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2013年12月

2013年12月22日 (日)

猪瀬知事「辞任」と狛江市議会の「辞職勧告決議」(その3)

■拙ブログに対して、エールを送ってくれた皆様がおりますが、貴重な情報提供もありました。それも含めて先ず、私のカン違いを正しておきます。それは市役所内部からの正木市議滞納情報の外部流失(リーク)に関する「違法性」に関する記述ですが、「地方公務員法・個人情報保護条例・服務規律違反等」と書きました。しかし「服務規律」と言う表現は曖昧でした。「狛江市職員服務規程」はありますがここには情報流出等への罰則規定などはなく「身だしなみ」や「名札を付けなさい」等々職場の勤務態度を律する程度のものでした。猪瀬問題で話題になった「東京都の服務規則」(?)が業者との癒着などを厳しく制限するなどのものとは全然違う代物でした。

■そこで、あらためて対象となる法令と罰則について確認しておきます。教えて頂いたのは「地方税法」違反です。この法令が一番今回の事案に対応するものでした。ちなみに関係する法令も列挙しておきます。

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地方税法(秘密漏えいに関する罪)
第二十二条  地方税に関する調査(不服申立てに係る事件の審理のための調査及び地方税の犯則事件の調査を含む。)若しくは租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律 (昭和四十四年法律第四十六号)の規定に基づいて行う情報の提供のための調査に関する事務又は地方税の徴収に関する事務に従事している者又は従事していた者は、これらの事務に関して知り得た秘密を漏らし、又は窃用した場合においては、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
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狛江市個人情報保護条例
(罰則)第42条 実施機関の職員若しくは職員であった者,第34条第1項に規定する受託事務に従事している者若しくは従事していた者又は指定管理者の管理する市の公の施設の管理事務に従事している者若しくは従事していた者が,正当な理由がないのに,個人の秘密に属する事項が記録された個人情報を含む情報の集合物であって一定の事務の目的を達成するために特定の個人情報について電子計算機を用いて検索することができるよう体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し,又は加工したものを含む。)を提供したときは,2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
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地方公務員法(秘密を守る義務)
第三十四条  職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
(罰則)第六十条  左の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。(第六十条二項 第三十四条第一項に違反して秘密を漏らした者)
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■「②ナゼ!もっともセンシティブな個人の税(滞納)情報がどうして「日刊ゲンダイ」に渡ったのか?」という疑念(市内部から流出)は益々深まりました。そしてこれが事実なら、「正木市議辞職決議の是非」という議論ステージを超えて、「行政権力の犯罪」という仮説も想像させるトンデモない事態です。さてこの事態に主権者市民の取るべき態度とはドーあるべきなのかを真剣に考えます。皆様もご一緒に!

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2013年12月21日 (土)

猪瀬知事「辞任」と狛江市議会の「辞職勧告決議」(その2)

■猪瀬知事問題に対して、辞職表明で「百条調査委員会」設置を見送った都議会への批判があるように、「辞職勧告決議で一件落着」で良いのかと言う点ですが、19日本会議の傍聴席から見ただけですが、「反省決議にとどめるべき」との山田議員等の主張と、辞職決議への賛成討論に立った市原広子議員(社民党)に共通していたのが、「まだ解明されていない問題がある、説明責任が果たされていない」との立場でした。ところで一件落着派?の自民・共産・公明の多数派を含めて、「滞納」(情報)をめぐる「ナゼ?」にどこまで迫り、最後「辞職決議」上提に至ったのかを後追いするためにも2回の会派代表者会議の幻の議事録も貴重な資料となるはずだったことも付言しておきます。

■市民の素朴な感情からすれば、①ナゼ!800万円報酬の市議が約10年間、700万円も滞納したのか?「分納」していたとすれば納税課とどのような分納計画を合意していたのか?②ナゼ!もっともセンシティブな個人の税(滞納)情報がどうして「日刊ゲンダイ」に渡ったのか?もし違法な市役所内部からのリーク情報だとすれば、服務規律違反でもあり市長のガバナンス、市の信用失墜という問題につながると思います。

■②に関係して、これはワタシの素朴な疑問ですが「そもそも、違法な手続き・手段によって得られた事実にもとづき罰を加える」ことが許されるか?ということです。これはウキペディアによれば「違法収集証拠の排除」という刑事訴訟法の法理だそうで、例えば拷問等の自白や違法な手段で得た証拠は証拠能力を認めないという考え方です。(この考え方が民事訴訟でも同じ論理が適用されるかと言うとそうでもないらしいですが・・・)

■一方、犯罪行為(地方公務員法・個人情報保護条例・服務規律違反等)を伴う情報であっても議員の政治倫理という公益性を優先し、「証拠採用」して良いと考えるかです。もしその論理を取るなら、行政内部の違法・不正行為を正す「公益通報制度」(狛江市職員等公益通報規則)の守備範囲を「議員の政治倫理に反する行為」まで拡げるか、もしくは別の方法論ですが、「議員の政治倫理に反する行為」に関する内部告発者(情報漏えい?)は公務員法や服務規律違反などの罪に問わないとする(超法規的措置の)告発者救済?条例の制定を考えなければならないことになるのではないかというハナシです。

■長々と少し仮説を述べましたが、再び現場に戻ります。①の「滞納」の原因や「分納計画」の存在等納税実態の解明についてですが、議会側が、これ以上踏み込むのはプライバシー等配慮して止めたのか?それとも本人の非協力で出来なかったのかは不明ですが、「猛省決議」(案)のとおり、本人による市民への釈明・説明の場(発信)が求められていることだけは確かです。一方「辞職勧告」(やめるしか責任のとり方はない)という重い議決を突きつけられたことに対して、先立って正木市議は会派幹事長、多摩川衛生組合議長を辞退しておりますが、それで良しとするのか?新聞では自身の進退は「熟慮する」(読売)と述べていますが、一方所属する民主党のガバナンスも問われていますよね。皆様のご意見もお聞かせ下さい。

■この件で議会等の動きがあれば気が付いたことを書きたいと思いますが、いずれにせよ議員や議会に対する市民の目は厳しさを増すばかりです。だからこそ、その議会をもっと信頼され、もっと働く議会、もっと開かれた議会へと、私達「改革研」の議会改革へ向けたアプローチは続きます。現在は来春2月16日(日)の「若手・新人議員と語る会」(第1回議員と市民の対話集会)に向けてその準備作業中です。乞うご期待あれ。

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2013年12月20日 (金)

猪瀬知事「辞任」と狛江市議会の「辞職勧告決議」

■猪瀬知事辞任のニュースが飛び込んだその日の朝、狛江市議会傍聴席はほぼ満員の盛況でした。12月19日市議会最終日には「公民館増築陳情」や「市民活動センター開設準備委員会再開」の補正予算や市職員給与カット条例等懸案事項もあり、その利害関係者の傍聴もあったが、大半は「市税等滞納事件」の「正木議員辞職勧告決議」の行方を見届けたいとする市民とマスコミ関係者でした。真相未解明のままの猪瀬辞任劇の一方で、狛江市議会のケジメの付け方を傍聴席から見つめてみました。

■その19日に向けて改革研(狛江市政改革研究会)メールで「明日19日の議会最終日には正木議員問題で「辞職勧告決議」の予定もあり、緊迫した議会となります。こういう時こそ議員の瞬間芸が見られ、その資質が露呈されるし、議会の問題点も浮き彫りになり、絶好のケーススタディですから」と傍聴を皆さんに呼びかけました。結果は自民(明政クラブ)・共産・公明の主導したにより辞職勧告決議が多数により採択されましたが、これにより滞納問題は決着し、議会への信頼が回復されたのでしょうか?

■同決議は「12月3日付『日刊ゲンダイ』の報道を受けて調査の結果、平成16年(2004年)から平成25年(2013年)10月まで市民税、固定資産税、国民健康保険税を滞納し、その総額は417万円、延滞金324万円と合計741万円とした報道の事実を確認した」として「①市民の税金で活動し、税金の使い方をチェックする立場の市会議員が、長期かつ多額の市民税等を滞納してきたこと、②当初、報道の大部分を否定し、疑惑の解明に不誠実な対応をしてきたことなどから、狛江市議会議員の政治倫理に関する条例の内容に違反するものである」「正木きよし市議のみならず狛江市議会の信用を失墜させた行為」として本人に辞職を求める内容です。

■実はこの決議に先立ち、もう一つの決議案も提案されました。結果は少数否決でしたが、議会が一枚岩でなく、異論もあったことがわかります。それは無所属の山田たくじ市議・芳野芳子市議(生活者ネット)等による「正木議員に猛省を求める決議」でした。その中身は「正木きよし議員は平成16年(2004年)以来本年まで、市民税などを支払い期限内に完納せず分納してきた」という事実認識(「滞納」という表現を使わず)にもとづき、「市民の批判、叱責を受け狛江市議会議員に対する市民の信頼は損なわれた」とし、本人に謝罪と猛省を求めるもので、特に「信頼が回復されるよう、狛江市議会として正木きよし議員に対して、市民への謝罪及び説明責任を果たすため、早急に方法を明確にし、実施に移すことについても強く要望する」と「市民への説明会」の開催を呼びかけた点が注目されます。

■ここで、「辞職勧告決議」に至る議会の取り組みや本会議の質疑を通じて感じたことを述べておきます。先ず日刊ゲンダイ報道を受けて、12月11日「全員協議会」が公開で開催された点です。自治法改正を受け「法定化」(法内化)された公開の「全協」で「滞納問題」の議長による調査結果が市民注視の下、報告と質疑がされたことは議会運営の透明性を示すものとして高く評価して良いと思います。欲を言えば実はその前段で「非公式」の「会派代表者会議」(議事録なし)が2回開催(1回は正木議員出席)されていますが、本来この「会派代表者会議」も全協同様、公開原則な筈です。「非公式の会派代表者会議」などは存在しないのです。密室談合を排す意味で「法定化」(規則設置)されたのですから、どうしても非公開とする必要があるなら「秘密会」の手続きを経るのが正解だったのです。

■もう一つ、議会のケジメの取り方の一つとして評価すべきは、今議会で「政治倫理条例」を改正して市議の「税納付状況報告書の提出」を加えた点です。(全会一致で可決)平成11年(1999年)制定の当該条例は特に契約業者等との癒着など利権排除を意識した内容だったので、当然のことと云え「政治倫理」の範囲に納税義務を加えたことは教訓化として真っ当なアイデアだったと思いました。

■さて、肝心な「辞職勧告決議」を採択したことの評価ですが、これで一件落着とするなら随分課題が残るというか後味が悪い、スッキリしないと考えるのは私だけでしょうか?ナゼ!長期に渡る滞納?が放置されたのか?ナゼ!公務員法違反の「個人の税情報流出」が起きたのか?などなど・・・。少し長くなったので又明日書きます。

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