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2013年3月26日 (火)

「市民参加の守護神」のふがいなさ

■ハナシは前後しますが、3月21日(木)「狛江市市民参加と協働に関する審議会(萩原なつ子委員長)」(略称:参加協働審議会)が開かれました。現在、素案に対するパブリックコメント中である基本計画改定手続きに対して、市民から出された「市民参加方法提案書」(参加協働条例第6条)を審査するためでした。(急遽の開催のため、定数15人中7人が欠席)以下はその傍聴記です。(各委員の発言紹介は清水流の要約ですのでご容赦下さい)

■基本計画改定手続きとは、昨年夏の市長交代による政策変更作業の一環であり、前期基本計画の残り期間2年と後期基本計画5年分の7年間をセットにして「新基本計画」とするものですが、問題はこの策定作業を実質的に「庁内手続き」で完結してしまう手法である。「市民提案」は云わば、これへの異議申し立てであり、「総合基本計画審議会(学職8名、市民5名、市側1名で構成)」や「基本計画策定市民分科会(学職6名、市民35名が参加)」を開催するなど、もっと丁寧な市民参加を保障すべきだとの主張である。

■委員の議論を要約すれば、「基本計画策定に参加した市民(の感情)にしてみれば、(早くも2年で一方的に行政に書き換えられてしまうことに)納得いかないだろう。私も同感だ」(松崎学委員)との意見がある一方で、「参加を求める市民側の提案書には敬意を払いたい。しかしタイミングの問題として、(改訂作業が大詰めとなった)この次期に「総合基本計画審議会」に諮問し、例えば1年間かけて審議の上、改定するとなれば、市長選後の公約等を速やかに政策化すべきと考える市民の期待に反することになる」(石田委員等)が主流の意見だったと思える。

■なお、「今回の基本計画改定方針は行政主導を宣言している。市民の意見を聞くだけなのか?市民と一緒につくるのか?の問題は残る」「今後、今回を前例として(基本計画や行政計画策定にあたり)審議会不用論が出てくるとすれば問題だ」(松崎委員)なのだが、「(今回の基本計画改定に当たっての市民参加手続きは)充分条件とは言えないが(条例上の)必要条件は満たしていると言わざるをえない」(石田委員)のでと、云わば、「苦渋の判断だが、審議会開催提案にはムリがある」との結論である。

■したがって、最後は、委員長権限による市長への「答申」に委ねられたので、どのような書き振りになるかは不明だが、事実上の「市民提案」却下の結論に変わりはない。ナゼそうなるか?お分かりのように市条例である「市民参加協働条例(同施行規則)」は、政策形成過程(計画策定)にあたって市民参加の手法(審議会か説明会か
アンケートか)の選択権は行政に委ねているからである。加えて「狛江市総合基本計画審議会条例」は、「狛江市の総合基本計画を策定するため、(略)市長の諮問機関として狛江市総合基本計画審議会(以下「審議会」という。)を置く。」と云うだけであり、基本構想・基本計画策定、又は改訂時に必ず審議会を開催するという縛りはないからなのです。

■さて、この苦渋の結論はやむなしか?問題をとくカギはないのか?審議会の役割は何か?「第30条 この条例による市民参加と市民協働の推進を実効あるものにし,時代の動きに的確に対応させるため,狛江市市民参加と市民協働に関する審議会を置く」とある。ここで知恵を出せないなら審議会の委員長以下学識委員メンバーは「御用学者」か、単なるアルバイトか? ただ、多数意見を集約するだけなら、何のための学職枠の委員長かと言いたい。(ちなみにウキペディアでは、荻原なつ子・立教大教授は日本NPOセンター常務理事とあり、前任の審議会委員長であり、狛江市の参加協働条例産みの親である山岡義典・法政大教授が前日本NPOセンター理事長だった縁のご指名のようであり、専門は「環境社会学、ジェンダー研究、非営利組織論」とある)

■何が問題を解くカギか?いみじくも、このたびの基本計画改定方針(昨年8月)が「行政計画」と何度も強調しているように、明らかに「私たちがつくる(水と緑のまち)」(基本構想)として、市民を主語にした政策体系(市民による行政への命令書)としての総合基本計画づくりから行政主導型計画づくりへの変更である。そのことの是非を含めて、最大のネックである「直近の民意である市長選挙による政権公約と総合基本計画の齟齬(対立)」を解消するためには、市長選挙の時期と総合計画改定時期を連動させ、その際の市民参加や議会議決(報告)など手続きを定めた「総合基本計画策定及び運営ルール」(「総合基本計画(策定)条例」や自治基本条例に昇華させることも考えられる)をつくれば良いだけのことである。(市長選挙を起点に4年間スパンの基本計画など)

■そのことにより、「市民参加と市民協働の推進を実効あるもの」にできるのである。現に、平成23年で自治法上「基本構想策定義務」が分権改革で撤廃された今、どの自治体でも「総合基本計画(長期計画と言ったり、期間もバラバラだが)の運用が課題となり、議会基本条例の必須テーマともなっているのである。だから、「市民参加の実効性を担保させるために、総合基本計画づくりの制度・ルール改正をしなかった行政の怠慢(不作為の罪)を糾し、短期間でも良いから審議会開催を要求する」といった内容を市長へ答申すべきなのである。少しマニヤックなハナシで恐縮でした。(興味ある方は「多治見市市政運営条例」を参考にして下さい)

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コメント

自称:市民派の「脳味噌の腐った」 絹山達也 などの「プロ市民」が調子に乗りすぎ、牛耳りすぎたから高橋都彦は、市民委員会等に後ろ向きなのでは?

投稿: RIHAD! | 2013年4月 6日 (土) 17時19分

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