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2011年7月16日 (土)

最上位計画・市の将来像「総合計画策定」の設計図がない!

■昨晩の自治基本条例研究会(第6回)は12名の参加で開催され、助言者として石井秀一先生にも加わっていただきました。神原私案「第5章 行政の政策活動の原則」には「総合計画」「財政運営」「法務体制」「政策評価」があり、それぞれの神原モデルに対して、これらが狛江市でどのように制度化されているか、どのようなレベルにあるかという検証を報告者のKさんが行い、それを補強する解説やコメントが石井先生から行われました。

■まず「総合計画」です。ワタシ的に最大の関心事は、過去にも学習した「栗山町議会基本条例」(平成18年)や「多治見市市政基本条例」(平成18年)から始まった「基本計画の議会の議決事項化」だと思います。なぜなら絵に描いたモチ・お飾りでない総合計画とするには実行計画である基本計画レベルの議会議決の正統性が必要だからです。当時は全国の自治体関係者をアッと云わせた改革でした。

■ところで、石井先生とのやりとりでも明らかのように、すでに本年5月2日に成立公布された自治法改正で「市町村基本構想の策定義務」が「予算・決算の報告義務」などと同時に廃止されています。つまり主従上下関係の清算ですよね。

■と云うことはですね。当該自治体政策の集大成である「総合計画」(基本構想・基本計画)をドー扱うかは市町村に任されたということであり、まさか計画行政を放り投げることはありえないとすればその制度化をローカルルールである条例等に明記しなければなりません。そこから自治基本条例の策定要請が起きてくるし、場合によっては例えば奈良市のように「総合計画条例」として単独条例の手法もある、ということになります。

■そうでなければ、以前、公民館講座で石井先生がおっしゃっていたように「法の欠缺(けんけつ)」欠落状態、つまり無法地帯になってしまうということですよね。(これは後に述べる「政策法務不在の狛江市」と関係します)

■それはそうと、報告者Kさんの関心は、神原私案の「計画策定市民委員会」の設置による「計画策定の過程を総合的に管理、運営すること」にあり、これは画期的であり、ここが作成する「討議要綱に基づいて、市民参加、職員参加、及び議員参加を実施する」のであれば、今般の狛江における参加市民の不満もなくなるだろうと大いに評価しました。

■ただし「市民を委員とする計画策定市民委員会」が主導するとなると、市長派・反市長派の市民同士の調整が難しいのでないかとの意見に対して(特に市長選挙後のマニフェストを基本計画に反映する過程では)、石井先生からは論理的科学的な討議が可能な「市民の品格」が問われることであり、そこを乗り越えてこその市民自治だと背中を押す発言がありました。

■さらに、計画策定「市民委員会」とはどのような組織なのだろうか?はたまた、その市民委員会が「作成する」「討議要綱」とはナニかですが、これも石井先生から、「市民委員会方式とは従来の行政追認型「審議会」への否定から出てきた(より上位の)市民参加の形であり、「コンセンサス会議」(デンマーク)に近いものであること、「討議要綱」とは、その計画策定の方法や手順、課題や論点を示すものであり、だからこそ「総合的に管理、運営する」ことになるのだとナットクした次第です。

■いずれにしても、Kさんも指摘するように、狛江市においては「総合計画」策定に関するルール(規定)は「審議会設置条例」以外に一切開示されてなく、ルールが不在であることは大いなる問題であることが確認されました。

■次は「財政運営」ですが、あまりの暑さによるビールの誘惑には勝てず、今日はここまでとします。

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