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2012年7月

2012年7月24日 (火)

「住民代表は議会であり、市長ではありません」(河西氏論文)

■夏休み集中講座(地方自治講座)では、「今井照」(市民参加論)と「松下圭一」(基本条例論)に挑戦します。中でも「自治体改革」や「シビルミニマム」を造語した地方分権の大御所「松下圭一」の松下語は、正直云って難解です。名著「市民自治の憲法理論」(岩波新書―1975年)などは何回読んでも挫折します。それでも惹きつけられるのは私達の固定観念を打ち砕き、新しい発見をさせてくれるからです。

■その最たるものが「社会教育の終焉」(2003年公人の友社)でした。この本はホントにカルチャーショックでした。素人の知ったかぶりですが、「無責任の体系」として天皇制国家を暴いた丸山真男の弟子・松下ならではの「官治・無謬・包括の体系=国家教育批判の書」と言えるかと思います。

■ハナシが松下論にそれ過ぎました。その松下圭一に、太田区役所時代より大きな影響を受けたと思われる今井照福島大教授の「市民参加の論点」が集中講座の第1テーマですが、この「論点」を一言で云えば、「市民参加の概念」を「行政参加」と「政治参加」に区別するところから始まり、そして「そもそも議会というのは市民参加の本家」という発見に至り、市民参加の発展段階として、議会の参加機能と開放性に求めるところにあります。

■実は、先の市長選で私達は少なからず学習の機会を得ました。そのひとつが市長選挙と市議補選の関係で浮上した「首長と議員が主従のごとく扱われる問題」でした。私のブログでも絹山さん、山田さん両候補の「応援する市長を議会の側から支えます」類の公約が議会の独立性を侵す誤りであることをコメントしてきました。

■さらに市長選挙の最初から、ホントの争点は、自民党VS共産党等ナショナルパーティの(代理戦争の)ネガティブキャンペーン選挙ではなく、「オール与党化を必然化する(首長)行政主導型政治のバランスを、議会の復権により、本来の二元代表制に修正すること」つまり、強力な議会への改革なくして真っ当な地方自治と民主主義はやってこないと訴えてきました。

■前置きが長くなりました。さて集中講座の第一テーマの「市民参加の論点」と議会改革の必然性を学習する“副読本”に、実は市長選直前の5月末というタイミングで発刊された狛江市「財政研究会」の『我がまちの財政』第59号の河西直さんによる寄稿論文「狛江市政のここが気になる」(その7)をお勧めしたいというのが今日のブログの目的でした。その論文は「●狛江市の住民を代表するのは市議会です。市長ではありません」のタイトルで始まります。ワタシ的にもこの論理を学習したのは最近ですが、二元代表制の本質に係る鋭い指摘です。

■さらに同論文は「●市議会は、行政運営上の諸案件に対する意思、方針を審議、議決せよ」「●軽々に市民参加を口にすること無かれ」「●本会議の一般質問は市長に対して質問せよ」等々と続きます。これらは議会改革のフレームを平易な言葉で教えてくれる素晴らしい論文です。同論文は財政研のホームページの「資料室」の「投稿記事」にアクセスしていただければ読めます。河西さんには無断ですが、今井論文(コチラは紙ベースでしかお渡しできません)と一緒に参考にさせて頂きます。

■~2012年夏季連続講座(今井照&松下圭一を読む)~
①8月9 日(木)午後6時半~中央公民館 第1会議室
②8月16日(木)午後6時半~中央公民館 第1会議室
③8月23日(木)午後6時半~中央公民館 第2会議室
なお、今晩は「第12回市民と議会の懇談会」で「矢野市政マニフェストの検証」「高橋市政マニフェストの再点検」をテーマに議論します。

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2012年7月14日 (土)

こまえ地方自治講座~夏季連続講座~のご案内

■6月狛江市長選という政治の季節が一段落し、新市政が誕生しました。さて、市長選挙を通じても財政問題やまちづくりや市民参加をめぐって議論が交わされましたが、ワタシ的には自治体改革論を中心にして、議会や市民、そして市役所職員の議論水準が高まらなければ、地方自治を我が物とすることはできないと固く信ずるものです。その際に議論の前提である地方自治(特に地方分権改革)の用語を基本的に理解しておく必要があります。

■そんなワケで、ワタシの愛読書で恐縮ですが、「地方自治職員研修」7月増刊号(100号記念)から、二つの論文を中心にみんなで読み合わせや意見交換をしてみたいと思います。なお、合わせて「自治基本条例研究会」の今年の取り組み(講演会等)についても相談する機会としたいと思いますので奮ってご参加下さい。もちろん参加できる日だけでもOKです。なおコピー代を200円程度いただきます。

~2012年夏季連続講座(松下圭一&今井照を読む)~

■期日:①8月9 日(木)午後6時半~中央公民館 第1会議室
    ②8月16日(木)午後6時半~中央公民館 第1会議室
    ③8月23日(木)午後6時半~中央公民館 第2会議室

■テキスト:「地方自治職員研修」臨時増刊号より、①松下圭一 法政大名誉教授「なぜ、いま、基本条例なのか」(2002年) ②今井照 福島大教授「市民参加の論点」(2003年)を用意します。すでに10年前の論文ですが、云わば今日の「市民参加」や「自治基本条例」論の原点ともいえる論文(それぞれ8~10ページ)です。なお、夏休みの宿題として、ご一読希望の方はお声かけて下さい。

■不明な点は「こまえ地方自治講座」主宰:清水信之まで
090-5815-5761   Eメール:shimizu022048@yahoo.co.jp

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2012年7月12日 (木)

高橋マニフェストの再点検始まる

「高橋新市政のウォッチングと提言活動」を目指して新たな活動が開始されました。以下会議録の要旨をご紹介します。


■第11回市民と議会の懇談会 会議録(要旨)
平成24年7月10日午後6時30分から9時15分 中央公民館第1会議室
出席者10名(略)

■当日の課題
スタートしたばかりの高橋市政なので、「政策情報」はまだ発信されてない。当面、選挙の際の「マニフェスト32項目」を再点検し、高橋市政への前提理解を深めて置くことにしました。

当日は以下、大項目(6項目)中、一番目の「行財政」を話題にしました。

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(高橋マニュフェストより抜粋)
1、硬直化している財政の立て直し
まず市民の皆様に、現在の狛江市の財政状況の本当の姿を説明します。
次に新たな財政再建案を作成し、歳入と歳出のバランスを計ります。
●まずは歳出削減
・民間でできる事業は民間で行い、小さな市役所を目指します。
・入札制度や契約制度のあり方を見直し、透明化を進めます。
・事務事業施策評価を推進し、ムダな予算を削減します。
●次に歳入確保
・国や都からの補助金を活用し、市の支出を抑制します。
・特別会計の健全化計画を作成し、一般会計への影響を軽減します。
・国や都のノウハウを導入し、市税徴収率アップへ向けて取り組みます。
・公共施設でのネーミングライツを含めた有料広告を広く募集します。
・市民、行政が連携した「災害に強いまちづくり基金」の設立を目指します。

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■議論されたこと
○「財政立て直し」は高橋市政の一丁目一番地なので、早期にその枠組み・フレームを示す必要がある。そうしないと他の施策の財源配分が心配になってくるなどの意見から、まずは、マニュフェストの冒頭『硬直化した財政の立て直し」の項目の議論に入りました。
○選挙前は市民と市役所・議会も入って財政白書づくりをぜひしてほしいと思っていたが『硬直化の中身』の説明を高橋市政はどのように市民に説明していくのかが課題だと思う。
○「事業の民間(委託化)化」は具体的にどの部門を考えているのだろうか?
○一般的に保育園の他に図書館が考えられるようだ。
○狛江市の場合の児童館の民家委託のような民営化の成功例もあるが、他市での失敗例も聞くところだ。
○第三者評価を導入して、安くするためでなく良い事業にするための民営化をめざすべきだ。
○また「小さな市役所」とは、その理念や目標をどう描いているのだろうか?
○「入札改革」も具体策はどこまで考えてのことだろうか?入札改革を担える職員がいないというのが今までの通説だったが。
○入札予定価格の公表などの試みがあったが、問題はその予定価格が妥当なのかということだから、東京都の職員を呼んでくればよいというのでは改革にならない。むしろ、専門家の目から妥当な建設事業や建設価格をアドバイスしてもらう制度(建築アドバイザー制度)が必要では?
○まずは透明化が大事だからこのマニュフェストは評価する。
○「事務事業評価」制度については「外部評価委員会」を含めて、ムダ削減にあまり役立っているとは思われないが、どのような改善を考えているのだろうか?次に「特別会計の健全化計画」は主に「国保会計」を念頭に置いていると思われるが、決め手はどこかにあるのだろうか?
○特別会計では下水道会計が意外に金食い虫だから、メスを入れられるとよいと思っているが市民やその分野に素人の議員ではできていない。
○「災害に強いまちづくり基金」の具体的な規模や活用方法が一切不明ですね。

■当日のマニフェスト検討は第一項目にとどめ、今後の当会の運営について話し会いました。会費は年間千円とすること、会計担当はUさんにお願いすること。会の名称や世話人会等の構成等は次回に持ち越しました。なお、次回には矢野市政の総括についても課題にすることとし、4年前の市長選の際の「矢野市長マニフェスト」の達成度を検証することにしました。

■次回は7月24日(火)午後6時半~公民館第1会議室です。
(なお8月の日程は8月28日(火)のみとすることも確認しました)

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2012年7月 7日 (土)

「第11回市民と議会の懇談会」

7月10日「第11回市民と議会の懇談会」においで下さい。
~テーマは「高橋新市政のマニフェスト検討」です~

(以下は、清水の要約版案内状です)                       
■6月30日夜、中央公民館にて行われた「第10回市民と議会の懇談会」(呼びかけ人市原・清水)には14名のご参加がありました。冒頭に、全員から市長選・市議補選についての感想が述べられました。それは「出馬表明の遅れにより心配された投票率について」や「投票結果の傾向に関して」や「マニフェストについて」等々でした。

■次に「新市政に望むことについて」意見交換しました。その中で、新市政への政権交代を市民が選択した一方で、議会での「与党」が圧倒的な多数派となり、事実上、野党は共産党のみ(社民は「議会原則野党」主義)となりました。このことは、市政が密室談合型(議会がセレモニーに)になる危険があり、市民の市政へ積極的参加と開かれた議会がますます重要なテーマとなったとの意見がありました。

■当会の今後についてですが、「市政ウォッチングと(高橋市政へ)政策提言をする開かれた運動体」との考え方は参加者共通だと思います。ただし政策や市政を課題とする以上、学術団体ではないのですから、まったくの「超党派」とはならないかもしれません。しかし、少なくとも現市政への支持不支持(与野党)等の立場を超えて、市政改革への議論を熱く交わすステージ(ひろば)として当会の開放性を確保することが大事だと思います。その懐の深さがないと学習活動・提言活動に緊張感や普遍性(公平性)が担保されないし、活動自体長続きしないと考えます。いずれにせよ、皆さんと充分に意見交換した上でスタートさせましょう。

■今後の活動について、当面は、月2回のペースで、毎月第1、第4火曜日となりました。新たな世話人体制や年会費、HPも作った方がよいという意見も出ました。とりあえず、7月10日には「高橋マニフェスト32項目」の検討(ウオッチング)を行うことにしました。

◇7月は10日(火)午後18時半~第1会議室。24日(火)午後6時半~第1会議室です。初めての方、大歓迎です。(とりあえず「こまえ地方自治講座」名です)


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