求)と挑戦状を突きつけた市長に対して市議会が取った態度に大いに興味をそそられたのである。

■実はこの3月19日に「名古屋市議会基本条例」が成立したのである。三重県議会や四日市市議会など同条例の先駆者が近くにありながらまったくの居眠り議会だった名古屋市議会の急転直下の改革である。ナンと条例づくりを始めたのは12月だからヤッツケ仕事もいいトコだ。おわかりでしょうが、驚愕の河村市長議会改革案をナンとか葬り去りたい、スリ抜けたい一心の「議会改革やるから定数・報酬半減だけはカンベンして」の条例化ですよね。

■そんな議会運営条例だから美辞麗句の理念条例ではあるけど、それでも「自由討議」「市民議会演説制度(市民3分スピーチ~米国地方議会のパブコメ)」「議会報告会」そして「インターネット中継」など標準装備は踏まえているから面白い。そもそもインターネット中継がなかったことに象徴される密室議会だったことから考えればこれ自体は結構な改革だ。

■結局、居眠り議会が外圧を受けなければ何も出来なかったワケだが、我が狛江市議会も似たようなものでしょうかねえ?もっともコチラは市長の報酬審議会の助け舟で報酬復活(?)させてもらう代わりに、首長への牽制機能を強める議会改革も棚上げするという二人三脚の仲良しぶりだからオワリナゴヤのことなんて関係ないか?

■もう1つ興味深いハナシがある。「強力首長制(大統領制)」の日本の地方政治では議会は脇役に甘んじているから(オネダリ・擦り寄り・オール与党化となり)住民から見放される一方の地方議会の役割強化という改革に、首長と共に政策に責任を持つ―議決範囲の拡大があることはご承知でしょうが、いわゆる基本計画など各種行政計画を議会の議決事項とする改革(栗山町議会発)である。

■名古屋市議会も議会基本条例成立を前にして「基本計画を議決事項とする条例」を全会一致(河村与党も含めて)で成立させたのは議会改革論の当然の帰結だと思う。しかし面白いのはナンと河村市長はこれを称して「議会の大暴力。これでは市会帝国条例だ」と批判したという。首長のマニュヘスト実現へ足を引っ張る抵抗勢力・議会の権限をこれ以上拡大させたくないとの気持ちはわからないでもないが、これは明らかに河村の失言である。

■議決案件を拡大して堂々と議会にもマニュへスト(による計画)を同意させれば良いのである。基本計画への関与は、各論(要請請負)ばかりの議会の水準を上げ、責任ある対抗政策を争点化(修正)することとなり、必ずや市政を活性化させる。もしマニュへストが全否定されたならば「辞職・不信任・解散」を選べば良いだけのことである。こう言ってみたが「解散権」や「召集権」「不信任議決のハードル」「多選禁止」など長と議会の権限配分の問題はややこしい。これも主権者である住民によって選択できること(自治基本条例など)が真の地方自治なのではないかと思う今日この頃でした。河村と議会のバトルから目が離せない。

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2010年3月19日 (金)

溶解する狛江市議会

■細切れの傍聴だが、3月議会・予算委員会の様子がどうもおかしい。チョーヤの梅酒のように甘いだけならいつものことだからさほど驚かないけど、このままではトロリンチョと溶けちゃうんじゃないかと危惧している。ナンのことかっていうとオール与党化が危険水域に入ったというハナシである。

■栗山ブログや市原ブログが伝えているように、予算委員会は周年行事(目玉は花火)予算の減額修正案(2,700万円を1,500万円へ)を3対4で否決し、なお予算原案は全会一致?!で可決したとのことだった。どういうことか分かります?矢野市政では基本的には野党であるはずの最大会派明政クラブ(自民8名)の事実上の与党化現象をこれまで嘆いてきたが、公明党(4名)そして民主党系会派(2名)まで予算賛成に廻ったのである。

■ワタシの記憶ではこの4~5年民主党系が年度予算に賛成したことはなかったし、しかもまったく修正・補強もなしに丸のみすることは公明にもありえなかったと思う。ナンデこうなったのかについて、市原ブログも○○と伏字で明言を避けたが、その前に、修正案についてその提出者が明政クと社民・ネットというのも珍しい。

■アクションプラン(財政再建プラン)が終了した途端、23億円もの市債発行(前年17億円)など財政規律の弛緩ぶりを批判していた石井市議(予算委員)等明政クは小粒ながら花火予算の修正に乗り出したのはせめてもの抵抗であり、市議会としての存在証明だとそこは評価したい。社民・ネット(予算委員吉野市議)が同調したことも当然だ。

■問題はこれまで一貫して「野党」の牽引役だったはずであり、ワタシ的にもかって会派(民主党・市民自治)を同じくしていた民主党の正木・河西両市議のこの議会における修正案反対、予算丸呑みの態度にはまったく理解不能である。こうして民主までルビコンを渡ってしまったら「オール与党体制」が完成しまうからである。

■ワタシ的には予算議会が石井市議(明政)のように中長期の財政規律問題を含めて、出来立てホヤホヤの基本計画(5年計画)を巡って骨太の議論、ポスト・アクションプランの改革論議を踏まえた新年度予算審議を期待した。しかしこれはまったくの空振りだった。そもそも「脇役の議会」には基本計画という総合的なビジョンを対象化する能力が与えられていないのだ、という認識そのものが欠如しているのだ。

■そんな機能不全となっている議会の復権を掲げて、多摩市議会基本条例が3月8日可決したというニュースがあった。平成15年の自治基本条例制定から7年かかって議会改革が一定の到達点に達したのである。ウーム狛江市議会・議会改革小委員会が間もなく結論を出す予定だが、またもやこれもゼロ回答らしい。ナンデ花火で削った1千万円を議会中継ネット配信に廻さないのだろうか?

■ところでナンデこんなにトロリンチョの3月議会になってしまったか?当っているかどうかわからないが、3年前(平成19年4月)から財政再建を率先する意味で議員報酬削減(議員月額47万円を40万円へ)を23年4月までの期限条例として実行してきたが、これを一年前倒ししてこの3月で復活させる動きがある。その理屈は「報酬審議会答申」が出たのでとのこと。そもそも報酬審など当てにならないから自ら断行した削減条例だったはずである。結論は簡単である。「財政はピンチを脱した、もはや行革は不要」というなら復活もOKだ。だけどそのお金があればその前に議会中継もできるよね。

■「お手盛り」の議員報酬復活の動きがはっきりするのは3月26日の議会最終本会議(報酬条例改定)だが、反対論も議会内の少数だが存在する。正直言って後ろめたさのある報酬復活の談合を前にして役所(議会)村落共同体に亀裂は持ち込みたくない(なるべく静かに可決したい)という議員心理は働かなかっただろうか?私の指摘が的外れであることを望みたい今日この頃です。(「自治基本条例座談会」の議論紹介と多摩市議会基本条例の評価が宿題になってますがその内また書きます)

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2010年3月14日 (日)

自治基本条例座談会20名の参加で盛況

■3月13日夜「土曜(こまえ地方自治)講座」の公民館のつどい公開講座に20名が出席して頂きました。やはりゲストに小平市議・橋本久雄さん、助言者に石井秀一さん(自治体総合政策研究所)をお招きしたことで皆さんの興味を呼んだ結果だったと思っています。お二人には手弁当で駆けつけて頂き感謝致します。ちなみに当日15部限定でもれた方にはゴメンなさいでしたが、参考資料は①小平市市報「自治基本条例特集号」②小平市自治基本条例をつくる市民の会議「骨子案」③ニセコ町まちづくり基本条例④三鷹市自治基本条例⑤多治見市市政基本条例⑥栗山町議会基本条例⑦「市民と職員のための自治基本条例読本」(自治体総合政策研究所)でした。

■当日は「地方自治講座」常連の方々に加え、民主党・社民党市議、生活者ネットワークメンバー、公民館関係者、NPO連絡協議会メンバー等各方面からのご参加を頂き、自治基本条例に関する基本的な認識を共有できたことの意味は大きいと思う。もちろん半年、一年ではなく数年をかけて議論を醸成させるべき課題なので焦らず「自治基本条例研究」の継続的な場をどう作ってゆくか?当日ご参加の皆さんと今後相談してゆきたいと考えています。当日の再現レポートは次の機会とします。重ねて橋本・石井ご両人に御礼申し上げます。

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2010年3月10日 (水)

「修正箇所一覧表」のウソ

■昨日の総務文教委員会で市が確定した新・基本計画の報告が行われた。質疑は基本計画の全体像に肉迫するというより、審議会答申に対する行政の修正を巡ってのやりとりだった。後で触れるが基本計画への議決権なき議会の(せめてもの抵抗でしかない)質疑だから、報告をする行政側も、それを受ける議会側も(5年間の政策を縛る重要案件にも関わらず)ほとんどの会派が最初から聞き流す態度だから、緊張感に欠ける委員会だった。

■その中でも唯一、正木議員(民主)のツッコミは的確だった。「行政が示す19項目(27箇所)の修正以外他に修正箇所はないか?」に対して、政策室・平林室長は「それ以外はありません」との答弁。(平林さんよ、ワタシのブログを見ていなかったのね)そこで正木議員が次々に新なた修正箇所を指摘したところ、答弁に窮し、休憩に入らざるを得なかったのが行政側であった。結局修正前と修正後を対比した全文(123頁)をあらためて開示することとなった。

■さて、正木議員の質疑は「目標値の下方修正(財政健全化指標など)や指標そのものの削除(自治基本条例策定)など重要事項の修正がどうしても必要なら、分科会、審議会の場で問題提起して調整すれば良かったではないか?そのために事務局として企画財政部長も同席し、審議会委員として副市長も入っていたではないか」「これでは審議会・分科会参加市民はピエロになってしまうではないか」等であった。企画財政部長の答弁は「パブリックコメントの市民意見を踏まえた修正である」「財政健全化目標値は頑張れる範囲内に設定した」など曖昧なものであった。

■ワタシ的に特に気になるは指標そのものを削除してしまった「基本ルール(自治基本条例)策定」だが、根拠としているパブコメでは促進意見はあったもののネガティブな意見はまったく皆無だった。とすれば行政側(市長)の判断で事実上のお蔵入りを決めたことになる。横並びがイイとは言わないが、すでにおとなりの調布市は自治基本条例のパブコメに入っているし、多摩26市の大半が制定への準備を進めている基本条例がなぜ必要となっているのか分かっていない?それとも市民参加条例で良しとする市長に迫る必要がある。ともかく最後までいい加減な基本計画策定手続き(だけでなく中身も)をまのあたりにして、実効性と正統性のあるものにするにはやはり議会の関与(議決)は欠かせないと実感した。

■ところで、悪口言いたくないけど調布市の自治基本条例案はまったく「自治体再構築」への気概が感じられない多摩でも最も低調な条例案と言ったら怒られるが、このレベルの基本条例なら「制定しても何も変わらない、制定が目的化している自治体もある」との山岡義典教授の意見が思い起こされる。それにしても2~3年というより4~5年はかけてじっくり市民議論・議会議論を醸成させるプロセスそのものに意味があると言われる「自治(体)基本条例論議のスタートは現市政に任せていたらいつのことやら?そこのところを来週の予算委員会でも是非確かめてほしい。

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―第25回中央公民館のつどい― (こまえ地方自治講座)
座談会「自治基本条例とは何か?」
~自治体の憲法と呼ばれる自治基本条例制定で何が変わるのでしょうか?~
‐記‐
■平成22年3月13日(土)夜6時~9時
■狛江市中央公民館・第2会議室
■ゲスト:橋本久雄氏(小平市議会議員)
■助言者:石井秀一氏(自治体総合政策研究所)
■資料代:200円程度(ご希望の方)
■主催:市民自治研究会(代表:清水信之3480-0306)

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2010年3月 6日 (土)

骨抜きの連鎖

■昨日は市議会一般質問を一日傍聴した。2月12日に最終答申された「基本計画」を正面から取り上げる議員が誰一人いないことを嘆いたが「狛江市の将来像について」というタイトルにかすかな期待をもって佐々木貴史君(公明党)の質疑に付き合ったがやはり空振りだった。ただ彼の指摘でわかったことがある。「公共施設再編方針」中の「財政シュミレーション」と「工程表」で「3中移転」の時期にズレがある、年度が違う記載となっていると言うのだ。

■3中移転(27年開校)は22~23億円もの費用がかかる目玉の施策なのにこの年度がズレていれば10年間の財政計画に狂いが生じる。ナンと言う体たらくぶりである。思えば去年21年3月に公共施設再編方針検討委員会報告書(委員長・根本祐二東洋大教授)が出てから約1年間も弄び、「20年間で毎年1.5億円の不足」「選択と集中・(安全・子育て等)重点施策以外の新規施設整備は見送ります」と「新図書館建設」を凍結し、新しい公共づくりのため、時代遅れの公民館(中央公民館)を「市民活動支援センター」へ衣替えするなど果敢な改革提言を行った同報告書を完全に骨抜きにしたのが行政による「公共施設再編方針」(1月)だったのである。

■だから、佐々木議員が3中移転先の旧4小(多摩川団地)跡地利用は都市計画を変更して介護施設などの方がベターなのではないかなど抵抗しても各論にしか過ぎないのである。また、同日その後登壇した河西かず議員も「旧7小・4中売却」を前提としたシュミレーションの危うさや新図書館建設後のランニングコストが計上されていないなどの指摘それ自体は的外れとは言わないが、新図書館建設自体をNOと言い切れなければ、相変わらずの箱物幻想に住民をつなぎとめミスリードする当計画の本質を批判したことにはならないのではないだろうか?

■もとより、同計画にバンザイしてしまった公共事業大好きな最大会派(「明政クラブ」2月号「大筋は理解しました」)を筆頭に前例踏襲・既得権擁護の役所村落共同体(オール与党体制)から抜け出せないから「選択と集中」が切り分けられない議会の不全ぶりは今に始まったことではないが、そんな実情と田口貴子さん(明政ク)の無念の死をつらつら考えている今日この頃であった。

■それはそうと「骨抜き第二弾」は当日全議員に配布された「(前期)基本計画」であった。少なからず予想はしていたが、これほどの修正をするならナゼ、総合基本計画審議会メンバーだった副市長などの側から問題提起がなかったのか?あと出しジャンケンでは益々公募市民委員などの「アリバイ委員会」批判が高まるばかりではないか?同時に配られた修正箇所一覧表では19箇所について「文言修正」「目標値修正」「指標修正」が加えられている。(もっともこの修正一覧表以外にもかなりの部分が削除修正されていることがわかった)

■最も問題の修正は目標値の修正である。「財政健全化」項目の「地方債残高」を現在値で多摩26市中25位から20位レベル「246千円/人」へ、市民一人当たりの借金を減らそう・借金体質からの脱却を図ろうという目標値が「272千円/人」へとハードルを大きく下げたのである。すでに計画初年である22年度予算案でも赤字債14億円を含めて約23億円(前年17億円)とタガを緩めている。借金依存体質からの脱却は自立自治体の一里塚である。
それ例外の財政関連指標である、健全化の目安である「財政調整基金」や「徴収率」を巡っても甘く目標値を修正している。

■他には「自治基本条例」をめぐる修正では、24年度までを目標値としていた基本条例策定は「検討」にこれも格下げした。地方分権時代に標準装備である「市民が自治体と言う政府権力をコントロールする」(神原勝北海学園大教授)自治基本条例に極めて後ろ向きな現市政の姿を示した。等々色々あるが、後は是非、総務文教委員会(3月9日)予算委員会(3月15日~17日)で修正した行政の考えを含めて、基本計画をトータルに過不足なくチェックして欲しい。そうすることでダメな部分も含めて基本計画の精度を高めてほしい。絵に描いたモチにしないために。この辺は議会議論の報告を含めてまた書きます。

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―第25回中央公民館のつどい― (こまえ地方自治講座)
座談会「自治基本条例とは何か?」
~自治体の憲法と呼ばれる自治基本条例制定で何が変わるのでしょうか?~

‐記‐
■平成22年3月13日(土)夜6時~9時
■狛江市中央公民館・第2会議室
■ゲスト:橋本久雄氏(小平市議会議員)
■助言者:石井秀一氏(自治体総合政策研究所)
■資料代:200円程度(ご希望の方)
■主催:市民自治研究会(代表:清水信之3480-0306)

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2010年3月 2日 (火)

座談会「自治基本条例とは何か」

―第25回中央公民館のつどい― (こまえ地方自治講座)
座談会「自治基本条例とは何か?」
~自治体の憲法と呼ばれる自治基本条例制定で何が変わるのでしょうか?~

■平成22年度からの市の基本計画案では、平成24年度を目標に「自治体運営の基本ルール」(自治基本条例、議会基本条例)を策定するという答申がなされました。
■平成12年ニセコ町から始まり、全国で約150を超える自治体で制定されている「自治(体)基本条例」「市政基本条例」はなぜ必要となってきているのでしょうか?また条例制定を通じてどのような変化がもたらされたのでしょうか?
■昨年末に同条例の議決がされた三多摩の小平市より、橋本久雄・小平市議(自治基本条例特別委員会)をゲストに招いて、「自治基本条例」づくりの現場からホットなレポートをしてもらいます。また助言者として石井秀一氏(自治体総合政策研究所)にも参加していただきます。
■3年間を費やした「市民主導」の条例づくりは果たして成功したのか?ちなみに橋本市議は議決時には反対討論を行っております。
■多摩市、三鷹市、国分寺市に続く小平市での条例づくりの教訓をこれから始まる狛江の条例制定運動に生かすために、ご一緒に考えてみませんか?

‐記‐
■平成22年3月13日(土)夜6時~9時
■狛江市中央公民館・第2会議室
■ゲスト:橋本久雄氏(小平市議会議員)
■助言者:石井秀一氏(自治体総合政策研究所)
■資料代:200円程度(ご希望の方)
■主催:市民自治研究会(代表:清水信之3480-0306)

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