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2011年8月13日 (土)

「議会改革小委員会ってあったのね」

■昨日(12日)の第8回自治基本条例研究会には12名の出席と助言者石井秀一氏(自治体総合政策研究所)という構成でした。神原私案「第7章 議会と議員活動の原則」と「狛江市制度の比較」ですから、狛江市議会の現職議員の皆さん全員にお誘いの葉書を出したのですが、2名の参加にとどまりました。なにも獲って喰おうというわけでもないのに相変わらず学習嫌いな方々ですよね。

■地方議会の制度をめぐる課題というか議論の幅は拡すぎて、とても2時間程度で収まるワケもないのですが、なんとか神原思想のエッセンスだけは確認できたかなという感じでした。それにしても、当日の配布資料もテンコ盛りだったのでそれらに目を通すのに忙しかったかもしれませんね。ちなみに報告者Iさんが用意した資料は、①各自治基本条例中の議会条項の比較表、②狛江市市民参加協働条例と議会の問題(逐条解説文)、③「狛江市基本計画(自治基本条例関連)」、④市民参加協働審議会「基本条例改正」答申、⑤「狛江市議会第4次議会改革報告書」であり、その他に補足資料としてIWさんから「狛江市議会会議規則他議会関係例規集」があり、清水が用意した「地方自治法改正の歴史(議会関係)」と「栗山町議会基本条例」、さらに助言者の「石井資料③」というものでした。

■そこでですが、私が「栗山町議会基本条例」(平成18年)を提出したのは神原私案(平成15年)を具体化し、発展させたのが栗山町議会条例だと考えたからであり、もっと辿れば「ニセコ町基本条例」(平成12年)から含めて、北海道の自治体学会系の学者・行政職員・市民の自治体改革運動の成果物としてそれらが存在すると理解するからです。事実、日本の地方議会史上、画期的な改革である栗山町議会基本条例をモデルに全国に波及しつつある「議会基本条例」制定運動のキャッチコピーはこの神原私案・議会条項の「公開・参加・自由討議」の三点セットなのです。

■そのように議会改革の標準をこれありきに設定することが良いことかどうかですが、狛江市議会「議会改革小委員会」8年間の迷走ぶり(私自身も前半参加していた)を考えたとき、結局どの会派・議員も改革プラン・改革モデルを提示し、それを突合せ調整することがなかったことにその原因があったとの反省を踏まえたとき、ナンとしても改革の枠組み設定が必要だと考えるからです。

■さて、例によって正確な研究会会議録ではなく、清水の振り返り補足論ですが、Iさんの報告で、意外にも「エーそんなのやってるんだあ」と多くの出席者にとって「発見」だったのが「議会改革小委員会」の報告書でしたね。それもそのはずで10年一日のごとく「テレビ中継・ネット配信ドーする?」ってな議論やってるだけで、ほとんど目に見える成果を挙げていないからでもあり、さらに「開かれた議会」を議論しているはずの「小委員会」が非公開の密室談議の場なのですから、市民が知るはずもないのです。

■そんなボロクソの「小委員会」だけど、平成22年末の第4次議会改革で唯一実行した改革がありました。それは「狛江市議会会議規則」に「全員協議会」「会派代表者会議」「各常任委員会協議会」を「協議又は調整を行う場」として正式(?)に設置を盛り込んだという改革でした。ソレッて新しくそういう会議の場ができたのではなくて今までも存在した会議ですよね。一体どこが「改革」なのよって云われそうですが、実は今までが便宜的な代物で、「全協」は本会議に諮らずあるいは本会議でモメそうな議題を事前に行政側が議会を懐柔するため使われていたり(事前審査)、「会派代表者会議」はこれも本会議以前に議会人事などを(選挙規定があるのに)密室談合で決めたりする会議として問題視されていたことから、これを公開の場に改めるという改革なのでした。

■フムフム、それは開かれた議会への一歩前進であり、狛江市議会もなかなかやるじゃないかと思われるむきもあるけど、実はこれって「地方自治法改正(平成20年改正)」の「外圧」の結果というハナシもあるのです。そんな背景があるからかどうかわからないけど、肝心な「会議規則改正」は4月施行なのに、未だもってホームページの「例規集」は更新されていないというオマケのハナシもありました。

■「公開なくして参加なし」は行政も議会も同じですよね。例外としての秘密会はあっても、議会を白日の下におく(米のサンシャイン法)という大前提から発想すべきであり、狛江市議会に未だ残る文化のように「傍聴者が居たら本音で話せない」などは論外ですよね。一刻も早く「議会改革小委員会」も公開の場とすべきですよね。

■さて、その「自治法平成20年改正」ですけど、第28次地方制度調査会の答申や全国各議長会の要望による地方議会改革のパーツのひとつですが、議会の透明性という観点と同時に「議員の身分・報酬」がセットの法改正だったのです。今まで非常勤公務員に準拠してきた報酬(身分)が「議員報酬」として格上げ?されたのです。「正式な仕事」つまり本会議・常任委員会出席は年間50~60日しかないけど、実は様々な協議・調整の会合も仕事として認めてよねっていうことでもあるのです。会議規則上、正式な会合となれば、公務災害補償の対象となるし、狛江市議会では支給していないけど、費用弁償(日当)の対象にもなるというワケです。

■事実、狛江市議会の議会改革小委員会での「改革論議」の実際は「公務災害の対象」という実利があり合意は早かったとか。そういうセコイ話はともかく、そもそも自治法改正のお墨付きがなければ動かないという感性が問題であり、現に栗山町議会条例は自治法にないけど、こんなことも合法的(条例制定権)に出来るんですねというカルチャーショック(私もその一人)を全国に与えたのでした。その象徴が「自由討議」と「反問権(逆質問)」や「一般会議」(市民と政策討議)や「各種行政計画の議決事項化」による「存在感のある」脇役でない力強い議会への改革ですよね。

■とは言え、自治法改正は栗山町を始めとした先進の議会改革を取り込んで普遍化したものでもあるわけでして、その意味で最低限の議会改革標準とも言えるのですから大いに参考になるワケですよね。ですから私の方で、議会関連の自治法改正の最近の歴史を要約した一覧表をオリジナルで提出したのでした。

■ざっくりですが「平成18年改正」「平成20年改正」「平成22年改正(23年5月公布)」「平成23年改正(未上程)」とあり、特に「22年改正」の「議決事件の範囲の拡大」と「基本構想策定義務付け廃止」は栗山町議会等でとっくに実施済みですが、「基本計画」や「都市マスタープラン」など各種行政計画を議決事項として、ドブ板・パフォーマンス質疑や、シングルイシューばかりの一般質問でなく、総合政策と向き合う責任ある議会審議とすること、さらに「23年改正案」の「通年議会など会期自由化」で議決事項拡大に対応し、守備範囲の広い、常勤職に限りなく近づける?仕事量倍増の議会を実現する改革は目の前に要請されていることになりますよね。

■暑いのでこれくらいにして、続きの「発見」のハナシは又。
次回自治基本研究会(8月集中月間)は第9回8月19日(金)、第10回8月26日(金)いずれも中央公民館で6時半~です。

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