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2011年7月 9日 (土)

「新しいワインは新しい皮袋に入れよ」

■7月9日(土)の朝日新聞4面で例の「復興相の放言」をコラム「政治考」で編集委員の星浩さんが「上から目線 地域主権と逆行」と取り上げ、民主党マニフェストの「地域主権」や地方自治法改正(分権改革)が、片山義博総務相の旗振りにもかかわらず進まないのはなぜかと分析し、結局「国会議員とりわけ与党議員にとっては、地方分権より中央集権の方が心地よい」し「選挙にも好都合」からだとその謎を解いてみせた。

■その程度のことで「謎が溶けた」とする「星浩コラム」にも少しがっかりだが、見過ごせないのは、この間の地方自治法改正の歩みを理解できていないことである。自治体議会の定数(例えば10万人以下は30名の上限)の自由化がすでに「2010年改正」としてこの5月2日に成立公布済みなのに、まだ今後の課題かの様に勘違いをしているのである。

■もとより、星コラムが言うように「条例制定の直接請求権から地方税等賦課徴収の除外規定」の撤廃を含めた地方自治法「2011年改正」分の上程の行方が定まっていないことに危惧を抱くのはワタシラも同じだし、「上から目線」の国会議員達の及び腰の地方分権改革を、口をアングリ開けて待っていれば良いのでなく、まさに地方から戦い取らなければならないものなのだということをあらためて認識する機会となった「復興相の放言」だったと考えたい。

■ところで、昨晩(8日)の第5回自治基本条例研究会には12名が参加しました。前半は「神原私案(札幌市)との比較」の「第4章 多様な主体との協力」であり、報告者のWさんが狛江市の広域行政の現状(例えば多摩川衛生組合等一部事務組合など)や、狛江市基本計画の第2章「3自治体としての自立と広域連携」の項を紹介して、「小規模自治体」としての生き残り戦略?のアレコレをみんなで考えたひと時でした。

■一方、神原私案の「多様な主体との協力」は、他の自治体や国との関係、そして国際社会との関係(外交)、つまり自治体(地方)政府としての政府間関係をどう取り結ぶかの基本的あり方を明示した条項と云えます。従って「広域行政」をどう進めるか、ひいては市町村合併や「道州制」に如何なる態度を取るかという政策判断(例えば「合併しない宣言」)の領域とは少しステージが異なるような気がします。

■ただし、その基本計画「自治体としての自立と広域連携」の施策目標の目玉が「自治体運営の基本ルールの検討」(自治基本条例)でもあるわけですが、自治基本条例によって狛江市という自治体政府の設置及び「解散」をルール化することは原理的にありうることですよね。(その際のツールとして「市民投票」の制度化が重要になりますね)日本では自明のように市町村の区域設定がありますが、アメリカでは国土の8割は市町村(基礎的自治体)の空白地域だと云いますから。テナことを翌日になって考えた次第です。

■昨晩の自治研(自治基本条例研究会)の後半戦は、再々度「市民参加基本条例改正論議」の資料提供でして、審議委員の「松崎資料」をなぞり、今後の改正議論の行方を占いました。この件は、すでに前回ブログでお示ししているので省略しますが、2年前からの「参加協働審議会」公募委員の松崎さん、そして飯田さんというコンビが熱心に資料作りや議論をリードされている様子に皆さん感心されていました。次回の「改正分科会」(7月19日)は傍聴しましょうねと呼びかけました。

■ただし、私が基本構想審議会(武藤会長)の委員として、武藤・山岡法大教授コンビに対して、「参加と協働で自治のまちはやって来ない」(2009年4月23日ブログ)と自治基本条例制定を課題にすべきと食い下がったとき、「市長の諮問の範囲を超えている」「首長や議会の政治判断の領域」として、(市民参加協働条例策定に自ら関与した自負もあり?)「マイナーチェンジ」の行政主導型審議会運営の協力者として立ち塞がったように、そもそも「市民参加協働条例の進行管理・評価機関」である当該審議会(山岡会長)に、それをある意味で自己否定(止揚)する「自治基本条例」策定論議の道筋をつけることを望むのは土台無理なハナシなのかもしれないですよねと告白したのでした。「新しいワインには新しい皮袋」(新訳聖書)のタイトルの意味がわかっていただけたでしょうか?

■次回自治基本条例研究会は「総合計画」「財政運営」「法務体制」「政策評価」などボリュームたっぷりの「第5章 行政の政策活動の原則」には入ります。ここからは石井秀一先生を助言者としてお招きします。いつもより開始時刻を30分早めます。飛び入り、傍聴大歓迎です。

★第6回 7月15日午後6時半~ 
中央公民館第1会議室(総合計画等)
★第7回 7月22日午後6時半~ 
中央公民館第2会議室(行政組織と職員政策)

★第8回 予定 8月12日(議会条項) 
★第9回 予定 8月26日(コンプライアンス)

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