« 2011年3月 | トップページ | 2011年5月 »

2011年4月

2011年4月 7日 (木)

「準オール与党体制」を壊そう

■狛江市議選の争点はどこにあるのだろうか?大震災の影響もあってか、それとも立候補予定の各陣営が争点情報を発信できていないからなのか、そもそも政策本位のセンキョへの道のりは遠いのかもしれない。その中でも注目すべき個別政策上の最大争点は「航空計器跡地巨大マンション問題」かもしれない。「まちづくり条例」という業者による乱開発に対して市民の住環境を守る観点から一定の規制をかけたり、「地区計画」など市民側から積極的にまちづくりを誘導する仕掛けがあるのにこれが有効に働いているかどうかと言う問題や、マンション建設に先立つ旧工場の煙突周辺の土壌汚染調査で高濃度ダイオキシンが検出されたことを業者も狛江市も隠し続けていたというサビついた情報公開制度の問題である。

■このマンション問題は、現在はまちづくり条例にもとづく「調整会」の「勧告」により、旧航空計器工場の解体工事は一旦中止され、敷地全体の土壌汚染調査を行うこととなっているワケだが、矢野市政が4期目との今日明らかに多選の弊害といえる権力集中と硬直化(役所内の風通しの悪さ)をきたし、掲げてきた「市民本位の市政」「ガラス張りの市政」が空語化している現実を露呈させていると云えよう。ちなみに市長応援団の「豊かな狛江」2月号投稿で絹山達也氏も「重大情報(ダイオキシン汚染)を市民に公開しなかった市行政の責任は重い」「市行政は猛省と近隣住民、全市民への謝罪を強く求めたい」としている。

■さて、「ガラス張りの行政」の後退、市民参加型市政の劣化状況をもたらした元凶は市長にあることは明らかだが、実は牽制機能を発揮すべき市議会の機能不全状態(本来だったら当該ダイオキシン問題の情報隠しは市長の問責・不信任決議に値する)という問題が一方で存在する。それは「(準)オール与党化現象」である。エーそんなことと思われるかもしれない。確かに与党(を自認するの)は共産党市議団6名だけであり、その他明政クラブ(自民)7名、公明党4名、民主党1名、社民党1名、生活者ネット1名、無所属(民主系会派離脱)1名の計15名は全て矢野市長反対派だった?はずである。

■実は圧倒的な多数野党にもかかわらず牽制機能が充分でないとはどういうことだろう。事実ある人に言わせれば「自民・共産・公明のトロイカ体制で議会は動いている」と云われるように、予算・決算を丸呑みにする代わりに陰で一定の政策要求や議会人事を受け入れさせるという談合政治?が行われているのが実態だからである。現に市議選直前の3月議会の新年度予算への態度も自民・公明・共産の賛成、民主、社民、生活者ネットの反対で可決されている。

■さて、突然ですが、ここでクイズです。
≪議会と首長、市民の代表はどっち?≫
≪議会と首長は、どちらも正当な選挙により選ばれた市民の代表であるといわれます。特に最近は、マニフェスト型選挙が一般的になりつつあり、首長が民意の反映を強く主張している例も見られます。議会と首長の『市民の代表』としての性格をよく表しているのは、次のうちどれでしょう。≫
① 議会が市民の代表で、首長は執行を担うもの 
② 首長が市民の代表で、議会は監視役担うもの
③ どちらも市民の代表で、監視と執行で役割を分担しているもの

■これは「地方自治職員研修」(2011年3月増刊)の「クイズde地方自治」の中級のクイズです。正解は③だと思いますか?NO!です。①が正解だそうです。(実は私も③を選んでしまいました。自治体理論を少しは積んだと思っていたのですがお恥ずかしい)その解説は省きますが、公職選挙法(自治法)で首長は住民であることを要件としていないことを見れば明らかです。

■このように、ワタシラ一般庶民をして勘違いさせ、地方自治(議会制民主主義)の原理を歪めさせられているのが現行の強力首長制(大統領制)の地方自治制度なのです。2000年地方分権一括法が中央政府と地方自治体の対等性を謳い、首長への機関委任事務(国の命令)は廃止されたと云いながらも、官選知事制度以来の未だ残存する中央統制型政治システムは「二元代表制の原理を逸脱する首長の権限過剰と脇役の議会」(佐藤竺成蹊大名誉教授)をそのままにして、皮肉にも財源・権限の地方分権を進めれば進めるほど首長の力を増大させ、名古屋市長河村や大阪府知事橋下というスーパースターを出現させることになっているのです。

■極論だが、要するに議会が束になってかかっても、首長にはかなわない構造になっているから、明政クラブ(自民)や公明党も矢野市長に擦り寄るしかないのです。つい昨晩も「自治基本条例研究会」の会合で当面する学習計画の相談を10名で開催し、神原勝「自治(議会)基本条例」をテキストと決めたところですが、強い議会のため権限(議決範囲)を大きくし、市民の代表機構(市民の広場)にふさわしい自由闊達な議論を市民も参加させながら組織し、説明責任・ガラス張りの議会への改革が一歩でも進むことをこの市議選で望みたい。

■それはオール与党化に抗して野党精神を堅持してきた民主・社民・ネット・無所属系(現行4議席)の議会改革勢力を増やすことである。ちょうど、河野太郎が批判してきたように、原発災害への無能、無責任ぶりを露呈した東電“原発村”という閉鎖空間を支えてきた国策に群がる政官業トライアングルの利権集団と同じように、市長・行政権力に屈服し(利用し)「役所村落共同体」の密室利益配分空間である(準)オール与党・トロイカ体制を解体するために微力ながら手を尽くしたい。繰り返すがそれが議会改革の始めの一歩となるからです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年3月 | トップページ | 2011年5月 »