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2010年12月 4日 (土)

池上洋通VS辻山幸宣

■昨日の午後は江東区福祉事務所まで出向く。施設入所者の狛江市内アパートへの移管の申請のためだった。「直アパVS貧困ビジネス」の続編ともリンクする興味深いレポートもあるが、それは後廻しにして、夜の公民館講座の感想から・・・。

■全6回の講座で大和田一紘さんと池上洋通さんが2回づつで辻山幸宣さんと石井秀一さんが1回づつ受け持つ連続講座のメインテーマが「住みやすいまちに必要な憲法(自治基本条例)を考える」で、財政学から大和田さん、住民自治論の池上さんが、先ずは自治体改革の基礎に迫り、そして本論の自治基本条例とは何かについてを辻山さんと石井さんが担当するという構成になっている(らしい)。

■2回の池上講座と昨日の辻山幸宣を聞いた。面白かったのはまったく対称的な語り口だったことだった。辻山さんは中央大学での講義終了後大慌てで駆けつけたらしく少しお疲れだった。だからか少しまとまりを欠いた切れ味に?の1時間半だった。と、こんなケチをつけるのは彼に寄せるワタシラの熱い期待があるからだ。なんといっても首都圏のみならず全国の自治体「基本条例」づくりの現場でチョー売れっ子の先生だからだ。(そういえば参加者約40人と多かった)

■川崎市や豊島区、練馬区、新宿区の基本条例審議会の会長役の他、三多摩でも多摩市、小平市、武蔵村山市、武蔵野市など基本条例関連のコーディネーターや講演をこなしている。その「基本条例づくり」の伝道師のナマ辻山を初めて聞いた。かっての“革新多摩”のシンクタンク・多摩住民自治研究所という歴史的役割を担ってきた少し先輩の池上さんが硬派ならワタシラと同じ団塊世代の辻山さんはあくまで柔らかだった。

■池上さんは流行語大賞「良い質問ですね」のソフト池上さんとは対照的に「憲法を知らないのは非国民だ!(笑い)」とヒゲと眼光鋭く受講者を一喝しながら池上ワールドに引き込む。「主権者による権力者に対する命令文書が憲法」であることは「まちの憲法」も同じ。「公務員に対する命令文書」なんだから「市民の義務」なんて書くのはアリエナイと説く。同感。ただし二回目の講義で「地域主権と議会を考える」とあり期待したが相変わらず憲法論に終始し、議会改革に踏み込まなかったのは一体ドーしたことだと不満が残った。あえていうが池上さんにはオルタナティブなき「護憲派の怠慢」の匂いを感じた。

■辻山さんは同じ学年(昭和22年生まれ)だが、ワタシラ全共闘真っ只中だった時「神田カルチェラタン」の中央大生時代をドー過ごしてきたのだろうナンテ関係ないハナシは置いとくが、基本条例づくりファシリテーターの辻山講演はあくまでソフトに「分権改革後の自治体の治め方が基本条例」とし「そもそも住民が樹立した自治体政府(寄り合い)」の再構築にあたって「自治体ガバナンスの主体間関係(「主権者市民」「ともに共同を担う市民」「消費者市民」)」の参加・自治・協働のそれぞれ分野における権利・役割の再確定問題が現在の自治基本条例づくりの論点・課題になってますよね。いずれにせよ、マチをドー治めるかはその地域の市民が決めるのだから自治基本条例を市民が考える(熟議する)ことが大事ですよねとボールを投げる。ワタシ的には「まちづくり条例」「協働規定」も基本条例の範囲とするルーズさ幅広基準の辻山さんへの疑問は依然として解消されなかった。おそらくそこは最終講義の石井秀一という若手の学者が釘を指してくれるものと期待している。

■基本条例でナニが変わりますか?の質問には「基本条例に基づいて下位条例を洗い直し豊富化する作業が(全国的に)まだ見えていない」からそうした質問になるのではないかとの回答だった。講座終了後の立ち話だったけど、狛江の基本条例づくりに託したいテーマはなんていっても「議会」だよね。そこが狛江の民主主義のウイークポイントだよねと意気投合したりした。さてあと2回(10日、17日)の講座もがんばろう。

■江東区福祉事務所と貧困ビジネスの同伴関係についてはあとで書きます。

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