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2010年4月 4日 (日)

「文書質問」だけでも議会は変わる?

■昨日の「自治講座」には花見シーズンにもかかわらず10名(市議2名)もご参加頂きました。都内初と言われる「多摩市議会基本条例」をざっくり読み合わせしながら狛江市議会との比較検討をやってみました。そもそも議会の中がドーなっているのか自体(議会用語も含めて)市民にとって分かりにくい事柄なのでそこから勉強しなければなりませんねと、議会事務局の出前講座なども要請しょうなどのハナシにもなりましたが、それでも皆さんにとって、新しい発見に満ちた講座だったのではないかと思います。

■実は、同条例の施行実施が半年先ということもあり、(会議規則や要綱などに落とす作業はこれからなので)多くの点で実際の議会運営をイメージすることが難しいことも判明しました。また、多摩市議会の改革が自治基本条例施行(平成16年)をきっかけとしていることは想像できるけれど、その後6年ほどの改革への道のりも聞いてみたいよね。特に党派対立が激しい(?)狛江市議会では考えられない「全会派一致の取り組み」が進められた原動力・秘訣も聞いてみたいですよねと一度多摩市議会へ「視察」に行きませんかなど話は進みました。

■そもそも「議会基本条例」ってナンだろうというハナシですけど、当講座でも何度か紹介している「栗山町議会条例」(平成18年)が元祖であり、現在100以上の自治体で制定されていることなど基本的な認識を共有したうえで、「(市民と共に考え、行動する)多摩市議会基本条例」(多摩市議会改革)も間違いなくその延長線上に位置づけられることも確認できました。

■その具体的な中身ですが、すでに書いた「(議長招集の)すべての会議を公開」では、狛江市議会と大きく違い「会派代表者会議」も傍聴できる。これって国会で言えば「国対委員長会議」もガラスばりって言うことですよねとか、でも「全員協議会」も傍聴できるっていっても狛江市議会の「全協」は単に行政の説明を聞くだけの場だから面白くもなんともないけどね(市議の実感)とか、それはそうと、公開を進めている多摩市議会で、ナゼ「インターネット中継(録画配信)」(多摩地区では武蔵野・三鷹・町田・稲城・小金井が先発組)をやらないのだろう?などの疑問も出されました。

■さて、元祖の栗山町議会改革をモデルとした「自由討議」「公開」「参加」の3点セットの改革運動を提唱しているのが「議会改革フォーラム」(事務局・市民立法機構内)ですが、その一丁目一番地の改革である「自由討議」(多摩市議会では「委員会を中心に議員間討議」)ってそもそもナンだろう?これが意外と皆様イメージが湧かないフレーズだということも私にとって大きな発見でした。

■そもそも議会って討議・論争の場ナンでしょ、っていう市民の「好意的先入観」を崩す作業、つまりドンだけ今の議会が「行政主導の八百長と学芸会」になっているかを確かめるところから必要なのですよね。問題はそもそも当講座に参加してくれているような志しの高い議員さん達でさえ、がんじがらめの狛江市議会の「先例」に縛られて、壁にぶつかる挫折体験の余り、「自由討議」の世界を想像することが出来ていないのかもしれませんよね。もっと言えば「議会改革」とかのテーマに必死に取り組んでも一般の市民には伝わりにくいし(票につながらない)、議会内に確執や波風を立てたあげく徒労に終わるのではないかと悲観論の中にいるかもしれません。

■次に、これも意外とイメージが出来にくいテーマに「議会への市民参画」(多摩条例・議会報告会やパブリックコメント等)でしたね、「エー?議会にも市民参加?」っていう感覚は狛江市民も狛江市の議員にも共通のものですよね。ナゼかは、前から言っているように「市民参加条例」が「行政への参加」に限定されているので「市民参加」のイメージがそのように固定化されてしまったのです。

■おそらく、今の狛江市議の心象としては、「市民参加なんて進めたら議会の権威が保たれるか?部外者市民の乱入で混乱の元?なにより手間ひま・時間がかかってしょうがない?」っていったところだろうと思います。多摩市議会の「市民参加」のより具体的なイメージは半年先を待たなければならないですが、象徴的には河村たかしの挑戦状を突きつけられた名古屋市議会の窮余の一策の議会基本条例にもあるように「市民議会演説制度」ですよね。これはアメリカの地方議会で一般的なパブリックコメント(傍聴者3分スピーチ)を想定しています。

■狛江市議会が委員会での陳情者の発言を事実上封じてから久しいのですが、実施していた時でも議事録に残らない「休憩中」の発言が一般的でしたね。ちなみにこの「議会報告会」も「市民発言」も狛江市議会の「議会改革小委員会」では箸にも棒にもかかっていないのが現状ですよね。

■次に、これはマスコミ的にはあまり大きく取り上げられていない改革論ですが、「文書質問」の制度化です。多摩市議会条例でも「自由闊達な討議」の一環でもある有名な「市長側からの反問権(逆質問)」や議会権限強化策としての「(基本計画等)議決事項の追加(拡大)」がうたわれていますが、その延長に質疑・調査権限の拡大である「文書質問」を制度化しました。

■「文書質問」は国会でいえば「質問主意書」(鈴木宗男や保坂展人が有名)であり、議会が執行機関に議場での質疑と同じ権限の行使として閉会中でも(一年中)可能な制度ですよね。国会では7日間以内に回答することになっていますが、先発組の福島町(北海道)では10日以内とされています。その福島町では全国初の白老町とともに通年議会(定例会の招集権は自治法上首長だが、会期を通年とし、いつでも議長が本会議・委員会を「再開」出来・調査活動も可能)を制度化しており、通年議会を前提に(議会中の質問権?として)文書質問を制度化しているといわれています。

■ですから多摩市議会では文書質問の仕掛け(根拠)を何処に置くのか詳細は不明ですが、ともかくこれは有効です。議員時代、この資料をとか、調査要求とかしても、あくまで行政職員の任意(善意)に頼る他なく、場合によっては「情報公開手数料」を要求されるなど、歯軋りした思いがあります。(狛江市議会の調査権は委員会としての調査要求にとどまる)だから調査権限が飛躍的に高まる(仕事をする気のある議員にとって)「文書質問」の制度化は大きいのです。このハナシは大変分かりやすかったのか、講座メンバーのガッテン度は高かったですね。すぐにでも狛江市議会に提案すれば反対する議員はいないんじゃない?とかのハナシに発展しました。

■最後に仮称「自治基本条例(議会基本条例)研究会」の立ち上げについて皆さんと意見交換しました。市長があまり乗り気じゃない中で、しかもマニュヤックな勉強会にドンだけ市民の皆さんの反応があるかなあと引けた意見もありましたが、引き続き私の方で各方面の方々へのアプローチを進めることを了解して頂きました。お花見が待っていますので今日はこの辺で失礼します。

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