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2011年6月25日 (土)

「市税・使用料等金銭徴収事項」は市民参加の対象外?

■昨晩(24日)の自治基本条例研究会は「神原私案VS狛江市制度の比較検討の第4回でして、「第3章市民参加」の延長戦でした。(出席12名)すでにお知らせしているように狛江市参加協働審議会(山岡会長)で始まった条例改正議論とリンクしているので、そちらの資料にも目を通しながら、狛江市の市民参加制度のナニが問題かを検証する作業でした。

(ちなみに、その見直しの課題として審議会事務局があげている項目は「①第4条関連:満20歳未満の青少年の市民参加の具体的手法、②第6条関連:市民参加手続き提案制度は実績がないので要検討、③第9条関連:審議会等の選考方法で無作為抽出制度の制度化、④第15条関連:パブリックコメントの意見提出期間を延長、⑤第25条関連:市民公益活動場所提供として市民活動支援センター設置を加える、⑥第27条関連:市民協働事業提案制度の提案件数伸び悩みを検討、⑦第28条関連:市民公益活動団体登録制の検討、⑧推進指針Ⅲの4週間以内の「会議録のひろば」への公表の遅延状況の問題」と要約されます)

■この日、先ず「一度も実績のない市民参加制度提案制度」の問題とはナニかについて学習しました。ところで「市民参加制度提案制度」ってそもそもナ二っていうハナシから始まりました。そもそもこの条項が加わったのは平成19年に追加された「市民協働提案制度」とセットだったと思いますが、市が行う市民参加の手続きの不十分性を市民からの提案で補うこと(例えば説明会だけでなくパブコメも実施してとか)を担保する規定です。改正分科会(飯田座長)での資料によればその際、施行規則により「30名の連署によってしか提案できないというハードルの高さ」が問題視されているのです。それではハードルを下げれば(例えば10名)機能するのでしょうか?

■この件で、実は平成17年の公民館有料化反対運動の当事者だった出席者から「一方的な説明であり、市民参加の検討機関を設置せよ等の異議申し立てを行ったが、『公民館使用料改定は市民参加制度の範囲外』等の拒絶に会った悔しい思い出があるけど市民参加制度提案制度って一体ナンなのよ」とここからハナシは佳境に入ったのでした。(少しマニヤックになりますがお付き合いを~本質は細部に宿る~)

■そこを改正作業のテーブルに追加しようとしているのが「分科会委員・松崎茂氏資料(市民参加条例比較表)」だったのです。つまり彼によれば提案制度のハードルを下げると共に、「参加対象の行政活動」から「金銭徴収事項の除外規定」(「狛江参加条例5条2項:市税の賦課徴収及び分担金、使用料、手数料等の徴収に関するもの(地方自治法第74条の請求権から除外されるもの)等については市民参加の手続きを行わないことができる」を削除して市民参加の対象に加えるべきだと言っているのです。(だから、6月23日の「市民参加協働審議会」の席上でも副会長の和田哲子さんもこの金銭徴収事項除外規定に率直な疑問を投げかけていました)

■ええーっ、でもナニやら「自治法74条」が壁のようだけど、そもそも74条ってナンなの?とハナシは続きます。そこで「74条」とは「地方選挙権ある者の50分の1以上で首長へ条例制定(改廃)を請求できる」という直接請求権条項ですが、ただし「地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く」というおまけがついているという問題なのです。(1948年改訂:国による地方行財政の統制)しかしそもそも「市民生活に最も直接影響があり、関心事である市税等金銭徴収事項を直接請求権から外したら住民自治なんて空語だよね」と言う声は地方分権改革の機運とともに高まってきているのも事実なのです。

■そこで、松崎委員資料は、「富良野市市民参加条例」では狛江と逆に、金銭徴収事項を参加手続き対象としており、(「市民が負担する料金の額、市税・国保税の税率、介護保険料等の規定の制定改廃」と明記)又、除外規定を設けず、参加対象の範囲としているのが大和市、逗子市、伊達市?など少なくとも6市に上ることを明らかにしています。

■そもそも自治法74条で直接請求権から外れているからと言って、市民の意見反映のための市民参加制度や諮問型住民(市民)投票制度の上で金銭徴収事項を対象にしても違法であるわけもなく(自治体法務)のだから、上記先駆自治体等の参加条例(自治基本条例)制定の実績は国法(自治法)改革に拍車をかけることになります。

■そこでですが、地域主権戦略大綱に基づく地方分権改革として「平成23年(2011年)自治法改正案」が今国会に上程されようとしています。これはすでに5月に施行された平成22年自治法改正(議員定数自由化、議決事件拡大、基本構想策定義務撤廃、等)に続き、「通年議会化、議長の議会招集権拡大、直接請求権ではリコール要件緩和と同時に「地方税等」も条例制定請求の範囲とする等」の改正案です。

■そんなワケで、大揺れの国会で果たして同改正案の上程可決が何時になるかは定かでないにしても、早晩、自治法第74条のおまけ規定(地方税等の徴収等の条例請求の除外規定)は廃止される運命なのですよね。

■こうして「市民参加制度提案制度」から「市民参加制度の対象と除外事項」の検証に至り、次には「市民投票制度」のハナシに移りました。狛江市参加条例では「市長が認めたとき」「必要な事項は別に定める」として棚上げし、早くも8年が経ちましたが市長も審議会も一向に制度設計に向かう気配がありません。最も直接民主主義を体現するといわれ、常設型投票制度が各地で制度化されているのにです。少し疲れたので、このハナシの続きは又にします。

■「自治基本条例研究会」の7月の日程変更(追加)のお知らせです。皆様の都合により7月の予定は以下の3日間です。どなた様も参加自由です。(当初予定の7月29日は中止です)

第5回7月8日(金)第1会議室(夜7時~9時)
「自治体間・国との関係・国際交流」
第6回7月15日(金)第1会議室(夜7時~9時)
「総合計画・財政・法務・政策評価」
第7回7月22日(金)第2会議室(夜7時~9時)
「行政組織と職員政策」

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