自治基本条例

2011年1月30日 (日)

「市民がもがき苦しみ自治体憲法をつくろう」

■1昨日の第1回「まとめの学習会」(池上洋通・講座のふり返り)には17名と、意外に多数がこのようなマニヤックな企画にご参加いただいた。結論から言えば議論するには余りに多すぎる人数である。地方自治講座でも10人以上になるとハナシは拡散したり、議論の輪に加われない人が出てくることは体験ずみである。「嬉しい悲鳴」とはこのことですよね。

■その学習会だが、前にも書いたが「憲法を知らないのは非国民だ(笑い)」といわば日本国憲法原理主義(?)の立場から地方自治論を説く「池上洋通語録」は時に私達フツーの市民を混乱させる。それが「人はもともと全介助」発言であり、その意味を巡ってどう受け止めたら良いか、当日の報告者Hさんの問題提起を受けて、しばらくみんなで頭をひねった。

■それは「公共の福祉論」(憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」)が(自治体現場で良く流布されている)「自助・共助・公助」などの云い方で「基本的人権といっても無限ではない」と国民に我慢を強いる方便になっている。しかし本来「人はもともと全介助だ」(産まれてから死ぬまで一瞬たりとも他者の助けなしに生きられない)と「自助・共助・公助論」を一蹴したくだりだった。

■私もこの発言が気になっていた。今や多くの自治体の「協働」論や「新しい公共」論と同じ脈絡で「自助・共助・・論」は常識のように語られているからである。Hさんによればかっての土光臨調による行政改革のキャッチコピーがそれだったという。確かに小さな政府論や自治体行財政改革論とセットである。しかしだからと言って私たちが再定義しようとする地方政府のかたちは単純に「大きな政府」を描けるのだろうか?そりゃムリだろうと思うから「自助・共助・・論」をナンセンスと言い切れないもどかしさが残ったではなかろうか?

■ところで以前、私は「スリムな市役所と大きな総合行政」と主張したが、地方分権改革の進展は権限・財源移譲による大きな役割(広い守備範囲)を自治体が担うことになることは自明である。ただし、だからこそ、地方政府のかたちは企画・政策・法務・財政など戦略的な分野に資源を重点配分してゆかなければならないことも明らかですよね。(だから現業部門などの民営化は必須なのです)その意味で「協働」論や「自助・共助・・論」なる精神論というか地方政府の責任を曖昧にした改革論はインチキだと言えるのである。これってほとんど池上洋通氏の公務労働優先論と逆の結論かもしれないですね。

■昨年12月4日のブログでも池上講座への疑問を「護憲派の怠慢?」と生意気にも書き、学習会当日も「各論の議会改革論を聞けなかったのは残念」と一言いいましたが、池上氏の憲法論はそれとして大いに学ぶ価値がありました。しかしワタシ的には現在ダイナミックに進行中である地方分権改革の流れにどう切り結んでゆくのかのリアリズムに欠ける地方自治論は何か空しく感じられたというのが正直な感想でした。もっと云えば、これも生意気なようですが池上・地方自治論には「市民自治の憲法理論」(松下圭一)の「自治体の発見」「二重信託論」のような切れ味が感じられないのでした。

■池上語録の波紋をもう1つ。憲法の立憲主義に関連して、「民主主義国家における憲法とは、何よりも権力を担当する者たちに対して主権者が発する『命令文書』なのです」「だから自治体の憲法と云われる自治基本条例に『市民の義務』など書いたらダメ」との言い方はとても印象的でした。私もまったくそのとおりだと思いました。ところが参加者から「でも憲法にも『国民の義務』(第3章 国民の権利と義務)が書いてあるけどドーなのよ」とツッコミが入り、これまた皆で考え込んでしまいました。例えば「納税義務」ですが納税の権利でもあったりするワケで権利と義務の解釈は難しいですね。

■憲法の全体構成や「立憲主義」の正確な定義を云えるわけではありませんが、ワタシ的には「憲法制定権力としての国民主権」という考え方、「主権者」は誰かというスジのハナシだと考えたいと思います。「自治基本条例」(自治体憲章)を制定する主語は「市民」であり、その市民の権利や自治体の運営ルールをつくり地方政府を設置し信託する「自治体運営条例」は「権利章典」「組織手続き法典」であり、市民への啓蒙的・訓示的な内容や政策に関する内容は極力避けるべきだという意味で池上語録は捉えられると思います。

■こんなアレコレのフォローアップ学習会はまだ続きます。地方自治を学ぶ、自治基本条例を考える道程は「市民の成熟度」如何ですね。世代や立ち位置のまったく違う市民同士が集い、互いの違いを確認し、共通の課題に格闘する。この市民自身が「苦しんでつくるのが自治基本条例なのよね」とのIさんの言葉がこの日の集約でした。

■これも産みの苦しみのような「狛江市市民活動センター開設準備委員会」の第3回も1月27日に開催され、終了後、委員長の「安藤雄太」(元東京ボランティアセンター)と思い切り飲み、喧々諤々やったハナシも書きたかったが、記憶が飛んでしまったのでやめます。明日(31日)は生活支援課VS「こまえ派遣村」の「協議」を予定しています。ナゼ「生活保護の現場は無法地帯」なのか、ケースワーカーの職員との本音のバトルができればと考えています。

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2011年1月26日 (水)

公民館「まとめの学習会」ご案内

■ブログもそろそろ始動します。
昨年末、自治基本条例へアプローチした公民館「地方自治連続講座」のフォローアップ学習会が企画されました。池上・大和田・辻山・石井各講座をふり返り、バトルトークをやって記録を残しておこうという受講者グループによる自主開催ですが、飛び入り大歓迎です。

―「まとめの学習会」日程表―

第1回 1月28日(金)午後7時~9時 中央公民館 第二会議室
「池上洋通・講座のまとめ」(報告者:日向、進行:久慈、記録:平井)

第2回 2月4日(金)午後7時~9時 中央公民館 料理実習室
「大和田一紘・講座のまとめ」(報告者:池座、進行:小尾、記録:青木)

第3回 2月18日(金)午後7時~9時 中央公民館 料理実習室 
「辻山幸宣・講座のまとめ」(報告者:市原、進行:内山、記録:小野)

第4回 2月25日(金)午後7時~9時 中央公民館 料理実習室
「石井秀一・講座のまとめ」(報告者:小野、進行:清水、記録:絹山)
(なお、報告者、進行役、記録係の各担当はあくまで予定です)

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■ところで今朝の朝日新聞が狛江の航空計器跡地・巨大マンション問題で「ダイオキシン汚染」を伝えています。明日27日(木)夜はその問題でまちづくり条例による第2回「調整会」(エコルマホール)が開催されますが、ワタシ的には「市民活動センター開設準備委員会」と重なってしまい残念ながら参加できません。


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2010年12月20日 (月)

自治基本条例の立法事実

■当ブログでの勝手ながらの石井講義の私流解釈に当の石井先生から補足の論文が届きましたので以下全文掲載させていただきます。これで『欠缺』の読み方も『立法事実』の意味もよく理解できました。皆様も参考にしていただければ幸いです。

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≪自治基本条例の立法事実≫

端的に言って、自治基本条例の立法事実は、2000 年の改正地方自治法の施行により生じているといえます。従って、自治基本条例が制定されないまま、10 年を経過しようとしている自治体は、いわば「違憲」、あるいは「法の欠缺(けんけつ) 」状態にあります。

改正地方自治法の1 条の2 によって、地方政府が誕生し、国と地方は対等の関係となりました。この条項は、松下圭一法政大学名誉教授が主張してきた「二重信託論」がここに条文の形で結実したということです。従って、国民(住民)は、国に信託すると同時に、地方にも信託をしているという二重の信託をしていることになります。

国民は、国に信託するにあたって、日本国憲法を作り、憲法に則って国(政府)が政治を行なうよう命令しました。しかし、これまで地方政府(自治体)については、中央集権的体制によって、国の出先機関的な扱い(三割自治、機関委任事務、通達制度等)に過ぎなかったわけであり、国民が信託した「地方政府」としての地位を認められていませんでした。

今回の地方自治法の改正において、自治体は、国と対等な「地方政府」として法律によって明確化されたわけです。そうなると、国との関係では、政治を信託するにあたって、信託条件を明らかにするための「憲法」を定めたのですが、「地方政府」には、信託するにあたって、信託条件を明確化するための「憲法」がないという状態が生じているというわけです。それ故に、地方政府に信託するにあたって、信託条件である「わがまちの憲法」が創設されなければならないということなのです。

さて、自治基本条例を制定していないことは、「違憲」状態であると述べました。「大袈裟な」という向きもあるでしょう。しかし、憲法価値である「地方自治の本旨」を具現化していくための自治体の根本法である「憲法」が定められていないまま、10 年を徒過しようとしていることは、憲法上の由々しき問題といわなくてはなりません。

こうした「法の欠缺」状態については、立法者の裁量という問題がありますが、自治基本条例が自治体の根本法であり、憲法である以上、10 年もの年月の徒過は職務懈怠(けたい)として、不作為による違法として、国家賠償法に基づく訴訟が提起される要件を備えています。訴えられるのは、首長、議会の両者です。

これまで、不作為により法が制定されていないことで最高裁まで争われた事件は、既にいくつかあります。しかし、裁判に勝訴するか否かを考えるよりも、職務懈怠、不作為などと不名誉にも訴えられることのないように、当事者(首長、議会)が立法をすることが肝要であり、それこそが「政治」というものだと思います。

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2010年12月19日 (日)

「8割の基本条例は間違っている」

■昨晩は公民館連続講座(6回)の最終回。「自治基本条例とは何か」を担当した自治体法務のプロ・石井秀一氏(自治体総合政策研究所)が約40人の受講者を前に大いに吠えた。石井秀一といっても全国的には無名に近い。というのもH県の法務担当や民間企業コンサルを経て現在のシンクタンクを立ち上げてまだ5年という、云わばこの業界では新参者だからである。私もこの自治体総合研究所のHPを発見したのもほぼ1年前だった。

■その石井さんという研究者の「歯切れの良さ」は学閥(や師弟関係)と無縁な一匹狼(?)であることと、ナンと云っても法制執務(自治体)の現場を知っているから美辞麗句なしのリアリズムで問題を切開してくれるからである。だから「わかり易い」のである。それは「(現在150ほど)制定済みの7~8割の基本条例が『市民の定義』を間違えている」「その原因はまちづくり条例との混同にある」とのショッキングかつ一見ネガティブな問題提起から始まる。

■その厳しい指摘の背景には2000年地方分権改革(地方分権一括法)に対する視野の広い分析がある。それは「改正自治法第一条の2」の「自治体と国の役割分担明確化」「地域における総合的な行政主体」とは「地方政府の誕生」であり、「団体自治」の強化だったが「住民自治」は改革されなかった。ナゼか?「自治体(政府)の形態、組織を住民自らが決定できることが真の地方自治」なのに「地方自治法の中央集権性(の残存を望む勢力)」がそれを許さなかったのである。その端的な例が地方議会への「請願」「陳情」(主権者を忘れた上から目線)などの言葉にあると説く。

■その住民自治を描ききれていない「未だ不備な法である地方自治法」だから「地方自治基本法」(神奈川県など)への希求がなされてきた(し、現在民主党政権下での「地方政府基本法」(原口プラン)制定への動きなのである)。「自治体の組織や運営の基本的なルールを住民が自己決定できる」って云えばアメリカの「ホームルールチャーター制度」が典型であり、例えば公選法上の制約を越えて首長・議員選挙権を18歳以上とするなどの事が可能となるような自治体運営条例(自治基本条例)の制定権を「授権」(法的根拠)させることがその(地方自治基本法)考え方であると続く。

■それではそうした基本法が整備されなければ「自治基本条例」は制定できないのだろうか?それは逆である。「自治基本条例の『立法事実』(制定の根拠)は、2000年の改正地方自治法の施行により生じている。立法者の裁量をすでに越えて『法の欠缺(けつ?)』状態にある」として「自治基本条例が自治体の根本法であり、憲法である以上、10年もの年月の徒過は職務懈怠(けたい)として、不作為による違法として、国家賠償法に基づく訴訟が提起される要件を具備」しているとショッキングな警告を発したのです。

■さて、「立法事実は明白であり、すでに法の欠缺状態にある」の「欠缺」は「けっけつ」と読むのか「けっこん」と読むのかを含めて、石井先生にもう少し説明を聞かなければ充分な理解とは行かないのですが、そこまではっきりスッキリ自治基本条例制定を提言した学者を知らない。さてここまでが「石井ショック」の2例目ですが、それでは最初に触れた「まちづくり条例との混同」なき「自治基本条例」の本質とはナニかについては「自治基本条例は、憲法同様、信託関係を明らかにし、権力を付与される者(政府)に、信託条項の一覧表(それが自治基本条例)に基づいて行動することを命令するもの」であり、その「信託論」(松下圭一・二重信託論)の思想への理解を大前提とする。

■「まちづくり条例との混同批判」はさらにそこで流布(流行)している「協働のまちづくり」の「協働」概念への徹底批判へと続く。「基本条例は主権者とその信託相手(機構)の関係を律するもの」なのであって、住民以外(通勤・通学者・企業・NPO)の者の登場はアリエナイとする。これはナットクできる。ただしその延長線上で「新しい公共」や「その担い手としてのNPOと市民社会論」は「行政のアウトソーシングの範疇」「学者の机上論」とバッサリ切って捨てられるとワタシラ10年NPOを実践してきた者として内心穏やかではない(とユーカ正直いってココだけは消化不良)。

■講義のあとの質疑応答で、その「協働論批判」と関連して、私から「平成15年以来狛江では「市民参加・協働条例」を推進してきたが『参加疲れ』『協働疲れ』にあることは間違いない。だから行政はその『参加・協働条例の見直しの際に自治体運営の基本ルールの検討に入ります』(22年3月基本計画)としているが、参加・協働(概念?路線?)の延長線上では「自治基本条例」のステージは見えて来ないですよね」と念を押したのは、行政への(議会は対象外)参加という限定つきで、かつ主権者概念がアイマイだから上から目線でしかない当該条例をその範囲で色々修正しようとしてもムダであり、やはり「信託関係と代行機構の覚醒」(石井)をもたらす自治基本条例のステージを設定したのち下位条例として見直す手順が妥当ということだけは確認しておきたかったからでした。

■いやはや、とりあえず「石井講座」をワタシ的に勝手に(しかもピンポイントで)解釈してみました。何度も言いますが「自治体総合政策研究所」のサイトをじっくりご覧あれ。石井さんご苦労様でした。さて、私達狛江市民は池上洋通、大和田一紘、辻山幸宣、石井秀一の4人の講座を受講することで「自治体の憲法=自治基本条例とは何か」について本格的に学習・議論する価値のあるテーマであることを発見したと言えます。公民館関係者、講座を企画した皆さんにあらためて感謝いたします。明日(12月20日夜)は講座受講者の交流会が持たれます。できれば「自主グループ」の発足へと進めば良いですよね。

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2010年12月11日 (土)

ニセコ町VS三鷹市

■昨晩の「地方財政とまちの憲法」をテーマとした大和田一紘さんの講座(中央公民館)には約30人が受講した。狛江の公民館とは10年来のお付き合いがあり、彼の財政講座を受けて「財政研究会」ができたり、「市民版・狛江の財政白書」づくりにも貢献してきたお馴染みである大和田さんの「地方財政講座」は全国的な人気を呼んでいる。

■その大和田さんによる「まちの憲法」論に初めて触れた。同じ「多摩住民自治研究所」の池上洋通さんを「硬派」と呼んだが、大和田さんはいつもニコニコ、そして話がわかり易いのは「現場」の実践例を添えるからだとナットクした。さて自治基本条例とはナニかに迫るため彼が用意してくれたのが元祖「ニセコ町まちづくり基本条例」(平成12年)と「三鷹市自治基本条例」(平成17年)の条例対比表だった。

■対比表では「制定背景」「策定までの取り組み」「条例の性質」から、各論の「目的」「議会の役割と責務」「情報公開」「市民の権利」「首長の役割」「住民投票」「財政」「まちづくり・参加・協働」等を区分して分析している。ご存知のように両自治体とも全国的にも地方自治のモデルとして評価の高い自治体である。そもそも導入背景から言っても方や「首長・行政(職員)主導」であり、方や全国を驚かせた400人の基本構想づくりが原動力になった「市民主導」の違いがあるなど、それにしても同じ「自治基本条例」でこんなに表現が違う、バリエーションがあるというのも発見でしたよね。

■ついでにいえば、ワタシ的には同じ地方自治業界の学者でもこんなに視点・評価の違いがあるのか?という発見の驚きでした。と言うことはそもそも「自治基本条例とはナニか」についてもその立ち位置に大きな差異があるということですよね。ただし池上さんも大和田さんも辻山さんもそしてトリを勤める石井さんも地方自治改革に熱い情熱を寄せている学者であることに変わりはないのです。ちなみに松下圭一が造語した「自治体改革」と「自治体学会」から40年?現在の全国規模の地方自治に関係する「学会」の林立状況とナニか関係しているのでしょうかね。つまり百家争鳴状況ということですよね

■その立ち位置の違いですが、当日の講座会場で事前配布された12月17日最終講座の石井秀一さんのレジュメ(そして石井さんの自治体総合政策研究所のサイトから「自治基本条令読本」)を見ればお分かりのように石井さんは「まちづくり条例との混同」を厳しく戒めている。一方、大和田さんは「基本条例・参加条例・まちづくり条例の3つの機能が入っているニセコ条例」を大いに評価している。このことは大きな分岐点のような気がするが如何でしょうかね?

■ついでにですが、石井さんによれば「まちづくり基本条例」とニセコが命名したお陰で「まちづくり条例」との混同が拡がった。しかしニセコ条例は「自治(体)基本条例」そのものなのであり、だから平成22年改正であえて「協働」という言葉を削除したのは「住民主権概念」とバッティングするからであり、「協働によるまちづくり」は住民だけでない事業者、通勤・通学者まで拡がった考え方だからそれは信託条項一覧表としての自治基本条例とは区別されるべきだとの考え方によると見る。

■それでは下位条例としての「まちづくり条例」に委任すべき概念としての「協働」は果たして許容範囲なのであろうか?石井さんはそれもNOだとするだろうか?そこは次回の講座で確かめてみたい。いずれにせよ石井秀一さんという新進気鋭の学者によれば「自治基本条例の伝道師」の辻山幸宣氏が関与したにもかかわらず多摩市(平成16年)も三鷹市(西尾勝が関与)も国分寺市も小平市も「まちづくり条例との混同」のミスを犯していることになるというワクワクするような複雑怪奇なハナシが、「自治基本条例ってナニ」の世界なのですよね。(大和田さんの得意分野である財政規律と基本条例・総合計画のハナシはまたの機会へ)次回12月17日の石井講座(「地域主権・自治基本条例」)はおススメです。

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2010年12月 4日 (土)

池上洋通VS辻山幸宣

■昨日の午後は江東区福祉事務所まで出向く。施設入所者の狛江市内アパートへの移管の申請のためだった。「直アパVS貧困ビジネス」の続編ともリンクする興味深いレポートもあるが、それは後廻しにして、夜の公民館講座の感想から・・・。

■全6回の講座で大和田一紘さんと池上洋通さんが2回づつで辻山幸宣さんと石井秀一さんが1回づつ受け持つ連続講座のメインテーマが「住みやすいまちに必要な憲法(自治基本条例)を考える」で、財政学から大和田さん、住民自治論の池上さんが、先ずは自治体改革の基礎に迫り、そして本論の自治基本条例とは何かについてを辻山さんと石井さんが担当するという構成になっている(らしい)。

■2回の池上講座と昨日の辻山幸宣を聞いた。面白かったのはまったく対称的な語り口だったことだった。辻山さんは中央大学での講義終了後大慌てで駆けつけたらしく少しお疲れだった。だからか少しまとまりを欠いた切れ味に?の1時間半だった。と、こんなケチをつけるのは彼に寄せるワタシラの熱い期待があるからだ。なんといっても首都圏のみならず全国の自治体「基本条例」づくりの現場でチョー売れっ子の先生だからだ。(そういえば参加者約40人と多かった)

■川崎市や豊島区、練馬区、新宿区の基本条例審議会の会長役の他、三多摩でも多摩市、小平市、武蔵村山市、武蔵野市など基本条例関連のコーディネーターや講演をこなしている。その「基本条例づくり」の伝道師のナマ辻山を初めて聞いた。かっての“革新多摩”のシンクタンク・多摩住民自治研究所という歴史的役割を担ってきた少し先輩の池上さんが硬派ならワタシラと同じ団塊世代の辻山さんはあくまで柔らかだった。

■池上さんは流行語大賞「良い質問ですね」のソフト池上さんとは対照的に「憲法を知らないのは非国民だ!(笑い)」とヒゲと眼光鋭く受講者を一喝しながら池上ワールドに引き込む。「主権者による権力者に対する命令文書が憲法」であることは「まちの憲法」も同じ。「公務員に対する命令文書」なんだから「市民の義務」なんて書くのはアリエナイと説く。同感。ただし二回目の講義で「地域主権と議会を考える」とあり期待したが相変わらず憲法論に終始し、議会改革に踏み込まなかったのは一体ドーしたことだと不満が残った。あえていうが池上さんにはオルタナティブなき「護憲派の怠慢」の匂いを感じた。

■辻山さんは同じ学年(昭和22年生まれ)だが、ワタシラ全共闘真っ只中だった時「神田カルチェラタン」の中央大生時代をドー過ごしてきたのだろうナンテ関係ないハナシは置いとくが、基本条例づくりファシリテーターの辻山講演はあくまでソフトに「分権改革後の自治体の治め方が基本条例」とし「そもそも住民が樹立した自治体政府(寄り合い)」の再構築にあたって「自治体ガバナンスの主体間関係(「主権者市民」「ともに共同を担う市民」「消費者市民」)」の参加・自治・協働のそれぞれ分野における権利・役割の再確定問題が現在の自治基本条例づくりの論点・課題になってますよね。いずれにせよ、マチをドー治めるかはその地域の市民が決めるのだから自治基本条例を市民が考える(熟議する)ことが大事ですよねとボールを投げる。ワタシ的には「まちづくり条例」「協働規定」も基本条例の範囲とするルーズさ幅広基準の辻山さんへの疑問は依然として解消されなかった。おそらくそこは最終講義の石井秀一という若手の学者が釘を指してくれるものと期待している。

■基本条例でナニが変わりますか?の質問には「基本条例に基づいて下位条例を洗い直し豊富化する作業が(全国的に)まだ見えていない」からそうした質問になるのではないかとの回答だった。講座終了後の立ち話だったけど、狛江の基本条例づくりに託したいテーマはなんていっても「議会」だよね。そこが狛江の民主主義のウイークポイントだよねと意気投合したりした。さてあと2回(10日、17日)の講座もがんばろう。

■江東区福祉事務所と貧困ビジネスの同伴関係についてはあとで書きます。

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2010年10月14日 (木)

公民館連続講座へ

お知らせです。

■このたび、狛江市中央公民館主催で「地方分権・住民自治・自治基本条例」をテーマとした金曜・連続講座~住みやすいまちに必要な憲法(自治基本条例)を考える~が開催されます。(15日の市報に掲載予定です)

■全6回、中央公民館講座室にて、毎回金曜日夜7時から9時。40名規模で受講料無料。日程は①11月5日②11月19日③11月26日④12月3日⑤12月10日⑥12月17日です。

■講師陣とテーマは①大和田一紘「まちの財政を考える」②池上洋通「住民自治・地域主権を考える」③池上洋通「地域主権と議会を考える」④辻山幸宣「住民自治とまちの憲法」⑤大和田一紘「地方財政とまちの憲法」⑥石井秀一「地域主権・自治基本条例」です。

■私たち「自治基本条例をつくる会」(「こまえの憲法をつくる会」改め)は多くの市民に受講を呼びかけて連続講座を成功させたいと思っています。あなたも是非(全日程でなくとも)ご参加下さい。(なお、お問い合わせは中央公民館3488-4411)

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2010年10月 2日 (土)

第2回「狛江の自治を語る会」のご案内

お知らせです。

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■私達「こまえの憲法をつくる会」は7月15日に12名の会員でスタートした「自治基本条例(議会基本条例)」制定を狛江市で実現するための市民運動体です。「地方公共団体」から「地方政府」へと地方自治を確かなものとするため「自治体の憲法」と言うべき「基本条例」の構想を主権者である市民みずから提案してゆく活動です。

■そこで、狛江の自治の営みとその課題を共有する中から、自治(議会)基本条例の必要性・必然性を確認してゆくために、狛江市内の多様な市民活動の現場で活躍されている方々をお招きしてお話を聞く会として「狛江の自治を語る会」を随時開催することになりました。

■その第一回語る会(9月14日)には「狛江・まちづくり市民会議」の吉田清明さんをお招きして、狛江のまちづくり市民活動の歴史や課題についてお聞きし、行政との「協働」の問題点などを議論しました。次回は現在、狛江市政の最大関心事でもある「航空計器跡地巨大マンション問題」の渦中にある山田拓史さんより、問題提起していただきます。多数ご参加いただきますようお知らせ致します。

―第2回狛江の自治を語る会―

■テーマ「狛江の百年まちづくり構想」
■講師:山田拓史さん(元・農水省職員。現在、「航空計器跡地巨大マンション問題を考える会」で活躍中)
■10月6日(水)午後6時半~9時
■中央公民館第1会議室
■主催:「こまえの憲法をつくる会」

連絡先:狛江市岩戸南4-27-8 清水信之 090-5815-5761

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2010年9月 2日 (木)

「狛江の自治を語る会」のご案内

ご無沙汰でした。久しぶりの講座案内です。

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■私達「こまえの憲法をつくる会」は7月15日に12名の会員でスタートした「自治基本条例(議会基本条例)」制定を狛江市で実現するための市民運動体です。「地方公共団体」から「地方政府」へと地方自治を確かなものとするため「自治体の憲法」と言うべき「基本条例」の構想を主権者である市民みずから提案してゆく活動です。

■自治(体)基本条例は市民の権利カタログでもあることから、当然にも幅広い市民の参加と公開性の下で練り上げてゆくことが求められており、そのための各種学習会やシンポジュウムを企画してゆきたいと考えています。

■そこで、狛江の自治の営みとその課題を共有する中から、自治(議会)基本条例の必要性・必然性を確認してゆくために、狛江市内の多様な市民活動の現場で活躍されている方々をお招きしてお話を聞く会として「狛江の自治を語る会」を毎月一回開催することになりました。

■その第一回語る会として、下記の通り、吉田清明さんをお招きしました。趣旨をご理解の上、是非ご参加いただきますようお知らせ致します。

―第1回狛江の自治を語る会―

■テーマ「市民によるまちづくり活動の現場から」
■講師:吉田清明さん(元・都市計画コンサルタント。現在、「狛江市立古民家園運営市民協議会」「狛江・まちづくり市民会議」「狛江の“まち”を考える会」で活躍中)
■9月14日(火)午後7時~9時
■中央公民館第2会議室
■主催:「こまえの憲法をつくる会」

連絡先:狛江市岩戸南4-27-8 清水信之 tel 090-5815-5761

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2010年7月17日 (土)

『こまえの憲法をつくる会』へ

■7月15日「自治基本条例研究会発足・相談会」には12名の方の参加がありました。全員の自己紹介の後で、狛江市における自治基本条例(議会基本条例)制定に向けた運動や組織のありかたについて皆さんから忌憚のない意見交換がありました。当然のごとく、ナゼ自治基本条例が狛江市にとって必要かについても盛んな議論もありました。

■そこで確認されたことは、当会の正式発足に向けて、先ずは暫定世話人を6名選出しました。その世話人を中心に各方面に接触を図り、当会のステージづくりを進める中で、次回には今後の行動計画や会則や会員内の役割分担や広報体制なども議論できればとのことでした。次回の日程は8月4日(水)中央公民館第一会議室となりました。毎月第一水曜日夜が定例会合日となりそうです。

■正式発足には至っていないにもかかわらず、喧々諤々の議論の結果、会の名称が『こまえの憲法をつくる会』にしようということになりました。これって正式決定?かどうかビミョーですがともかく全会一致でそういうことになりました。ということで今後は「つくる会」の広報は清水の独断ではいけませんので、Oさんを中心にサイトを立ち上げ、そちらで議論空間もつくれたらいいなと思っています。ご期待下さい。

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